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 今夜は大原美術館のギャラリー・コンサートを聴いてきました。美術館の一室で名画に囲まれながら音楽を聴くということを、105回目にして初めて経験致しました。
 加えて、この3月31日をもってオーボエ奏者として引退される宮本文昭さんのファイナル・コンサートでもあり。共演するピアニストが地元倉敷出身の松本和将さんでもあって。いろいろな意味で、格別なコンサートでありました。

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第105回 大原美術館ギャラリー・コンサート
 宮本文昭 オーボエ・リサイタル

ベートーヴェン作曲:オーボエ・ソナタ
    (原曲:ホルン・ソナタ ヘ長調 op.17)
モーツァルト作曲:ピアノ・ソナタ 第10番ハ長調 K.330
シューマン作曲:アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70
(休憩)
ドニゼッティ作曲:オーボエ・ソナタ ヘ長調
サン=サーンス作曲:オーボエ・ソナタ ニ長調 op.166
(アンコール)
バッハ作曲:シチリアーノ
サン=サーンス作曲:白鳥
大島ミチル作曲:「あすか」より“風笛”
フォーレ作曲:夢のあとに

オーボエ:宮本文昭
ピアノ:松本和将
大原美術館2階ギャラリー 18:30~
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 今夜のギャラリー・コンサートは宮本さんのファイナル・コンサートであることに加え、ピアノが地元出身の松本さん。ということで、2階のギャラリーには絵が飾られている壁ギリギリまで椅子が置かれ、ステージを取り囲んでおりました。学芸員さんたちは、気が気じゃなくてハラハラしていたようですが(苦笑)
 日頃はちょっと離れた位置から見ているミレーやクールベやルノアールやモネの絵を至近距離で見られる、という絶好の機会♪ 演奏だけでなく、絵画も楽しめるという一度で二度美味しいコンサートでした(^^)

 コンサート1曲目はベートーヴェンさんのオーボエ・ソナタ。
 と言いましても、元はホルンのために書かれた曲です。op.17ということは、交響曲第1番より前に書かれているのかぁ、フムフム。なんて思いつつ。
 会場時間より少し遅れて行って、客席の奥の方しか空いていなかったにもかかわらず、座った位置が誰にも遮られることなく宮本さんを拝見できる場所で。かつ思ったよりもとても近くで拝見&拝聴できることに幸せを感じつつ、聴かせていただきました。
 曲自体は初めて聴きましたが、シンプル・イズ・ベストな感じだなぁ、という印象を受けました。第2楽章のメロディが綺麗で、楽章ごとの間はあまり空けずに演奏されていました。

 ソナタの演奏が終わった後で、宮本さんがマイクを持ってトークをして下さいました。
 倉敷に来るのは初めてだということとか。
 このコンサートがファイナル・コンサートで、最初で最後のコンサートになってしまうこととか。
 いろいろと語って下さいました。
 その宮本さん。共演しているピアニスト・松本和将さんが地元倉敷出身ということもありまして、特別に松本さんのソロを……ということで、粋な計らいをしていただきました(^^)
 というワケで宮本さんと入れ替わるように松本さんが登場。
 宮本さんのお話も長かったんですが(笑)、松本さんも負けないくらい長いお話をされて、モーツァルトのピアノ・ソナタを演奏して下さいました。
 曲名を紹介するときに「多分10番(笑)」と仰っていたのが楽しかったです♪

 で、そのモーツァルトのピアノ・ソナタ第10番。
 松本さんは暗譜で演奏しておられましたので、弾いておられるお顔がよく見えました。時々、ふっと遠くを見るような表情を拝見していますと、弾きながらとても綺麗なものを思い浮かべておられるんだろうなぁ、と思いました。そういうお顔をなさった後、とても綺麗な音が聴こえてきましたので(^^)
 そう、例えて言うなら光沢のある高級な真珠の玉って感じでしょうか♪ 曲がモーツァルトさんでしたので、余計にそう感じたのかもしれません。
 第1楽章と第2楽章は程よいテンポで心地よくて、第3楽章はちょっと早めに突っ走っておられて、気持ちよかったです♪
 偶然にも、今日はモーツァルトさんのお誕生日(^^)
 モーツァルトさんのお誕生日に、モーツァルトさんの曲を聴く。ささやかながら、お祝いさせていただいたような気持ちになりました。

