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 今日の「題名のない音楽会」はベートーヴェン。
 2月に放送された「なんてったって指揮者」で徹底討論(?)された、交響曲第5番「運命」の第1楽章です。「なんてったって指揮者」の回は、放送後の視聴者からの反響がかなり大きかったらしく(そりゃそうでしょう、聖さまが出てますもの♪ と思ってしまう聖響ファン;) その時に質問もかなり来たようでですね。その視聴者からの質問にも答えつつ……という感じでありました。

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ベートーヴェン 『運命』徹底解剖

ベートーヴェン作曲:交響曲第5番 ハ短調 作品67より 第1楽章

指揮:金聖響
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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 本日のゲストは、「なんてったって指揮者」でも登場した、金聖響さん。
 ベトベン振りで、しかも一味もふた味も違う「運命」を振ることのできる指揮者、といえば日本国内ではやはりこの方でしょう!と、ファンとしましては深々と頷いて納得してしまう人選であります(^^)
 だって、ベートーヴェンを振ってる時の顔つき、全然違うんですもの(笑)

 司会の佐渡さんからご紹介されて登場なさった聖響さん。本日は黒ネクタイのスーツです。
 佐渡さんのご紹介で「この4月から神奈川フィルの常任指揮者に就任される……」とありましたが。そっか、これが収録されたのって確か3月下旬だから、まだ就任披露公演はやってないのよね~。と納得する、データ収集済みの私(苦笑)

 ま、とりあえず「運命」の冒頭を聴いてみましょう、ということで聖響さんは指揮台へ。
 鳴り始めた「運命」は……

 あら、いつもの聖響さんと違う?

 と思いましたら。
 オケの配置がいつもと違うし、ヴァイオリンはヴィブラートかかってるし、テンポ遅いし……
 これは恐らく、番組の最後でいつもの聖響さんがやってる「運命」と聴き比べるためなのね♪と推測するイヤなファンであります(汗)

 ここから先は、視聴者からの質問に答えるという形で、番組が進みます。

Q1.なぜ曲の冒頭に休符があるのか?
 これがあるが故に、指揮者もオケも演奏しづらい。宮本文昭さんも前述の回で「指揮者なんか見てない」という衝撃の発言がありましたが(苦笑) なぜ、「休符・ジャジャジャジャーン」という形になっているのか、というお話です。青島広志さん調べによると、この「休符・ジャジャジャジャーン」は全部で1052回も出てくるらしいですが……。

 この質問に答えるべく、休符を抜いて「ジャージャジャジャーン」と演奏してみる、聖響さん×オケ。
 なのですが……

 うわっ、メッチャ間抜けやわ(苦笑)

 と思いました。佐渡さんも「パンツのゴムが伸びきったような」と仰ってましたけど(笑)
 聖響さんの仰るとおり、休符なしで演奏すると「緊張感がない」
 佐渡さん曰く、あの休符は「真空切りのようなもの」だそうで。
 やはり、あの休符があるからこそ、何とも言えない緊張感がホール中に漂い、背筋を伸ばして聴かねば!みたいな気持ちになるのでありますね。
 というわけで、回答は「演奏者・観客に緊張感を与えるため」でありました。

Q2.なぜ冒頭のジャジャジャジャーンは、皆同じ音を出すのか?
 回答するために、実験がなされました。
 いろんな和音で演奏してみよう!実験です。
 番組では、3通りの和音をつけて、色合いの違ったジャジャジャジャーンを演奏してました。……どんな和音かは聴かないで下さいませ(汗) 当方、耳はそれなりにいいと自負してますが、楽典とか和声とか、一切習ったことがないので(滝汗)

 でも、ハ短調とはちょっと違った感じに聞こえる和音をつけると、何となく複雑な感じの音になるんですよね。「俺はこう悩んでるんだ!」とストレートに訴えかけるというよりもむしろ、「最近さぁ、何かイヤなこと多いよね」と遠回りに話しかけてきたり、ひたすら自分の内に閉じこもったりする感じで。
 かといって、ハ短調の和音をつけると……やっぱり、ピッチャーがいきなり直球勝負をしかけてくるのではなく、変化球から入るような感じなんですよね。
 佐渡さんと聖響さんも、「自分のいる場所の空間が見えない、先行きが見えないという不安感がある」てなことを仰ってました。
 単音で演奏される理由は「緊張感と不安定な恐怖心を生むため」ということでありました。

Q3.冒頭のジャジャジャジャーンは、なぜ全員で演奏しないの?
 冒頭のところって、楽譜を見ても弦楽器全員+クラリネットなんですよね。クラリネット以外の管楽器&ティンパニさんはお休みです。

