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 遡ること数年前。
 それまで食わず嫌いだったマーラーを聴いてみようと思い立った頃、ちょうど時期を同じくして神奈川フィルが誇るスーパーコンマスの石田さんと、今では神奈川フィルの常任指揮者となった金聖響さんのファンになりました。
 初めてちゃんとマーラーの交響曲を聴いてみようと思って手に取ったCDが第4番。以来、聖響さんの指揮で、石田さんがソロコンマスを務める神奈川フィルで4番を聴くのが、私の夢でした。
 折しも、2010年&2011年はマーラーイヤーということもあり、聖響さんが定期演奏会でマーラーを取り上げることとなり、4番も演奏されると聞きまして。居ても立ってもいられず、横浜まで聴きに行きました。

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神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第268回定期演奏会

モーツァルト/ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調

マーラー/交響曲 第4番 ト長調

指揮:金聖響
ピアノ:菊池洋子
ソプラノ:大岩千穂
ソロ・コンサートマスター:石田泰尚

横浜みなとみらいホール 大ホール 14:00~
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 せっかく聴きに行くのですから、ガッツリと満喫しなければ!というワケで、始発の新幹線に乗り込みまして、GPから拝聴しました。

 GPはプログラム順にモーツァルトからでした。聖響さんは黒い半袖Tシャツにパンツ姿でご登場。コンマスの石田さんは…相変わらず凄い私服姿でのご登場でした。マーラーの4番、第2楽章で死神が奏でる死の舞踏を演奏するから…なのかどうかわかりませんが、ドクロマークのついたジャケットを腰に巻いて、派手な柄のシャツを着ておられました。
 マーラーの方はGPから泣かされる勢いでしたので、これは本番がかなりヤバそうだなぁと思いつつ、期待しまくりで開場時間に改めて入場しました。

 で、本番のモーツァルト。
 軽快な第1楽章…なのですが、冒頭からふわりとした柔らかい音色についうっとり♪ かと思えば歯切れよくなる部分があったり、装飾音符がついて洒落っ気たっぷりな部分があったりして、つい微笑が浮かぶような出だしで、とても心地いい楽章でした。
 第2楽章は、しっとりとしたピアノから始まるゆったりとした曲…なのですが。モーツァルトの緩徐楽章って、何故こうも催眠効果があるのか…(汗;) 気がつけば夢の中へと誘われておりました(滝汗)
 第3楽章は、これまたピアノ独奏から始まって、今度は軽快な、踊りたくなるようなリズミカルな曲です。こちらも、とても心地良く聴かせていただきました♪

 後半はオーケストラの人数も増えて、待望のマーラーの交響曲。数年来の念願だった4番です。
 軽やか…というよりは、ちょっと重たい感じのする鈴の音で始まる第1楽章は、思ったよりも落ち着いたテンポでした。曲の感じはとてもメルヘンチックで、鈴のついたソリでちょっと不思議な森の中へ出かけて行くような気分です。
 …が、一筋縄では行かないのがマーラー(苦笑)
 ひょっこりとモンスターのような得体の知れない物が現れたり、死の影が見え隠れしたりするのですよね。以前、雑誌で「この第4番はハリー・ポッターのような感じの曲」と書かれていたのを読んだことがありますが。まさにそんな感じ。劇中で出てくる「ヘドウィグのテーマ」とか、この曲に似せて書かれたのかと思うくらい雰囲気がピッタリですもの。ハリポタのお話そのものも、ハリーの両親の死に始まって、ハリーか悪い魔法使いか、どちらかが死ぬ運命にある、という常に「死」がまとわりついているお話ですし。
 この第1楽章から、ここぞ!という場所ではクラリネットやオーボエがベルアップ!譜面台の上にベルを出して吹いていたので、音が客席によく響いていました。本番では勢い余って、ちょっと音が……な場面もありましたが、それはそれ。
 そして曲が終盤に差し掛かって、曲調が明るくなって、ffからfffへと盛り上がる辺りで、聖響さん渾身の指揮とオーケストラの力のこもった演奏に、いきなり涙腺直撃されました。

 続く第2楽章。
 ここの主役は何と言いましても、ソロコンマスの石田さん!
 ヴァイオリンに張られている4本全ての弦を、長2度(1音)ずつ上げて調弦したもう1台のヴァイオリンと、通常のヴァイオリンの2台を持ち替えながらの大活躍です。その、調弦を変えたヴァイオリンの音色がっ!!
 「死神が奏でる」死の舞踏に相応しく、妖しさ漂う美しい音色でした。こういう死神の誘惑なら、うっかり乗ってしまうかも!?な素晴らしいソロでした。
 調弦を変えたヴァイオリンの妖しい音色は、同じ旋律でも普通の調弦のヴァイオリンで演奏するのとは全く音が違っていて、生で聴いてみるとその違いがよくわかりました。というか、その部分。死神代行と本物の死神って感じでした、第1ヴァイオリンの最前列(笑)
 しかも、石田さんの場合は東洋的な死神じゃなくて、西洋的な…そうですね、ちょうど21日にテレビで放送された「デスノート」に出てくるリュークみたいな感じの死神がお似合いのような気がします♪

