2005/05/29 22:00:00
<プログラム>
モーツァルト作曲 交響曲第38番ニ長調 K504「プラハ」
R.シュトラウス作曲 交響詩「ドン・ファン」
ブラームス作曲 交響曲第4番ホ短調 Op.98
指揮:田中一嘉
演奏:倉敷管弦楽団
2005年5月29日 14:30
倉敷市民会館ホール
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今日はクラスの友人に誘われて、私的には数年ぶりに、地元倉敷のアマチュアオーケストラの定期演奏会に行きました。
アマチュアオケと言えど、すでに創立から30年を越え、団員も90人以上おられて、下手なプロより上手くて。まだブレイクする前の佐渡裕さんを指揮者に招いたこともあるし、国内の著名なソリストはもちろん、過去にはイヴリー・ギトリスと共演したこともある、という侮れない楽団です。
今日のプログラム。
モーツァルトとブラームスは、前にも聴いたことがあるので記憶にあって、楽しみでして。
R.シュトラウスの「ドン・ファン」は“あれ~、聴いたことあるような気がするんだけど、どんな曲だったか思い出せないや”と思っておりましたら、最初の1小節で思い出しました。
“うわ、メッチャ聴いたことある!!”
そう、毎週日曜日、NHK教育で放送されているN響アワーのオープニングでかかっている、アレでございました(笑)
そういえば、アシスタントが大河内奈々子さんになった最初の週に、池辺さんが「この曲は、R.シュトラウスの『ドン・ファン』という曲で……」なんてことを言っていたような気がします。
というわけで、結局蓋を開けてみれば、全部聞き覚えのある曲ばかり、という演奏会でございました。
モーツァルトは、とてもいい演奏で、楽しませていただいたのですけれど……3楽章がもうちょっとメリハリがあると面白かったのになぁ、と思いました。全体的にフォルテとピアノの音量差があまりなかったのと、ティンパニがもう気持ち前に出てもよかったのではないかなぁ、と。
そしてこの曲。
ピリオド・アプローチで聴いたらまた印象が違うんだろうなぁ、と思ってしまった私は……5月1日に「この人、凄いっ!」とファンになった指揮者、金聖響さんに影響されすぎでしょうか(苦笑)
続くR.シュトラウスは、今日の演奏会で一番良かったです。冒頭から迫力&インパクトのある曲だから、ということもあるのですけれど。ティンパニも演奏者かわって小気味良くて(やはり、パワーという意味では男性の方が向いている楽器なのかなぁ、と思いました。あれをガンガン鳴らされた日にゃ、バスドラムでも対抗できないことありますから;)
途中、ハーモニーもリズムもピタリと合う瞬間があって、ゾクゾクきました。
前はオーケストラでも室内楽でもソロでも、いい演奏を聴くとゾクゾクきていたのですが、ここ数年は倉敷音楽祭でもそこまでの感覚というのがなかったので、本当に久しぶりな感触でした。
そして、これも楽しみにしていましたブラームス。
やはり、いいですね。冒頭の、ため息のようなヴァイオリンの調べは。団員さんによるプログラムの解説では「中高年の寂しさがひとしおです」とありますが(笑)
そして聴いていて思い出しました。私、この曲の第3楽章がとても好きなのでした。
ただ、やはりティンパニがもう少し前に出てきてもよかったかなぁ、と思いました。モーツァルトのティンパニと同じ方が叩いておられたのですが……。時折、タンタタ、というリズムなのか3連符なのか判別つかなくなることがあったので。
……ティンパニに関しては、この5月の間ずーっと。
金聖響さん&OEKさんのベートーヴェンで、小気味よくメリハリのあるティンパニを耳にして、それに慣れてしまっていたので余計にそう感じたのかもしれないです。
そして、私が打楽器出身ということで、やはり見る目が多少辛い、というのもあるのでしょう(苦笑)
(2005.5.29 べっさつ結月堂 より一部加筆・修正)