2009 / 12
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 2009年も、いよいよ残すところあと1日となりました。
 いやぁ、今年もいろいろありました。
 特に金聖響さんに関するミラクルが、半端ないレベルだったんですが(笑)

 そんな年末。テレビ番組はつまらない特番ばかりで、面白くないので。
 こういう時は、音楽鑑賞に限る。
 というワケで、「ながら」鑑賞ではありますが、個人的に勝手にブラチクやってます(笑)
 え? 誰の?
 とか、
 どこのオケ?
 とか、聞かなくてもおわかりだと思いますが(爆)

 13日の聖響×OEK ベートーヴェン・チクルスで第九を聴いて以来、このコンビ以外の音が受け付けられなくなったようでですね。他の指揮者や楽団、ポップルアレンジの物に至るまで、別の第九を聴くのがすっかり苦痛になっておりまして(←今更ですが、重症です;)
 でもこの組み合わせでの第九が発売されるのは、早くて来年。遅ければ数年後。
 そんなに待てないわっ!!
 ということで、9月に全曲揃った聖響×OEKによるブラームスの交響曲を1から聴き直してます。

 1番と2番は、前にABC朝日放送で放送された映像があるので(友人にいただきました♪)、そちらで映像込みで鑑賞です。2番の第2楽章が抜けてるのが哀しいんですけどね。
 久方ぶりに映像で拝見すると、1番は相当熱のこもった演奏だったんだなぁ、と思います。一瞬チラッと映った客席にいる自分が、かなり前のめりになっていて「気合い入りすぎや、自分」とツッコミ入れましたけど(笑)
 目の前で展開される爆演を聴きながら、本当に引きこまれていた記憶が蘇ります。
 映像で見ながら、迫力に圧倒され、第2楽章でホロリときて、第4楽章のあの「第九」に似たメロディに13日のことを思い出しつつ泣いてしまいました(笑)

 続く2番では、ラストのぶっ飛び方と弾けっぷりに笑いが止まらなくなる始末。
 でも、力技で無理やり持っていた感じではなくて、気が付いたら弾けてた、という感じなのですよね。2番はそれほど聴いた回数も多くない曲なんですけど、こんなに弾けた曲だったのね!?と思いましたもの。
 そして1番でもそうでしたけど。映像で見ても、渡邉さんのティンパニの迫力は凄すぎです♪

 3番からは、映像がないのでCDで音だけ鑑賞になりました。
 まぁ、こうしてブログ書いたりしながらの「ながら」聴きなんですが。
 それでも、ですね。
 第3楽章に突入した瞬間。

 キターーーッ!!!

 ええ、涙腺にダイレクト・アタックでございました(苦笑)
 いくら聖響さん×OEKさんといえど、CDを聴きながらわけもわからず号泣したのは久しぶりです。
 やはり、13日のあの第九は、いろんな意味でインパクトが強すぎましたね(笑)

 そしてラストは、ブラチクで生で聴いて圧倒された4番です。
 CDに収録されている音楽は、私が生で聴いた曲と決して一致するものではない、と先日改めて学習したのですが。最初の憂いを帯びた出だしとは打って変わって、途中から激しくなる曲調や、1楽章ラストのティンパニには、CDで聴いても圧倒されます。
 この1楽章のラストが激しければ激しいほど、続く第2楽章の荘厳な雰囲気も引き立つと言いますか。
 聖響さんの指揮で聴くと、いろんな曲で「メリハリがついて、曲の輪郭がくっきりはっきり浮かび上がるような気がする」と私は感じるのですが。こういう所でも、それを実感します。
 第3楽章では一転して、典雅な響きになるわけですが。出だしでバーン!ときておいて、ちょっと可愛らしい雰囲気を漂わせたと思ったら、またドーン!と来るあの展開は、何度聴いても大好きです。そしてティンパニ大活躍のこの楽章は、やはり生で拝見したいものであります♪
 最後の第4楽章は、CDで改めて聴くと、何となく悲劇の舞台や映画を見ているような心地になります。何せ、生で聴いた時は斬ったら血が吹き出しそうな音で、息遣いまでわかると錯覚するほどの生々しさがあって、完全にシンクロしてましたから(苦笑) CDで音だけ聴いていると、やはりどこか冷静なんですよね。一歩引いた立場で聴いているので。
 あの時の、喉元に真剣を突きつけられたような感覚は、あの時だからこそ味わえたものだったのでしょう。 
 でもやっぱり、その片鱗は十分に伺える演奏で。ウッ、と涙腺をヤラれてしまいます(苦笑)