 続く第3楽章は、冒頭からとても静かな音楽です。
 中低音で奏でられる、水を打ったように静かなホールに響き渡る音が、何とも言い難い緊張感と共に染み込んできて、どうしようもなく美しかったです。これは、来月演奏される第5番の第4楽章アダージェットがどれほど美しいのか、容易に想像できるような…でも想像以上の美しさになるような、そんな印象を持ちました。
 抑揚はあるものの、必要以上にオーバーにならないように全体的に制御されているといった感じのこの楽章。
 我慢して我慢して、ギリギリまで我慢して。一気に解放されるようなあのクライマックス。私が持っているミニスコアでは、それまでpppだった音量が一気にfになって、2拍でクレッシェンドして見開き2小節=1ページ1小節なfffへと突入する、あの場面。弦楽器が各パートで更に細かく分かれているので、スコアがそんな風になってるワケなのですが、実際に見るとこうなのかっ!!!と感心しつつ。怒涛のように襲いかかってくる音の洪水と、とてつもない解放感にまたしても涙腺が決壊し、ミョーな感じになってしまいました(笑)
 そして、両手で同時に力強く打ち鳴らされるティンパニーに導かれるように、第4楽章で歌声を披露して下さるソプラノの大岩さんが、真っ白なドレスに身を包んでステージに登場されました。
 この第3楽章、氷点下になってピーンと張りつめた緊張感漂う冬の朝のような、息をひそめて音に聴き入るような緊張感があって。でもその奥にはふわりとした温かさがあって、ステキすぎました。

 長大な第3楽章から一転して、ソプラノの独唱が入る第4楽章。聖響さん曰く「第3楽章まで頑張ってきたのに、美味しい所を全部ソプラノに持って行かれる」第4楽章です。
 大岩さんの柔らかい美声と、少しヒステリックな響きのあるピッコロの音色が対照的で、曲もちょうどそんな感じになっていて、これまた楽しめました。第1楽章の冒頭に戻ってきたような雰囲気があるんですけど、歌われている内容は「天上の生活」…まぁ、歌詞はかなり冒涜的な内容だそうですが(苦笑)
 最後の最後、pppでコントラバスの音が消えてもまだ、余韻が完全に消えてしまうまで動き続けていた聖響さんの左腕が止まるまで、しっかりと満喫致しました。

 …で、今日は神奈川フィルの2011年最初の定期演奏会。
 というコトで、終演後にホワイエにて乾杯式がありました。もちろん、それにもちゃっかり参加。皆様とご一緒に、乾杯してきました。
 今日の定期演奏会、チケットが完売したそうで。満員御礼でございました♪
「こんな地味ぃな曲で…」と聖響さんがお話されてましたが(笑)確かに、ラストが静かに終わりますからね。聖響さんご自身も「頼むから、まだ拍手するなよ!」的なことを心の中で願っておられたそうですが。私も同じ心境でした。「お願いだから、聖響さんの手が完全に止まって、腕を下すまで拍手は待って!」と。
 ちょうど1年前の「ミサ・ソレムニス」もそうでしたけど。拍手しちゃうのがもったいないくらい、しんみりと聴き入ってしまったマーラーでした。

 ご挨拶が終わり、ホワイエに出てこられた団員さん方のご挨拶をお聞きた後は、ご歓談中の聖響さんを発見!
 今年の聴き初め・聖さま始めでさっそくサインをいただきました(^^)
 私事ながら、奇しくも翌23日は私の誕生日でして。図々しくもお祝いのお言葉と握手まで分捕ってしまいまして、1日早く最高のプレゼントをいただきました♪
 心より、お礼申し上げます。ありがとうございました(深礼)

 実は今日、このためだけに朝4時に起きて始発ののぞみに乗って横浜へ駆けつけ、日帰りしたんですが(笑)
 やはり、みなとみらいホールへ行く時は何か起きますね。
 初めてこのホールへシエナWOを聴きに行った「A.リード」定期でも2日連続でミラクルが起きましたし。
 今日もまた、素晴らしい演奏と多大な恵みをいただいて、帰路につくことができました。
 神奈川フィルの皆様方、金聖響さん、ソリストの菊池さん、大岩さん。
 ステキな1日を過ごさせていただきましたこと、心から感謝致します。
 ありがとうございました♪
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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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