 松本さんのソロの後は、再び宮本さんが登場♪
 シューマン作曲の「アダージョとアレグロ」です。
 この曲、今までにヴァイオリンやヴィオラ、チェロなど主に弦楽器系でいろいろな演奏を聴いてきたのですが、オーボエはお初です。どんな感じになるのかな?とワクワクしながら聴かせていただきました。
 まろやかな低音からちょっと攻撃的な高音まで、自由に行き来する感じがとても心地良くて、一瞬別世界に連れて行かれそうになりました。

 休憩時間は至近距離で名画を見られる、という特典をここぞとばかりに楽しみまして後半へ。
 前半は黒い無地で、前身ごろにラインストーンや銀のスパンコールで模様が縫い付けられているシャツをお召しになっておられた宮本さんが、衣装替えをして登場されました♪
 後半のシャツ、黒地というのは共通なんですが、ベージュやピンクで綺麗な模様が描かれておりました。

 後半1曲目のドニゼッティ。
 ドニゼッティさんの名前を聞くと真っ先に浮かぶのは、歌劇『愛の妙薬』
 オペラの作曲家、というイメージが私の中では強いものですから、オーボエ・ソナタを聴きながら何となく。オペラのアリアみたいだなぁ、と思いました。オーボエとピアノの絡み方とか、ピアノの盛り上げ方とか、オーボエのメロディとか。そういうのがオペラっぽいなぁ、と。

 コンサートの最後はサン=サーンスのオーボエ・ソナタです。
 この曲の第2楽章、どこかで聴いたことがあるような、懐かしい感じがしました。
 宮本さんのオーボエで聴くと、爽やかな風が吹き抜けていくようで。春の陽気と風に誘われて、お弁当を持って近くの草原までピクニック、という気分でしょうか♪
 しばし別世界へと誘われつつ、ハッと思い浮かびました。どこかで聴いたことのあるメロディだなぁ、と思っていたそれは。「寅さん」のテーマ曲に似ていたんでした!(爆)
 なお、これはあくまでも私の中で勝手に「似ている」と思ったことであり、万人に共通する印象ではない、ということをお断りしておきます(礼)
 続く第3楽章は曲もさることながら、演奏している宮本さんも音だけでなく全身で踊っておられるようで。楽しかったです♪

 というわけで、本日のプログラムはここで終了。
 でも時間を見ると、まだ20時過ぎ。早いな~。
 と思っておりましたら、宮本さんがマイクを握って「ここからが本番です」なんて仰いました(笑)
 アンコール=宮本さんが好き勝手する時間、ということで(笑)
 宮本さんのトークがメインで、トークの合間に曲を演奏する、という時間の始まりでした♪
 ドイツに留学した時のこととか。
 引退を決めたことや、引退後にやりたいと思っていることとか。
 いろいろとお話していただいた中で、特に印象に残った一言が。
「頑張っていれば、必ず道は開けていく」
 と仰ったことでした。
 3月31日でオーボエ奏者を引退して、新たな試みへと踏み出していく宮本さんが話すその言葉が。ちょうど岐路に立っている自分自身と重なって、強く惹かれてしまいました。
 夢を実現するには楽しいことばかりではなくて、山も谷も乗り越えていかなければならない。それに、今までやってきたことに別れを告げることは、寂しい気持ちもある。
 ということで最後に演奏されたフォーレの「夢のあとに」
 ジーンと心に染み渡りました。

 初めてテレビで拝見して、CDを聴くようになって。
 もう10年近くファンであるにもかかわらず、生の演奏は今夜が最初で最後。
 いろいろな意味で、とても感慨深いコンサートでした。
 素晴らしい演奏を聴かせていただいた宮本さんと松本さんに、心から感謝申し上げます(礼)

 そうそう。
 コンサートが終わってから、ふっと何かに呼ばれた気がしてCD販売コーナーへと降りてみましたら、宮本さん&松本さんのサイン会が行われておりました♪
 ひょっとして、大理石のベートーヴェンさんが「俺のすぐ側でサイン会をやってるから降りて来い」って呼んでくださったのかしら?
 なんて都合のいいコトを思いつつ、記念にサインしていただきました♪
20070127 宮本さん&松本さんのサイン
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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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