 まさに、一期一会。
 一度音が出てしまったら消えるしかない、一瞬の美。
 その場でしか味わうことのできない喜び。
 だから美しくて、素晴らしいんでしょうね、音楽って。

 なぁんて、2009年のラストはやはり、聖響さんとOEKさんで締めくくることになったのでありました。
 本当なら、大みそかに紅白そっちのけでN響さんの第九演奏会を聴くんですけど。今年は聴けません。23日に少しだけBSで聴いて、「ゴメン、やっぱり無理」と思ってしまったので(苦笑)

 今年も年始の「新世界」から年末の「第九」に至るまで。
 数々の素晴らしい音楽との出会いがあり、ミラクル続きの1年でした。
 来年は、どんな音楽に出会えますでしょうか?
 皆様、良いお年をお迎え下さいませ。

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 昨日の第九から一夜明けまして。
 今日は朝から特急サンダーバードにて、大阪へ移動。金沢駅で楽器ケースを抱えたOEKの皆様方を拝見し、奇しくも同じ電車で大阪へ向かいました。

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聖響×OEK ベートーヴェン・チクルス 第4回

ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調「合唱付」

指揮:金聖響
ソプラノ:森麻季
アルト:押見朋子
テノール:吉田浩之
バリトン:黒田博
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団
合唱指導:三浦宣明
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢

ザ・シンフォニーホール 15:00~
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 コンサート開演前に、来年度の聖響さんのシリーズ・コンサートのチケットのお支払&受け取りを済ませました。
 これで、5シリーズ連続で同じ席に座ることが確定(爆)
 いい加減に別の人に譲りなさいよ。おチャイコさんを裏返し聴きってどうよ!?と自分に突っ込みを入れたくなりますが、その辺りはオトナゲないのです(苦笑)

 で、昨日は上手側の後ろの方から後姿を拝見しました、聖響さん。
 今日は下手側のステージ裏から正面のお姿を拝見します。
 その聖響さん、今日は学ランスーツで登場です。
「明日は制約も何もない」
 的な、全開宣言!?とも取れることをサイン会で仰った、昨日の聖響さん。今日はどうなるのかしら?とワクワクしつつ、まずは「レオノーレ」から。

 曲のアプローチは、当然昨日と同じです。
 昨日は細かい部分が見えなかったので気付けなかったんですが、この第1楽章の冒頭部分。対向配置で下手側から第1ヴァイオリン→チェロ→ヴィオラ→第2ヴァイオリンと並べると、綺麗に音が逆に流れていくようになっているんですね。なんという音響効果!
 でも……なんか、テンポが昨日より速いですよ?(笑)
 振り方も、昨日よりオーバーアクションになっているような。。。そしてOEKさんの音も、昨日より伸びやかな気がしたのは、ひょっとしたら座っている席の違いかもしれません(苦笑)
 下手側のステージ裏から吹く、トランペットのバンダさん。1回目のファンファーレはちょっと遠い感じの音だったのですが、2回目は少しステージ寄りに立ち位置を変えたのか、はっきりと聞こえました。それも演出でしたの?みたいな(笑)

 前半は、まだ普通に聴けていたのですよ。
 でもメインの第九が、昨日の演奏を、私の想像を遥かに凌駕していました。

 第1楽章、第2楽章は、昨日と違って指揮棒を持って振っておられました。>聖響さん
 そして昨日のアレは、やっぱり「録音用」だったのかな?と思う、何か解放されたような聖響さん&OEKの皆さんと、音色。
「どうや? これが俺の本当にやりたかった第九や!」
 というお声が聞こえてきそうな気迫に溢れた指揮は、昨日とはまるで違っていました。サインをしていただいた時に「冷静に行った」と仰ったのはそういうことか。こちらが本領発揮の第九なのね、と納得しました。
 生で聴かせる演奏と。
 録音という記録として残す演奏と。
 まるっきり同じというわけではないのね、と今更ながら思ったのであります。

