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 ザ・シンフォニーホールで毎年金聖響さんが行っている企画公演シリーズ。2007年~8年にかけてのテーマは、ブラームス交響曲全曲演奏でした。オーケストラ・アンサンブル金沢さんと組んでのシリーズコンサート。もちろん、全公演聴きに行ったのですが(笑)
 あれから9か月と少し経って、今回は西宮にある兵庫県立芸術文化センターで2日間で4曲全部演奏してしまおう、というとんでもない&嬉しいコンサートが! 願わくば、土・日公演であってほしかったのですが、残念ながら金・土の公演ということで、2日目の土曜日公演のみ、かろうじて聴きに行くことができました。
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brazyk-2
金聖響オーケストラ・アンサンブル金沢
ブラームス交響曲集

ヨハネス・ブラームス

交響曲第3番 ヘ長調 作品90
(休憩)
交響曲第4番 ホ短調 作品98
(アンコール)
ハンガリー舞曲 第1番

指揮:金聖響
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢

兵庫県立芸術文化センター 14:00~
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 PAC劇場に足を運ぶのは、これが3度目。ですが、聖響さんのコンサートは今日がお初でした。
 客席に入って、ステージセッティングを見て、友人に思わずこぼしてしまいました。
私:「あれ、ティンパニってあっちだったっけ?」
友人:「うん、いつも通りだよ」
 ……そうでした。
 シンフォニーホールでは、いつもステージ後方の席に座っていたために、ティンパニ=自分の左側にある、と認識されていたのでした(笑)
 私がいつも逆から入ってただけのことか、とおかしくなってしまいました。

 このホールに来るのは3度目。
 1度目は、1階RAのステージ寄り。
 2度目は、2階LAのステージ寄り。
 そして今日は1階RB。
 ……全部横から聴いてる自分っていったい!?(笑)

 と、余談はこれくらいにして、本題に入りましょう。
 交響曲全曲録音&ザ・シンフォニーホールでのシリーズ公演を経て、再び演奏される聖響さん&OEKさんによるブラームスの交響曲。それも、後半の2曲。
 聖響さんがご自身のブログ「グレートなサウンドになっております」と仰っていましたし。
 「「えぇすみません、前回やったときは、ここがこうなって、ああなって。。。」なんていうご指摘をたくさん頂戴いたしました」とも書いておられたので、前に聴いたものとはまた違ったアプローチになるんだろうなぁ、とぼんやり思っていたのですが。

 本当に、グレイトォーーッ!でグレードアップしていて、とんでもない演奏でした。
 ああ、どうして土・日公演じゃなかったんだろう!?
 1日目も聴きたかった!!!(滂沱)
 というかホントに、治療院休んででも行きたかった!(号泣)

 と、また前置きが長くなるので、ちゃんと曲の感想に入りましょう。

 コンサートの前半は、交響曲第3番。
 ヘ長調で作曲されていますが、第1楽章の出だしが短調のようにも聞こえて、ちょっと不安定な印象を受けるこの曲。哀愁漂う第3楽章のメロディが有名なこともあって、以前から何となく「秋の曲だなぁ」という印象を抱いていたのですが、今日の演奏は本当にそう聞こえました。

 第1楽章は「勇壮な」と言われる主題が、ちょっと不穏な雰囲気を漂わせつつも、どこか柔らかい印象も受ける曲。
 急に雨が降って寒くなったり、かと思えば翌日には暖かくなって穏やかな陽気が降り注いだりする。確実に冬に向かっているのはわかるんだけど、木々が紅葉してほのぼのとするような。厳しさの中にも、温かさが窺えるような感じの音だなぁ、と思いつつ聴いてました。
 同時に、コントラファゴットの音が、ホントにステージがブルブル振動する音まで一緒に聞こえてくるくらいの迫力があって。弦楽器が掛け合いになるフレーズも「ここ好き~♪」な感じで。
 最初から、良質な音のシャワーに全身を浸される心地よさに酔わせていただきました(^^)

 第2楽章は、クラリネットのメロディが美しい穏やかな曲。全体的に柔らかい印象を抱く曲なのですが、今日の演奏ときたら、もう! 欲を言えば、もう少し柔らかい音色で吹いてほしかったなぁ、と思うのですが、ここ数日続いていた小春日和を思わせるハーモニーでした♪
 2日ほど前、小春日和で雲ひとつないいい天気だったんですよね。気温も高すぎず低すぎずで過ごしやすくて。生理学の先生が「お弁当でも持って、山へピクニックへ行きたいね」なんて話してたんですけどね(「授業やめて、皆で今から行きますか?」とすかさず言った人;)
 赤や黄色に色づいて、中にはグラデーションになってる木々を見ながら、暖かい日差しに包まれてお昼寝したら、こんな気持ちいい感じになるのかしら?的な音でした。
 草の上に寝転がって、うとうとしている所へ、風や鳥が呼びかけてくるような。そんな温かさに溢れた演奏だと感じました(^^)

