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 このCD。
 発売日前日の、店頭着荷日には入手して聴いていたのですけれど。感想を書くのが遅くなってしまいました。
 当日にざっと、第一印象を通常日記に書いたのですが、改めてじっくり……ということで感想など、書かせていただきます。

遠藤真理(チェロ)
ジャクリーヌの涙
  (2005年リリース AVCL-25042)

<収録曲>
 チェロ協奏曲第1番(サン=サーンス)
 ロココ調の主題による変奏曲(チャイコフスキー)
 ジャクリーヌの涙(オッフェンバック)

遠藤真理(チェロ)
オーケストラ・アンサンブル金沢
指揮:金聖響
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 このCDを買って聴こう、と思った理由はズバリ。
 金聖響さんが指揮をしているから、でございました(笑)。
 というワケで、カテゴリも「金聖響さん」で、感想もバックのオーケストラに偏ったものになると思われますことを、初めにお断りいたします。

 まずは、サン=サーンスのチェロ協奏協奏曲第1番から。

 思い起こせば、私が最初にCDを購入して聴いたチェロ協奏曲が、この曲でした。
 定番ともいえる3楽章構成ではなく、全曲を通して演奏される上に、全部通しても20分足らずということで、聴きやすい曲であるように思います。

 序奏も何もなく、オーケストラの強打一発の後でいきなりチェロのメロディが飛び出す第一部は、全体としてテンポが速め。アレグロ楽章は比較的速めのテンポ設定をする聖響さんらしいといえば、らしいように思います。第一主題が息もつかせず、畳み掛けるように展開されるためでしょうか、続く第二主題との対比が際立っているような気が致します。ライナーノーツには「優美な」と形容されていましたが、そこはかとなく、哀愁も漂っているように思います。

 そんな第一部からノンストップで演奏される第二部。
 この冒頭のオーケストラが、リズミカルで、ひっそりと囁くようなその響きが、泣いてしまいそうなほど綺麗で、たちまち大好きになってしまいました。今まで何度となくこの曲を聴いてきましたが、こんなに綺麗だと感じたのは初めてです。
 聖響さん&OEKさんでリリースされているベートーヴェン・シリーズでも思うのですけれど。本当にOEKさんの木管楽器陣の音色は美しいです。特に、華やかに鳴り響いた後、ひっそりと響いてくるオーボエやフルートは、「もうこの音だけを聴いていたい」と思うほど陶酔してしまいます。
 その、美しいオーケストラの響きにフワリと乗るようなチェロのメロディが、これまたステキでございました。

 そして最終章の役割を果たす第3部。クライマックス間近でオーケストラが奏でる、第1部で登場した第一主題につけられた微妙な強弱が生み出す音のうねりが、何とも言えず心地よいです。再びテンポを上げて、爽快なラストへ向かって突っ走っていくわけなのですが……。
 全体としては、勢いに乗っていてステキだと思うのです。
 ただちょっと。
 独奏チェロの音程が甘く入るため(音符が細かくなるので、やむを得ない面もあると思うのですけれど;)、それが気になって曲に没頭できない部分がちょこちょこありました。

 2曲目は、チャイコフスキー作曲の『ロココの主題による変奏曲』。
 この感想を書くために改めてライナーノーツを見て、やっと気づいたのですけれど。このおチャイコさんの『ロココ~』も、サン=サーンス作曲のチェロ協奏曲も。どちらも作品番号が33なんですね。
 たまたまそうなってしまったのか、狙ったのか。
 真偽の程はわかりませんが、面白いつながりがあるんだなぁ、と感心してしまいました。

 で、肝心の曲の方ですが。
 このおチャイコさんも、序奏のオーケストラがとても美しいです♪ しっとりとして、エレガントな響きがステキです。
 ホルンのソロを受けて入ってくるチェロのメロディ、そしてそれを受けるオーケストラの合いの手(?)が絶妙で、聴いていてとても心地よいです。オーボエとファゴットの掛け合いは、エキゾチックで色気があって、これまたステキです。
 もう、序奏と主題だけで、かなりうっとりしてしまいました(笑)。
 軽やかに音が上下する第1変奏も、バックのオーケストラの音がこれまた軽やかで。第2変奏の、チェロの動きを受けて駆け上がるヴァイオリンと一緒に、そのまま天まで昇ってしまいそうな心地でございます。
 独奏チェロが浪々と歌い上げる第3変奏は、じっくりと聞き入ってしまいました。
 そしてまた軽やかに弾む第4変奏。微妙なテンポの揺れ感が、たまらないです。
 第5変奏は、オーケストラが主役になったかと思えば、チェロのカデンツァが入って。オーケストラも独奏チェロも、どちらもたっぷり堪能できる構成になっているようでした。
 その第5変奏から、短調でゆったりとした第6変奏に続いて、ラストの第7変奏。
 まさにフィナーレに相応しく、華々しくてドラマティック。オーケストラも独奏チェロも動きや音符が細かくて、テンポアップしていることもあって、爽快感もバツグンです。
 ブラボーでございました♪

 最後に収録されている、オッフェンバックの『ジャクリーヌの涙』
 アルバムのタイトルにもなっているこの曲は、このCDで初めて聴いたのですが、メロディがとても綺麗で、哀愁たっぷりで。それを切々と歌い上げていくチェロがとても美しいです。
 そんなチェロをひっそりと、けれどしっかりと支えるオーケストラもステキです。

 個人的な意見を言わせていただくと。
 このアルバムで一番気に入ったのは、おチャイコさんでした。
 本当に、序奏~第2変奏辺りまでの独奏チェロとオケの掛け合いが絶妙で、聴いていてとても心地よくて、気持ちいいのです♪
 遠藤さんのチェロと、聖響さんの指揮。
 この組み合わせは、来年1月早々に大阪で開かれるコンサートで、生で聴くことができます。演奏される曲は、このCDに収録されたものではなく、ドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏チェロの難易度も高く、オーケストラもかなり活躍する曲なので。
 どんな演奏になるのか楽しみです♪
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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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