 そんな今日の第1楽章&第2楽章。
 強い所はより強く、激しい所はより激しく。
 柔らかい所も、優しい所も、際立って聴こえてきました。
 光と闇のせめぎ合いも、より一層その対立の色を濃くしたと言いますか、鮮やかになったと言いますか。昨日以上にメリハリのある、だからこそ心が揺さぶられる音楽だったと思います。

 そういう第1楽章と第2楽章を経て聴いた、第3楽章は。。。
 とてつもなく、幸せなひと時でした。
 この楽章からは、昨日と同様に指揮棒を使わずに、細かく曲に表情をつけながら振っておられた聖響さん。
 穏やかで、美しくて。これ以上ないほどに美しく歌い上げられる音色に、

 ああ、このまま時が止まればいいのに。

 と思いました。
 音楽は一度進み始めたら止まらないもので。到底叶うはずもないのに。
 このまま永遠に、この音に包まれていたい。
 と思い、気が付いたら泣いていました。

 以前にも、CDで聖響さんとOEKさんの演奏を聴いて、あまりにも美しい調べと音色に「このままずっと、この音を聴いていたい」と思うほどに陶酔したことがあるんですが。それをついに、直に体感する時が来たんだ、と悟りました。
 ステージで奏でられ、全身を包む極上のメロディ。
 美しい調べ。
 そして、それらを特等席である指揮台の上で聴く、聖響さんの幸せそうなお顔。
 この場にいて、生でこの曲を聴くことができる幸福に、心から感謝しました。
 ベートーヴェンだから、素直に「美しい」と自然に思えるのでしょうけれど。マーラーだったら、狂気という要素がこれに加わってくるんだろうなぁ、とか。今日は完璧に吹いてくれた4番ホルンさんにこっそり拍手!なんてどこか冷静に聴いている自分もいましたけど(笑)
 
 この楽章を聴いていた時、恐らく周囲に誰もいなくて自分一人だったら。人目が全くない状態だったら、きっと声を上げて泣いていたと思います(苦笑)
 第九は毎年この時期に聴きますけど。こんなに美しい第3楽章を聴いたことがあったかしら?と、つい記憶の糸を辿ってしまいました。

 第3楽章が終わると、昨日と同様にソリストさんとマーチ部隊の打楽器さんが登場です。
 そして始まった第4楽章。
 これもまた、凄すぎました。
 座った場所が昨日よりもずっとステージに近くて(ていうか、真裏ですからね;)、目の前には1列隔ててソプラノの皆様。臨場感抜群です。
 第1楽章から第3楽章までのメロディが出てきて、チェロとコントラバスが「語った」後、奏でられる主題のあの緊張感。静寂に溶け込むようなメロディに集中して聴き入って、第2ヴァイオリンとヴィオラが柔らかい音色で主題を奏でた時に、ですね。もう涙でステージがかすんで見えないんですよ(苦笑)
 ここでクルの!?
 と戸惑いつつも、一度出ちゃった涙は止められません。

 そこから先は、昨日以上に没頭して聴いてました。
 確かに、制約も何もない演奏ですわ(笑)
 時々歌詞を追いかけながら、ちょっと声も出ちゃったりしながら指揮する聖響さんも、全開爆っ!
 合唱団の皆さんやソリストさんたちも全開。
 だけど、ちゃんとオーケストラの細かい演奏も聴こえてくるんですよ。まぁ、座ってる場所が近いから、ということも一因だと思うんですけど。
 だいたいこの時期に聴く「普通の第九」って、メインが合唱で、オケはその伴奏というイメージが強いんですけど。考えてみれば、この第九って「合唱付」なワケで。むしろ合唱の方が付属なんですよね?
 と、その意味を正しく理解したような気がする演奏でした。

 オーケストラの演奏も、合唱団の皆さんの歌声も。
 前から後ろから横から下から上から、もう全方向から全身を「歓喜」というヴェールで包まれて、ただ無我夢中で聴いていました。
 やっぱり、コレですね。
 こういう第九が聴きたかったんですよ、聖響さんとOEKさんで。
 もう凄すぎて、わけわからなくなっちゃうくらいのを(笑)