 第3楽章は、シャンソンにもなっているとても有名な曲。
 チェロが朗々と歌い上げる冒頭のメロディ、とてもステキでした♪ 思わず聴き入ってしまいました。
 聖響さんの指揮だと、テンポがほどよく速くて。しっかりとヴィブラートを効かせて歌いあげつつも甘くなりすぎない、という絶妙なバランスが保たれているような気がします。
 この楽章、何が心憎いって曲のラストにホルンがメロディを演奏することだと思うのですよ。金管楽器なんだけど、とても柔らかい音のするホルン。そのホルンがあの旋律を奏でた後を、オーボエが受けて甘さが増して。さらに極めつけでヴァイオリンが歌い上げて総仕上げ、というあの演出。
 たまらんスマッシュで、いつもブラームスさんにノックアウトされてしまいます(笑)

 暖かくて柔らかい第2楽章、第3楽章から雰囲気をガラッと変えて、不穏な空気が漂う第4楽章。その空気を切り裂くようなティンパニの一撃で一気に緊張感が高まって、高揚していく様子は何度聴いてもゾクゾクします(^^)
 第1楽章から出番のなかったトランペット&トロンボーン部隊がここぞとばかりに活躍して、ホールに音の洪水が溢れる様子も、抑圧されて我慢していた物が一気に発散されていくようで、大好きです♪
 聴いていて一緒にテンション上がっちゃって、ダメですね(苦笑)
 それだけの高揚感を見せておいて、最後は消え入るように音が止んで、静寂が漂う。
 その静寂も込みでの第4楽章なんですが……
 頼むから、拍手するのは指揮者が完全に手を下ろしてからにしてくれっ!(泣)
 音が鳴り止んだ瞬間=曲の終わりじゃないのよっ!
 指揮者が手を止めるまでは、曲が続いているの!
 と、演奏が素晴らしかっただけに、客席の拍手が早すぎたことがちょっと悲しかったです。

 休憩を挟んで、後半は第4番です。
 3月に聴いた時は、あまりの迫力に圧倒されて、シンクロしすぎてちょっと大変だったあの曲です(苦笑)
 前半の第3番が、以前聴いた時よりもグレードアップしていたので。こっちもどうなってるんだろう!?と身を乗り出す勢いで聴きました。

 名曲探偵さんが出てくる某番組で「ため息のメロディ」と言われた、第1楽章の冒頭のメロディ。
 シーソ・ミード♪
 と始まる最初の音が、気持ち早めに出てきて。どうしてもたまりかねた物があって早く吐露したくて、頼むから聞いてくれ!といった切羽詰まった感じがあるように思えました。
 最初は確かに、某番組が言ったとおりため息をつくような感じなんですが、途中で豹変するんですよね、この曲って。憂いの曲から怒りへと転じていくような感じで。

 日頃東洋医学を学んでいるもので、ついつい思考回路がそっちへ向いてしまうんですけど。
 東洋医学って哲学と密接に結びついているので、当然のように覚えるわけなのですよ、いわゆる「五行色帯表」というヤツを。五行説に則って、季節や色、方角、動物、穀物、臭いや感情や内臓や体の器官、あらゆるものを全て「木火土金水」に分類したものです。
 それで言えば「憂」=「金」、「怒」=「木」 
 金と木って、「金克木」で相克関係にあるんですよね。
 その関係が逆転して「木」の勢いが「金」より強くなってしまうと、「木」が「金」を侮辱するということで、相侮関係と言うのですが。

 第4番を聴きながら、その相克関係が相侮関係へと変化する様子を、音として聴いているような印象を受けました。
 ……て、話ややこしいっちゅーねん(苦笑)
 いい音楽を聴くと、いろいろな物を連想してしまうのですよ(苦笑×2)