 佐渡さんのお話では、ベートーヴェンはこの「運命」のスケッチを残していて。その時に、フルートを加えるという案があったそうなのです。
 では、やってみましょう!ということで、弦楽器+クラリネット+フルートで演奏してみましたが……

 なんか、迫力ないなぁ。

 振ってる聖響さんも、リハーサルでは思いっきり鳴らしてみたそうですが。弦楽器がフルで鳴ると、フルートが思いっきり吹いてはっても音が聞こえなかったらしく(苦笑) フルートをちゃんと聞かせようと思うと、弦楽器の音量を落とさねばならず。結果として、いつもの迫力では振れない、という状況になったらしいです。
 というか、フルートさん。いつも冒頭は休んでおられるので、入りが微妙に遅れていたような。。。(汗)

 そして続いて、全員で演奏したらどうなるか?と実演してみましたら……
 なんか、いきなりクライマックス?みたいな(笑)
 聖響さんも、指揮台から降りるや否や「濃ゆいですねぇ」(笑)
 というわけで、回答は「この先どう進むのかな?という想像力を持たせるため」に、楽器の数を絞って、和音もつけず単音にして、「終わりに向けて展開していくため」にいろいろ計算されつくしてあの「休符・ジャジャジャジャーン」という形や音色になっているのだ、ということでありました。

Q4.指揮者によってテンポが違うのはなぜ?
 「なんてったって指揮者」の回でも、テンポの違いについてはお話されておりました、このテンポについて。自分で演奏する人ならば、同じ楽譜を使っても演奏するテンポが違う、というのはまぁ当たり前と言いますか、納得できることなのですが。あまりクラシックを聴かない方や、たくさんの演奏を聴くことのない方は「なぜ同じ楽譜を使っているのにテンポが違うの?」と疑問に思われるのも仕方ないのかも。と私も友人たちと話していていつも思います。
 というか、私もよく質問されるので(笑)
 佐渡さんは「指揮者によって勉強する方法が違う」と仰ってました。あと、聖響さんもよくお話されてますけど、ホールによっては響きが良すぎて、テンポが速すぎると音が濁るからテンポを落とすこともある、とか。

 ここで、聖響さんがゲストで呼ばれた理由と言いますか。
 ピリオド奏法についてや、オケの配置の違い、演奏法の違いなどについてのお話がありました。
 ステージのセッティングも、ガラリと変わり、ヴァイオリンは第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが指揮者を挟んで向かい合うように配置され。コントラバスも下手側へ移動。ティンパニは上手側に行き、ホルンとトランペットも対向配置に変更。人数も削減されております。
 弦楽器もヴィブラートをかけない、ということなど視聴者さんに向けて説明がありました。

 そして、いつもの聖響さんのやり方で、第1楽章が通しで演奏されました。

 冒頭のソソソミ♭ーは、フェルマータが短めで、畳みかけるようにファファファレーと突入し。
 テンポも速いですし、ヴィブラートをかけないので、音がまっすぐに突き刺さってくる感じ。そして繰り返しはちゃんと戻ります。
 うん、振り方もいつもの聖響さん♪(←…;)
 スラーとそうじゃない音の差もクッキリ出てますし、微妙に聖響さんのお声も聞こえてきたような……(笑)

 ただ、聴いていてちょっと思ったのが。
 オケの皆さんにとっては、いつも演奏している「運命」よりも、かなりテンポが速いんだろうなぁ。ということでした。
 「パパパピーンパーンピーン」(by聖響さん)と入ってくるホルンが、微妙に元のテンポに戻りきれていなかったり。いろんな部分で遅くなりかけるオケの手綱をギュッと握って引きしめて、元のテンポに戻す感じがあったので。

 1楽章の最後の部分で音量が落ちてクレッシェンドがかかるなど、ちょっと違うアプローチも見られて。「運命の荒波」どころか「大津波やんけ」という感じの、まっすぐ懐に切り込んでくるような鋭さもあって、迫力満点で。柔らかい部分との対比がはっきりしていて。
 やっぱり、聖響さんが振る「運命」はこうでなきゃ♪
 と思ったのでありました(^^)

 「運命」徹底解剖。
 短い時間で、かなり濃ゆい内容で楽しませていただきました。
 でも、やっぱりすごい曲ですよ、この第5番。
 だって、Q4以外は全部冒頭2小節の「ジャジャジャジャーン」についてのお話だったんですよね、結局は。たった2小節だけで、これだけ語れるんですもの。そしてその2小節に、いろんなものが集約されていて、先に起こることまで計算づくであえてあの形に落ち着いている、ということがわかるんですもの。

 朝からいろいろな意味で楽しませていただきました♪
 次はブラームスかマーラーあたりでお願いしたいものであります。もちろん、ゲストは聖響さんで♪(って、結論はやっぱりそこですか、自分;)
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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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