 で、今日は何が大変だったって。
 帰りの道中が大変でした(苦笑)
 帰りの新幹線に乗り込んだ後、ほっと一息ついたためなのか、親友と母上という身内だけになったことで安心感が生まれたためなのか。
「泣いていい?」
 と一言断って、延々泣きました(笑)
 新大阪から各駅停車状態になる「ひかり」ちゃんだったんですけどね、乗ったのが。新大阪を出て、西明石を過ぎてもまだ涙が止まらない、というくらい、大泣きしました。

 もう、どうしてくれるんですか!?みたいな(笑)

 聖響さんのコンサートで、後から「キターッ!!」となったことは何度かありますけど。今日のは最大級でしたね(笑)
 いろんな意味で、感情のメーターが振りきれて、ショートしちゃったんでしょう(苦笑)
 久方ぶりに、コンサートに行って涙腺が壊れました。
 今年最後の聴き納めとしては、最高の締めくくりになりました。聴き初めの「21世紀の新世界」から、聴き納めの第九まで。凄すぎる濃厚な1年だったと思います。
 我が人生に一片の悔いなし。
 って、まだ死にませんけど(笑)

 かけがえのない、幸せでミラクルなひと時を演出して下さった、聖響さんとOEKの皆さんと、ソリストや合唱の皆様方に、心から感謝申し上げます。


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 凄い名前の指揮者だなぁ、と。
 某W社の新譜案内書を読んで思ったのが、2003年のこと。いや、もう4年だったかな?
 まだ音楽と映像ソフトの卸会社に勤めていた頃。毎月、いえ毎週膨大な数の新譜CDがリリースされ、大手だけでも10社以上あるレコード会社から次々に送られてくる新譜案内書に全て目を通していた時に、たまたま読んで記憶の隅に留めていたのが聖響さんでした。
 大学時代によく読んでいた故・岩城宏之さんの著書。その中にも度々登場していた、オーケストラ・アンサンブル金沢さん。だから、会社勤めをしていた時も、OEKさんの新譜が出る、となると必ず詳しく読むようにしていたんですよね。もし聖響さんが録音のお相手としてOEKさんを選んでいなかったとしたら、私は恐らく気に留めることはなかったと思います。

 だって、その時の私の感想といったら。

「ああ、何か凄い名前の指揮者さんがおるんじゃなぁ。キンって読むのか、キムって読むのかわからんけど。ベートーヴェンの7番はわかるけど、2番がカップリングって何か地味じゃなぁ。まぁ、即売用のCDで枚数は出んじゃろうな」

 当時は岡山弁全開で思ったものです。
 事実、私がその時扱ったこのCDの注文数、ゼロ枚でしたから(苦笑)
 そして、リリース時期がもう少し遅かったら、私はその新譜案内を目にすることもなかったと思います。2004年の4月に、私は専門学校に入学するべく仕事を辞めましたので。
 いろんな点と点がつながって、数年経って。
 まさか、ここまでこの方のファンになるとは全く思いませんでしたが(笑)

 2003年から続いてきた、その聖響さんとOEKさんによるベートーヴェンの交響曲全曲録音も、ついに最後の第九です。それを見届けるべく、金沢まで行って参りました。
 前置きが長くなりましたが(苦笑)

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オーケストラ・アンサンブル金沢 第272回定期公演 フィルハーモニー・シリーズ

ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調「合唱付」

指揮:金聖響
ソプラノ:森麻季
アルト:押見朋子
テノール:吉田浩之
バリトン:黒田博
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団
合唱指導:三浦宣明
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢

石川県立音楽堂コンサートホール 15:00~
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 今日のコンサートは、聖響さんがOEKさんのアーティスティック・パートナーに就任されたことによる、お披露目公演ともなりました。
 おめでとうございます~、パチパチパチ♪

