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 今日の「題名のない音楽会」はベートーヴェン。
 2月に放送された「なんてったって指揮者」で徹底討論(?)された、交響曲第5番「運命」の第1楽章です。「なんてったって指揮者」の回は、放送後の視聴者からの反響がかなり大きかったらしく(そりゃそうでしょう、聖さまが出てますもの♪ と思ってしまう聖響ファン;) その時に質問もかなり来たようでですね。その視聴者からの質問にも答えつつ……という感じでありました。

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ベートーヴェン 『運命』徹底解剖

ベートーヴェン作曲:交響曲第5番 ハ短調 作品67より 第1楽章

指揮:金聖響
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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 本日のゲストは、「なんてったって指揮者」でも登場した、金聖響さん。
 ベトベン振りで、しかも一味もふた味も違う「運命」を振ることのできる指揮者、といえば日本国内ではやはりこの方でしょう!と、ファンとしましては深々と頷いて納得してしまう人選であります(^^)
 だって、ベートーヴェンを振ってる時の顔つき、全然違うんですもの(笑)

 司会の佐渡さんからご紹介されて登場なさった聖響さん。本日は黒ネクタイのスーツです。
 佐渡さんのご紹介で「この4月から神奈川フィルの常任指揮者に就任される……」とありましたが。そっか、これが収録されたのって確か3月下旬だから、まだ就任披露公演はやってないのよね~。と納得する、データ収集済みの私(苦笑)

 ま、とりあえず「運命」の冒頭を聴いてみましょう、ということで聖響さんは指揮台へ。
 鳴り始めた「運命」は……

 あら、いつもの聖響さんと違う?

 と思いましたら。
 オケの配置がいつもと違うし、ヴァイオリンはヴィブラートかかってるし、テンポ遅いし……
 これは恐らく、番組の最後でいつもの聖響さんがやってる「運命」と聴き比べるためなのね♪と推測するイヤなファンであります(汗)

 ここから先は、視聴者からの質問に答えるという形で、番組が進みます。

Q1.なぜ曲の冒頭に休符があるのか?
 これがあるが故に、指揮者もオケも演奏しづらい。宮本文昭さんも前述の回で「指揮者なんか見てない」という衝撃の発言がありましたが(苦笑) なぜ、「休符・ジャジャジャジャーン」という形になっているのか、というお話です。青島広志さん調べによると、この「休符・ジャジャジャジャーン」は全部で1052回も出てくるらしいですが……。

 この質問に答えるべく、休符を抜いて「ジャージャジャジャーン」と演奏してみる、聖響さん×オケ。
 なのですが……

 うわっ、メッチャ間抜けやわ(苦笑)

 と思いました。佐渡さんも「パンツのゴムが伸びきったような」と仰ってましたけど(笑)
 聖響さんの仰るとおり、休符なしで演奏すると「緊張感がない」
 佐渡さん曰く、あの休符は「真空切りのようなもの」だそうで。
 やはり、あの休符があるからこそ、何とも言えない緊張感がホール中に漂い、背筋を伸ばして聴かねば!みたいな気持ちになるのでありますね。
 というわけで、回答は「演奏者・観客に緊張感を与えるため」でありました。

Q2.なぜ冒頭のジャジャジャジャーンは、皆同じ音を出すのか?
 回答するために、実験がなされました。
 いろんな和音で演奏してみよう!実験です。
 番組では、3通りの和音をつけて、色合いの違ったジャジャジャジャーンを演奏してました。……どんな和音かは聴かないで下さいませ(汗) 当方、耳はそれなりにいいと自負してますが、楽典とか和声とか、一切習ったことがないので(滝汗)

 でも、ハ短調とはちょっと違った感じに聞こえる和音をつけると、何となく複雑な感じの音になるんですよね。「俺はこう悩んでるんだ!」とストレートに訴えかけるというよりもむしろ、「最近さぁ、何かイヤなこと多いよね」と遠回りに話しかけてきたり、ひたすら自分の内に閉じこもったりする感じで。
 かといって、ハ短調の和音をつけると……やっぱり、ピッチャーがいきなり直球勝負をしかけてくるのではなく、変化球から入るような感じなんですよね。
 佐渡さんと聖響さんも、「自分のいる場所の空間が見えない、先行きが見えないという不安感がある」てなことを仰ってました。
 単音で演奏される理由は「緊張感と不安定な恐怖心を生むため」ということでありました。