 続きまして、ミ・ミーファーソミ・ミーレードミー…♪とホルンが追悼の旋律を奏でるようにも聞こえる、第2楽章。
 プログラムによれば「教会旋法」に則って書かれているらしく。一応音楽辞典で意味を調べてみたんですが……書かれている内容が難しすぎて、私の頭では理解不能(滝汗;) でも、荘厳な美しさが感じられるという点で、「グレゴリオ聖歌の集大成とともに組織化されたもの」という記述だけは合点がいきました。
 途中の弦楽器のメロディが美しくて、同時に力強くて。一緒に歌う聖響さんのお声も聞こえてきて(^^)
 うんうん、歌っちゃうよね~♪
 と思わずニヤリ(笑)
 この第2楽章、美しすぎてステージが涙で霞みました。

 続く第3楽章は典雅で豪華絢爛という感じの快活な曲。
 ティンパニの強打もさることながら、トライアグルも入ってきて、「打楽器主役!?」な感じであります。聴く度にウキウキしてしまうのです♪
 3月は後ろから拝見していたために見えなかったんですが、G音で刻まれるティンパニのリズム。布でミュートをかけることで、音が響きすぎるのを抑えておられたのね、と改めて思ったのでした。

 荘厳で美しい第2楽章、華やかで快活な第3楽章。
 そこから一変する第4楽章。メロディを手を変え品を変えて変奏していくについて、次第に音が細かくなって高揚していく感じが、たまらなく好きです。
 3月に聴いた時は、居合斬りの達人の技を見ているような鋭さと迫力があった、この楽章。
 今日の演奏も、鋭さと切れの良さはそのままに、けれどどこか思いやりと言いますか、温かさを感じる音だなぁ、と思いました。
 3月の演奏が「切り捨て御免」だとしたら、今日の演奏は投げる時にも必ず相手の道着の一部を持ったまま離さない、柔道の投げのような感じかな、と。
 切れ味の良さと迫力に、更に深みが加わったようで、今日もやはり圧倒されました。シンクロ率の高さも相変わらずでしたけど(苦笑)
 第4楽章の最後、トロンボーンがピンポイントスマッシュで素晴らしい音を奏でたのか、そちら方向へ聖響さんの「グッジョブ」サインが飛んでました(笑)

 曲が終わった瞬間に客席から「ブラボー!」が飛んでましたが、私も思わず「凄すぎるっ」と呟いてしまいました。
 友人が「第4番のCDも早く出してほしいけど、できれば今日の演奏で反芻したい」と話してたんですが、激しく同意してしまいました。
 凄すぎますよ、聖響さんとOEKさんのコラボは。

 そんな第4番の興奮冷めやらぬ中、渡邉さんがティンパニのチューニングをいじっておられ。ヴァイオリンの方も音程を確かめておられて。
 これは……ひょっとして………?
 と期待していましたら。
 再び指揮台に上がった聖響さんが、譜面台に置かれていた楽譜をトントンと指さして、おもむろに指揮棒を振り下ろしました。

 おおっ! ハンガリー舞曲第1番っ!

 シリーズの第1回で演奏した曲です。
 あの時もそうでしたが、今日も緩急自在と言った感じで素晴らしかったです♪
 曲が終わってすぐ、客席に挨拶をする前に。聖響さんがOEKの皆さんに向かって「グッジョブ」サインを出して讃えた後、深々と頭を下げた様子を見て、感極まってしまいました。やはり、最高のコラボレーションなんだなぁ、と。
 ああもう、本当に。
 声を大にして叫びたい。

 昨日も来たかった!!!(>_<。)

 3日間でみっちり4曲を練習した後で、西宮へ移動しての2日連続本番。
 それも、交響曲4曲全部+アンコールを演奏するという、皆様にとってはとてもキツい数日間だったと思うのです。
 翌日の日記で聖響さんが「3日間の練習、2日間の本番は体力的にも厳しく、途中で不覚にも風邪を引いてしまいましたが、なんとか乗り切ることが出来ました」と書いておられて、やっぱり相当キツかったんだなぁ、と納得したのですが(苦笑)
 これ以上ないほどに素晴らしい演奏を聴かせていただいたことに、心から感謝申し上げます。
 某キャラのセリフではありませんが「我が人生に一片の悔いなし」というコンサートでした。2日目だけでも聴けたことは、この上ない幸運だったのだと思います。
 今年も聖響さんの追っかけで、数々のコンサートを聴かせていただきましたけど。
 今日のコンサートが最も集中して聴きましたし、最高に素晴らしかったです!
 (って、まだあと2回、追っかけが残っているんですけど;)

 来年のシンフォニーホールのシリーズ公演が、このコラボでのベートーヴェン・チクルスです。
 楽しみすぎるっ!!!(絶叫)
 ブラームスさん以上に、とんでもないことになりそうな気がします。

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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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