 ということで、前半は「レオノーレ」
 黒いネクタイスーツで登場の聖響さん、指揮棒をチャッと構えられたのを見て「お、今日は指揮棒で振るのか~」と第1チェックポイントでした(笑)
 序奏の部分は結構ゆったりペースでスタートしました。
 「レオノーレ」といえば、これ!な主題が入ってくる辺りになると、ちょっと華やいだ感じですけど、全体としてはやはりスッキリした感じでした。
 途中で下手側の扉が開いて、舞台裏にいるバンダさんなトランペットのファンファーレが聞こえてきます。この曲を聴くのは久しぶりだったもので「あ、そっか。バンダさんがいるんだっけ?」と音が聞こえて初めて気付いた、という(苦笑)
 フィナーレの辺りは、いつもながら容赦のないハイテンポでした。そして聖響さんのお声も聞こえてきたりして(笑)
 結構ノリノリじゃないですか?と思う、前半でした。

 今日のメインは第九、ということでここで一端休憩が入りました。
 聖響さんのファンになってから、一度聴きたいと思っていた、彼が振る第九。
 いよいよ待望のこの瞬間がやって参りました♪

 調性のわからない、混沌とした状態から始まる第1楽章。
 指揮棒を持たないで振る、聖響さんの指が導き出すカオス。
「この曲はニ短調なんだっ!」
 と宣言するような、鋭いティンパニ。
 悲劇的、と言いますか、全体的に暗い空気に支配される中、時々第4楽章の断片のようなメロディも出てくるこの楽章。
 テンポが速いのは予想通りです。
 細かい部分は彼の著書に譲るので、そちらを読んでいただくとしてですね。
 単純に繰り返しているようで、実は微妙に変化しながら進んでいく曲を聴いていると、ですね。何だか、光と闇がせめぎ合っているようだな、という気がしました。
 第1楽章では、全体的に闇が支配していて、時々光が差してくる。その闇が深ければ深いほど、光が際立つような印象を受けました。

 スケルツォと言われる第2楽章は、その闇と光のせめぎ合いがドラマティックに演出されているようにも思えました。自らをも嘲笑って光を罵るような闇と、そんな闇に「いやちょっと待てよ、違うだろう?」と問いかけるような光。
 この楽章も大好きなんですよ~♪
 リズミカルな短調の部分も、穏やかで、それでいて華やかな長調の部分も、どちらも好きです。
 聖響さんのアプローチは、スラーやスタッカートの対比がはっきりくっきりわかるようで、所々「おっと、そこはやっぱりアクセントですか?」な部分もありました。ティンパニさんも要所要所で暴れてくれてました(^^)

 続く第3楽章も、これまた大好きなんですよね~♪
 あの美しいメロディにうっとりなのです(^^) 私の前に座っていたオバチャマ方は、見事に撃沈してましたが。。。(苦笑)
 気持ちよかったですものね、あの楽章(苦笑)
 途中、4番ホルンさんに「頑張って~!」な部分がありましたが(汗)

 第3楽章が終わったところで、ソリストさんたちと、マーチ担当の打楽器さんたちが登場です。
 そして始まった第4楽章が、ですね。凄かったです、やはり。
 「語り」担当のチェロとコントラバスは、物凄く説得力があって雄弁に「語って」まして。「こんな歌はどう?」と、静寂が支配する中でひっそりと歌われる主題は、静けさに溶け込む鼻歌、といった感じで(いや、鼻歌にしては上手すぎるんですけどね;)、自然に心に染み込んできます。
 オーケストラのみで一度盛り上がって、「そうだよ、これだよ! じゃぁ、皆で歌おう!」といった感じで、いよいよ合唱団の登場です。
 前置きでも登場た岩城さんが著書に記し、拙ブログでも第九を聴くたびに注目してしまう、あの330小節目(でしたっけ?)のティンパニ。
 岩城さんは「アクセントじゃない?」と話しておられた、あのvor gottでティンパニだけがデクレッシェンドの表記。
 前半最大のクライマックスなあの部分で、聖響さんがティンパニをデクレッシェンド……

 させるわけがなかった!!(笑)