Q3.冒頭のジャジャジャジャーンは、なぜ全員で演奏しないの?
 冒頭のところって、楽譜を見ても弦楽器全員+クラリネットなんですよね。クラリネット以外の管楽器&ティンパニさんはお休みです。

 佐渡さんのお話では、ベートーヴェンはこの「運命」のスケッチを残していて。その時に、フルートを加えるという案があったそうなのです。
 では、やってみましょう!ということで、弦楽器+クラリネット+フルートで演奏してみましたが……

 なんか、迫力ないなぁ。

 振ってる聖響さんも、リハーサルでは思いっきり鳴らしてみたそうですが。弦楽器がフルで鳴ると、フルートが思いっきり吹いてはっても音が聞こえなかったらしく(苦笑) フルートをちゃんと聞かせようと思うと、弦楽器の音量を落とさねばならず。結果として、いつもの迫力では振れない、という状況になったらしいです。
 というか、フルートさん。いつも冒頭は休んでおられるので、入りが微妙に遅れていたような。。。(汗)

 そして続いて、全員で演奏したらどうなるか?と実演してみましたら……
 なんか、いきなりクライマックス?みたいな(笑)
 聖響さんも、指揮台から降りるや否や「濃ゆいですねぇ」(笑)
 というわけで、回答は「この先どう進むのかな?という想像力を持たせるため」に、楽器の数を絞って、和音もつけず単音にして、「終わりに向けて展開していくため」にいろいろ計算されつくしてあの「休符・ジャジャジャジャーン」という形や音色になっているのだ、ということでありました。

Q4.指揮者によってテンポが違うのはなぜ?
 「なんてったって指揮者」の回でも、テンポの違いについてはお話されておりました、このテンポについて。自分で演奏する人ならば、同じ楽譜を使っても演奏するテンポが違う、というのはまぁ当たり前と言いますか、納得できることなのですが。あまりクラシックを聴かない方や、たくさんの演奏を聴くことのない方は「なぜ同じ楽譜を使っているのにテンポが違うの?」と疑問に思われるのも仕方ないのかも。と私も友人たちと話していていつも思います。
 というか、私もよく質問されるので(笑)
 佐渡さんは「指揮者によって勉強する方法が違う」と仰ってました。あと、聖響さんもよくお話されてますけど、ホールによっては響きが良すぎて、テンポが速すぎると音が濁るからテンポを落とすこともある、とか。

 ここで、聖響さんがゲストで呼ばれた理由と言いますか。
 ピリオド奏法についてや、オケの配置の違い、演奏法の違いなどについてのお話がありました。
 ステージのセッティングも、ガラリと変わり、ヴァイオリンは第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが指揮者を挟んで向かい合うように配置され。コントラバスも下手側へ移動。ティンパニは上手側に行き、ホルンとトランペットも対向配置に変更。人数も削減されております。
 弦楽器もヴィブラートをかけない、ということなど視聴者さんに向けて説明がありました。

 そして、いつもの聖響さんのやり方で、第1楽章が通しで演奏されました。

 冒頭のソソソミ♭ーは、フェルマータが短めで、畳みかけるようにファファファレーと突入し。
 テンポも速いですし、ヴィブラートをかけないので、音がまっすぐに突き刺さってくる感じ。そして繰り返しはちゃんと戻ります。
 うん、振り方もいつもの聖響さん♪(←…;)
 スラーとそうじゃない音の差もクッキリ出てますし、微妙に聖響さんのお声も聞こえてきたような……(笑)

 ただ、聴いていてちょっと思ったのが。
 オケの皆さんにとっては、いつも演奏している「運命」よりも、かなりテンポが速いんだろうなぁ。ということでした。
 「パパパピーンパーンピーン」(by聖響さん)と入ってくるホルンが、微妙に元のテンポに戻りきれていなかったり。いろんな部分で遅くなりかけるオケの手綱をギュッと握って引きしめて、元のテンポに戻す感じがあったので。

