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「レッド・ヴァイオリン」
 という映画が、数年前に公開されました。
 この映画、平たく言いますと、とある名工が作り出した1挺のヴァイオリンが、数百年の時を経て、世界各国のさまざまな人たちの手を渡っていくお話です。
 自分自身、私の3倍近く生きていると思われるヴァイオリンを愛用していて(と申しましても、スズキのヴァイオリンですが;)、しかもそれが、今となっては祖父の形見となっていることもあって、その映画を見て、感慨深いものがありました。

 ……映画に出てきたとあるシーンを見て、「ああ、なるほど。ああすれば、Hしながらでもヴァイオリン弾けるんだ」とミョーなコトに感心してしまったのはナイショのお話です(笑)。

 そして今夜。
 その「レッド・ヴァイオリン」で妙技を披露してくれた名手、ジョシュア・ベルさんをソリストに迎えたオルフェウス室内管弦楽団の演奏会が、NHK-FMで放送されました。
 余談ですが、その劇中で。
 小さい男の子が、スパルタな父親のレッスンを受けているシーンがありまして。メトロノームに合わせて、一つの曲を弾いているのですね。最初はレントから始まるそのメトロノーム。だんだん速くなっていって、最後はついに、メトロノームの錘が一番下まで下がって、もの凄いスピードになるのです。
 そのメトロノームに合わせて、寸分違わず、音程を外すこともなく、正確に。とても速いパッセージを奏でるヴァイオリンに感動致しました。

 ……と、余計なことを申しました。
 で、そのヴァイオリンを弾いていたのが、ジョシュア・ベルさんだったのですね。
 そして、今夜の演奏です。
 NHK-FMのHPによりますと、今夜の曲目は以下の通りでした。

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- オルフェウス室内管弦楽団演奏会 -

  「“ペレアスとメリザンド 作品46”から 第1曲、第2曲、
           第3曲、第5曲、第7曲」シベリウス作曲
  「古典交響曲 作品25」         プロコフィエフ作曲
             (管弦楽)オルフェウス室内管弦楽団

  「バイオリン協奏曲 ニ長調 作品61」   ベートーベン作曲
  「愛の悲しみ」               クライスラー作曲
               (バイオリン)ジョシュア・ベル
             (管弦楽)オルフェウス室内管弦楽団

  「映画“レッド・バイオリン”から」 ジョン・コリリャーノ作曲
               (バイオリン)ジョシュア・ベル

  「ルーマニア民俗舞曲」            バルトーク作曲
  「“他人の顔”から ワルツ」         武満 徹・作曲
             (管弦楽)オルフェウス室内管弦楽団

  ~東京・サントリーホールで収録~
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 今日の最大のお目当ては、ベートーヴェン作曲のヴァイオリン協奏曲です。
 メンデルスゾーンやおチャイコさんをはじめ、ヴァイオリン協奏曲はとても好きで、いろいろな作曲家の曲をCDでも持っていて、よく聴くのですけれど。ベートーヴェンさんだけは、何故か「食わず嫌い」だったのです。
 確か、第一印象が悪かったんですよね。そして「何だかたるくて、つまらない」と思ってしまったのです。
 でも、ここ数ヶ月でベートーヴェンさんへの印象がガラリと変わっておりますし、ヴァイオリンもジョシュア・ベルさんということで、また違った印象を受けるかもしれない、と思いまして。聴いてみました。

 えーっと……こんな日本の片田舎で、こんなことをしても、ウィーンで眠っておられるベートーヴェンさんには届かないかもしれませんが。
 土下座して謝ります。
 あんなステキで優雅な曲なのに、つまらない、なんて思ってしまって本当にごめんなさい。
 交響曲第6番「田園」とか、ピアノソナタ「悲愴」とか、「ロマンス ヘ長調」とか「ヴァイオリン・ソナタ第5番 『春』」とか。そのあたりの曲を聴いていて思うのですけれど、ベートーヴェンさんって、とても美しいメロディを作る方なんですよね。
 このヴァイオリン協奏曲も、とても綺麗なメロディを持つそれらの曲に通じるような気がしました。
 そして、聴いていて思い出しました。
 私、この曲の第3楽章がとても好きだったのでした。
 どこで、誰の演奏で聴いたのかは思い出せないのですけれど。今日、この演奏を聴いて、その感覚を思い出すことができて、本当に良かったです。

 クライスラーの「愛の悲しみ」も、「愛の喜び」よりも実はこっちの方が好きだったりする曲でして、とてもステキでした。
 そして続く「レッド・ヴァイオリン」。ヴァイオリン独奏の曲なのですけれど、哀しいメロディで、すすり泣くような音色がとてもステキで……と思ったら、急に激しく、速い動きになっていって。弾いていて力が入るのでしょうか、足音もマイクに拾われているようでした。ヴァイオリン協奏曲のカデンツァ並みの超絶技巧を披露して下さっていて、「ブラヴォー!」でございました。

 バルトークの「ルーマニア民族舞曲」も、古澤巌さんのヴァイオリンで聴いていて、とても好きな曲なので、今夜こうして室内管弦楽団ヴァージョンで聴くことができて、一味違った楽しみ方ができて、幸せでした。
 そういえばこの曲、10月下旬のミーシャ・マイスキーさんのリサイタルでも聴けるのではなかったかしら?
 楽しみです♪

(2005.9.2 「べっさつ結月堂」投稿記事より 一部加筆・修正)
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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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