 でも、そのvor gott。
 間髪入れず、音が止んだと思ったらその瞬間に、バスドラム&ファゴットさんが「ボン」と行進曲開始の合図を出しました。次への展開の早さに、息をつく暇もありません。
 先月も別の公演で思いましたけど、小さい音で合わせシンバルの音をコントロールするのは大変そう……と演奏者さんの苦労を思いつつ、行進曲は続きます。
 そしてオーケストラのみのフーガに突入し、再び合唱団が高々と「歓喜の歌」を歌い上げていくワケですが。
 やっぱり、テンポ速っ!!(笑)
 だけどその速いテンポが、妙な高揚感を生むのも確かなようでして。何だか途中から、楽しすぎて笑いが止まらない、という状況に陥りました(苦笑)
 ソリストさんたちの歌声は、やっぱり素晴らしくて。
 合唱団はオーケストラの全体的な音量とのバランスを考えたのか、必要最低限で少数精鋭といった感じでですね。pになった時の微妙なニュアンスと言いますか、表情の付け方は、やはりプロならではだなぁ、と僭越ながら思いました。
 全体として、「この方が振ると、こういう第九になるのかっ!?」と思った第九でした。

 終演後は聖響さんのサイン会がありました。
 ちゃっかりその列に並び、たまたま隣り合った方とすっかり意気投合しながら順番を待ちました(^^) 先月から、ホールでの一期一会の出会いに恵まれております、私♪
 今までにも何度か聖響さんにはサインをいただいてきましたが、今日は初めて、漢字で書いていただきました♪ サインをいただいた本は、永久保存版で誰にも貸せませんわっ!!(←コラコラ;)
 明日の大阪公演も聴くことをお伝えし、図々しくも「今日以上の爆演を、ぜひ(^^)」とお願いしましたところ。

「今日は録音だったので、いろいろと冷静にやったけど。明日は何の制約もないから……」

 的なお返事をいただきました。
 ……それって、今日はちょっと抑え気味だったけど、明日は全開爆っ!てコトですか?
 と、明日への期待が高まる、終演後の一幕でした。

 1台のピアノを二人で弾く、1台4連弾の「キャトルマン・スタイル」を見せて下さるご兄弟、レ・フレールのコンサートが岡山である、ということで行ってきました。
 岡山には何度か来られたことがありますが、岡山市内に来るのは初めて、ということでちょっと緊張気味だったお二人(笑)
 先日リリースされたクリスマスソング集「ノエル・ド・キャトルマン」を中心としたナンバーによるコンサートでした。

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レ・フレール ノエル・ド・キャトルマンin岡山

Introduction(Bell)~荒野のはてに
ジングル・ベル
そりすべり
ママがサンタにキスをした
楽しく陽気に行こうよ(ドイツ民謡)
ホワイト・クリスマス
シルバー・ベルズ
サンタが街にやってくる
Cross 第2章
灰色の空の下
宝石
宝探し
Boogie Woogie Impro.
赤鼻のトナカイ
レット・イット・スノー
リトル・ドラマー・ボーイ
ノエル・ド・キャトルマン
(アンコール)
きよしこの夜
ブギー・クリスマス

岡山市民会館 17:30~
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 12月に入って、あちこちがすっかりクリスマス色に染まった今日この頃。そんな季節にふさわしいコンサートでした。
 ツアーのタイトルからして、クリスマスですものね♪
 ステージにも大きなツリーが置かれ、ツリーの足元にはプレゼントの包みがいくつもありました。
 去年の2月に出会ったという、彼ら専用のベーゼンドルファー(ピアノです)ダニー君にもリースが飾られて、ちょっとドレスアップしてました。

 照明が落とされて、ひっそりと始まった今日のコンサート。
 何となくベルというか、教会の鐘の音のような響きだなぁ、と思っておりましたら。兄の守也さんが住んでおられた家の目の前に教会があったらしく。その鐘が鳴ると、ピアノの音もかき消してしまうくらいの音量だったらしいのですね(笑) で、どーせなら「拾ってしまえ」と耳コピーして曲にした、とMCで話しておられました。
 鐘が鳴った後で、部屋でオルゴールでも聴いているみたいな曲に変化したな……と思いながら聴いていたのですが、どうやらその通りだったらしいです(笑)
http://www.shinseido.co.jp/kiji/lesfreres_interview.html

 今日のコンサートはクリスマス、ということで、街のあちこちで耳にするクリスマスソングが次々と出てきます。でも、よぉく聴かないとどの曲かわからない、なんてアレンジになってる曲もあったりして(笑)
 だって「ジングルベル」が短調になって、ジャズっぽいアレンジになってましたもの。
 ドイツ民謡だという「楽しく陽気に行こうよ」は、コンサートでは超ハイテンポだったんですけど、実際には結構ゆっくりした曲なのだとか。