 1楽章の最後の部分で音量が落ちてクレッシェンドがかかるなど、ちょっと違うアプローチも見られて。「運命の荒波」どころか「大津波やんけ」という感じの、まっすぐ懐に切り込んでくるような鋭さもあって、迫力満点で。柔らかい部分との対比がはっきりしていて。
 やっぱり、聖響さんが振る「運命」はこうでなきゃ♪
 と思ったのでありました(^^)

 「運命」徹底解剖。
 短い時間で、かなり濃ゆい内容で楽しませていただきました。
 でも、やっぱりすごい曲ですよ、この第5番。
 だって、Q4以外は全部冒頭2小節の「ジャジャジャジャーン」についてのお話だったんですよね、結局は。たった2小節だけで、これだけ語れるんですもの。そしてその2小節に、いろんなものが集約されていて、先に起こることまで計算づくであえてあの形に落ち着いている、ということがわかるんですもの。

 朝からいろいろな意味で楽しませていただきました♪
 次はブラームスかマーラーあたりでお願いしたいものであります。もちろん、ゲストは聖響さんで♪(って、結論はやっぱりそこですか、自分;)

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 17日と24日、2週連続で「題名のない音楽会」では吹奏楽特集でした。

 17日は吹奏楽コンクールの課題曲がテーマ。毎年いろんな曲が作曲されて、名曲もあれば平凡な(……と言うと、作曲家の方に失礼なんですが;)曲もあって。何カ月もかけて練習するので、一度自分たちが演奏した課題曲は一生忘れないというか、何十年経っても歌えるレベルで染みついているんですよね。
 演奏されたラインナップは以下の通り。
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1.J.P.スーザ/「エル・キャピタン」より(1956年度)
2.兼田敏/バンドのための楽章「若人の歌」より(1964年度)
3.A.リード/「音楽祭のプレリュード」より(1970年度)
4.岩井直博/ポップス描写曲「メインストリートで」(1976年度)
5.河辺公一/高度な技術への指標より(1974年度)
6.三善晃/吹奏楽のための「深層の祭」(1988年度)

指揮:佐渡裕
吹奏楽:シエナ・ウインド・オーケストラ
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 自分が演奏した課題曲は入っていないのですが。
「うわっ、懐かしい~~~っ!」と思ったのが「深層の祭」
 ……と書くと、年代バレますが(苦笑)
 課題曲を決める時に、一応その年の課題曲を全部聴きまして。部員の投票で決めていたんですよね、我が校は。その時。一見して……じゃない、一聴して「うわ~、むずっ!!!」と全員が思い。そして「こんなん吹けるの、○○中(当時県内ナンバー1のレベルだった学校)しかなかろう!」と言い合ったのが、この曲でした。
 もちろん、敬遠して違う曲を選んだんですけどね(でも、そっちも結構難しかったという;)
 バリバリ現代音楽なこの曲。
 今聴いてもやはり、難しすぎて吹きたいor叩きたいとは思わないです(苦笑)

 ちなみに、その年の吹奏楽コンクール県大会。ウワサになったその○○中は、みんなの予想通り、この曲を課題曲で演奏して県代表に選ばれたのでありました。

 そして2週目の24日の放送内容は「吹奏楽人気曲ベスト10」
 視聴者から人気投票をしてもらい、ベスト10を決めてその結果、ベスト5が演奏されました。かくいう私も、ちゃっかり人気投票に参加して1票を投じたのですが(笑)
 はて、その曲が入ってますでしょうか?と思いつつ、拝見しました。
 結果は以下の通りです。
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第5位:風紋(作曲:保科洋)
第4位:吹奏楽のための「風之舞」(作曲:福田洋介)
第3位:アルメニアンダンス パート1(作曲:A.リード)
第2位:アルヴァマー序曲(作曲:ジェームス・バーンズ)
第1位:ディスコ・キッド(作曲:東海林修)

指揮:佐渡裕
吹奏楽:シエナ・ウインド・オーケストラ
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 私が1票を投じた曲「風紋」は第5位に入っておりました。もうちょっと上位にいくと思ったんですけど……
 私が初めて吹奏楽コンクールに挑戦する年に、課題曲として演奏したのがこの曲でした。今思い返しても、夏休みの間本当に死ぬほど練習しましたね、この曲。朝から晩まで、「風紋」漬けでしたもの。解説でも話しておられましたが、この曲はパート練習がつまらなくて(苦笑) でも、ティンパニだけは個人でガッツリ練習して、他のパートに引きずられないようにしないと、合わせたときにリズムが崩れるという難しさがありました。県大会に行って、ホールで他の学校の演奏を聴いていると、結構そのあたりをごまかして叩いてる学校が多かったんですよね。
「他の学校はこのリズムをごまかしてくるかもしれん。でも、アンタは絶対にそれをするな!」
 とティンパニ担当の親友に言い続け、部活が終わった後も部室に残って特訓したのは、今でもいい思い出です。未だに会ったら言われますもの。
 この曲、結月ちゃん(仮)と猛特訓したよなぁ、って(笑)
 思い入れは特別深くて。いい演奏を聴くと、未だに思いだし泣きする&演奏聴きながら手が動く確率100%な1曲です。

 6位以下の曲の中には、高校野球の応援の定番曲になっている「アフリカン・シンフォニー」も入ってました。あの曲も大好きです(^^) 打楽器パートとしては、ラテンパーカッション満載で、腕の見せどころも多いので楽しいのですよ♪ なんて言いつつ、グロッケンとか鍵盤系担当なので微妙にラテンのノリから外れる哀しさがありますが(苦笑)

 第3位の「アルメニアンダンス パート1」は、「風紋」と同様にベスト10に入っていて当然でしょう!な曲ですね♪ 今日の佐渡さん×シエナさんの演奏。以前に発売されたCDに収録されていた演奏とは結構違っていて。
 ……なんか、聖響さん入ってますか、佐渡さん?
 と思ったのは、ココダケのハナシ(笑)

 元吹奏楽部員だった人も、現役で吹奏楽をやっておられる方も。
 それぞれにいろんな思いを馳せつつ、思い入れのある曲たちを聴いていたのかしら?
 と思う2週連続の吹奏楽特集でありました。

 さて、来週の「題名」は金聖響さんの登場です!
 2月に放送された「なんてったって指揮者」で取り上げられた「運命」です。「運命」徹底解剖です。
 指揮台に上がっているのはもちろん、聖響さん♪
 黒ネクタイのスーツ姿が、予告で見られました(^^)

 うわ~い、楽しみぃ~♪

 来週は朝から、テレビに向かって正対なのです!

 今日は大阪へ「なにわ《オーケストラル》ウィンズ」略してNOWを聴きに行きました。
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なにわ《オーケストラル》ウィンズ演奏会2009

ライニキー作曲:セドナ
グレンジャー作曲:コロニアル・ソング
アーノルド作曲:水上の音楽
藤代敏裕作曲:マーチ「青空と太陽」(課題曲Ⅳ)
島田尚美作曲:コミカル★パレード(課題曲Ⅱ)
平田智暁作曲:ネストリアン・モニュメント(課題曲Ⅲ)
ウィリアムズ作曲:交響組曲

(休憩)

マクベス作曲:聖歌と踊り
諏訪雅彦作曲:16世紀のシャンソンによる変奏曲(課題曲Ⅰ)
江原大介作曲:躍動する魂~吹奏楽のための(課題曲Ⅴ)
サン=サーンス作曲:東洋と西洋
リード作曲:オセロ

(アンコール)

Jan Van der Roost作曲:カンタベリー・コラール
山本正之作曲:ヤッターマン Brass Rock
いずみたく作曲:いずみたくヒット曲メドレー

客演指揮:
 丸谷明夫(大阪・淀川工科高校吹奏楽部)
 須藤卓眞(千葉・酒井根中学校吹奏楽部)
吹奏楽:なにわ《オーケストラル》ウィンズ

ザ・シンフォニーホール 16:00~
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 コトの始まりは、4月5日。
 金聖響×OEK ベートーヴェン・チクルス第1回を聴きに行った時のことでした。
 入口で渡される、シンフォニーホールなどなどで行われる公演のチラシ。私はサラッと見て「いらないもの」リストに入れたそのチラシを見て、友人がボソッと呟きました。
「これ、見間違いと違うよね?」
 彼女が指差した先にあった文字は。