 前に倉敷に来られた時と比べると、今日のお二人はかなり緊張しておられたような感じにお見受けしました。MCとか、お互いに譲り合っちゃう辺りも健在(笑)
 ステージの上手側には椅子とテーブルが用意されていて、そこに座ってお二人が「斎藤家のクリスマス」とか、留学時代にヨーロッパで経験したクリスマスの思い出など語って下さいました。
 彼らは7人兄弟なので、ご両親が全員分のプレゼントを買うのは大変だろう、と一番上のお姉さんが言い出して。兄弟皆でご両親にプレゼントをしよう、ということで劇を計画し。その劇が結構本格的で、ご両親にバレないように「朝練」までやって、お姉さんの仕切りも厳しくて逃げ出す子がいたり……
 なんてステキで微笑ましいお話を聴くことができました♪

 前半は結構緊張気味に見えたのですが、アドリブでブギウギを……と弾き始めた辺りから、もうノリノリです♪
 お二人揃ってキャトルマン・スタイルで弾くのも凄いなぁ、と思うんですけど。お一人ずつで弾いても、放っておいたらいつまでもアドリブを続けられるくらいの力量の持ち主でいらっしゃる、というのがよ~くわかる「Boogie Woogie Impro.」でした。

 お二人が入れ替わり、立ち替わり弾いていく曲あり。
 途中でピアノの枠の上に、ちっちゃな人形が一つ、また一つ……と4つにまで増えていくシーンあり(笑)
 ノリノリであっという間にラストの曲になっておりました。
 でも、ノリノリになってる客席がそれで満足するはずがなく(笑)
 もちろん、ちゃんとアンコールがありました。

 が。

 アンコールで演奏された「きよしこの夜」
 ……メロディは普通に「きよしこの夜」だけど、伴奏が短調(笑)
 ライトも暗めで、何だか「一人寂しいクリスマス」って感じですよ、お兄さん方?という感じです。
 これがオチですか!?
 と一瞬思いましたが、もちろんそれで終わるはずがありません!
 一度袖に引っ込んだお二人が出てこられたと思ったら、頭には白い毛糸玉が付いた、サンタさんの赤い帽子が! そして客席のファンの皆さんの中にも同じ帽子をかぶっておられる方が、ちらほらと。そして、皆スタンダップ!です(^^)
 ブギウギでノリノリでクリスマスメドレーで、コンサートを締めくくって下さいました。

 ちょっと早いですけど、クリスマスを満喫したような。
 楽しくて幸せなひと時でありました♪

<以下、音楽的な感想など>
 レ・フレールのコンサートは今日が二度目。
 2~3年ぶりに聴くコンサートでした。

 前に聴いた時は、ブギウギが中心でガンガン弾く曲が多かったためか、レ・フレールのお二人はそういう演奏をする方たちなんだ、というイメージが私の中で定着しておりました。
 が、今日のコンサートは前と比べるとちょっと落ち着いた感じといいますか、音量の幅が大きくなったな、と感じました。
 実際、冒頭の曲はピアニッシモからクレッシェンドする感じで始まりましたし。曲によっては、ガンガン弾くというよりもちょっとしっとり聞かせたり、軽めのタッチで弾いていたり。ソロの時も音量を小さめにして弾く場面も結構見られました。
 音量が落ちると、あまり手拍子が大きいと音がかき消されてしまってもったいない、と思ったので手拍子も小さめにしたのですが(苦笑)

 上の方でURLを貼った新星堂さんのHPによると、どうやらベーゼンドルファーのダニー君と出会ってから、演奏も変化したらしくてですね。そのためだったのか、と帰宅してHPを見てから納得しました。
(すみません、追っかけするほどの熱烈なファンではないもので;)

 ミュートを効かせて弾いたり、腕を交差させて弾いたり、移動して次々入れ替わりながら弾いたり……
 見応えたっぷり、聴き応えバッチリなのは相変わらずで、ピアノの周囲にカメラを設置して、演奏中にその映像をステージのスクリーンに映しながら聴かせて下さるのは、客席にいて本当にありがたいです。

結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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