ピアノ・下野竜也

 ……え!?
 私も思わず、マジマジと見てしまいました。
 えーと。
 ……何度見直しても、間違いありません。

ピアノ・下野竜也

 いつぞやの、「聖響の座談会」でピアノはニガテと仰っていたのは、私の空耳でありましたかな?
 と思いましたが、チラシに印刷されていたその文字は疑いようがなくてですね。
 他のメンバーを見てみましたら、全国各地のオケの管楽器奏者さんが一堂に会している模様。しかも、曲目の中にはリード作曲の「オセロ」 私も大好きな曲が入っておりました。
 これだけのメンバーが揃っていて、しかも、ピアノ・下野竜也

 観に行かねばなるまいっ!!!(←聴きに行く、ではないところがポイント;)

 というワケで、聖響×OEKのベトベンチクルス第1回終演後、チケット売り場に並んでチケットを購入したのでありました。
 今回は吹奏楽。
 お目当てはピアノを弾くマエストロ、下野竜也氏。
 吹奏楽でピアノを導入する場合、ピアノの配置場所はステージ下手側の隅っこ、というのが普通です。なので、チケット購入の際も下手側の端の方の席を選択しました。
 NOWのHPを見てみたら、公演時間は3時間を超える……とのこと。
 しかも、指揮はあの丸谷先生。

 どんなコンサートだ!?

 と、開演前からドキドキ・ワクワクでありました♪

 今日の公演では、吹奏楽コンクールの課題曲が全曲演奏されるためなのか、客層がいつもとまるで違っておりました。制服姿の占める割合が約半数。学校……というか、部活単位で来ていたのでしょう。ホール内は制服姿でごった返しておりました。
 そして開演前。オケの皆さんがバラバラとステージに出てきて、最後のおさらい(?)というか、手馴らしをしておられました。もちろん、本日の私的メインであります、ピアノ・下野竜也氏も出てきておりました。彼のポジションはステージ下手側の隅っこ。

 計算通りだ、フッ。

 時間がきて、一度下野さんは袖に引っ込んで。丸谷先生が登場して開演です。
 最初の曲は、幕開けにふさわしい華やかな曲。
 2曲目「コロニアル・ソング」には、本日のお目当てでありますピアノ・下野竜也氏が早くも登場♪ 思わず彼に正対して見て……じゃない、聴いてしまいました。本職は指揮者さんだからなのか、時折右手が指揮するように動いておられたような……(笑)
 で、肝心のピアノは?
 と耳を澄ましていたのですが、隣にいるハープの音に紛れてしまい、あまり聞こえず……
 ま、吹奏楽におけるピアノのポジションってそういうのが多いんですけどね。
 ……だから引き受けたのか!?と邪推してしまった人(滝汗;)
 真剣に楽譜&ピアノに向き合っておられるマエストロのお姿。貴重なものを拝見いたしました♪

 曲は1曲ずつメンバーの入れ替えなどがあって、ステマネさんも大変です。主なステマネさんは3人いらっしゃったんですけど、そのうちのお一人が大阪センチュリー響のステマネ・山口さん。あら、見慣れた方がいらっしゃるわ♪と思ったのでありました(笑)
 その入れ替えには多少時間がかかるので、その間は丸谷先生のMCが入りました。
 日頃はオケの中で演奏し、楽器によっては全く出番がなかったりする管楽器奏者さん。
「いつもの仕事には不満があるのでしょうか」
 てなコトも言われてましたっけ(笑)
 そんな中で、千葉の酒井根中を指揮して全国大会で金賞に輝いた須藤先生が登場し、いつものオケ配置の弦楽器なしバージョンで着席した小ぶりな編成で「水上の音楽」が演奏されました。

 演奏は、さすがプロです。
 皆さん音がとっても綺麗♪
 人数も人数なので、全開フォルティッシモの迫力はもう! 全身ビリビリくるくらい、圧倒的なものでした。

 前半も中盤にさしかかって、演奏されるのは今年の吹奏楽コンクールの課題曲です。
 最初はマーチ「青空と太陽」
 タイトルに相応しく、明るくて爽やかな曲でした。
 そんな私の目から気になったのが、ステージの後ろにあるP席に座っていた一人の女子。指揮に合わせて膝を叩く姿が目撃されました。それを見ていると、ステージ上に全く同じ動きと言いますか、同じリズムを叩いている方が一人。
 バスドラム担当の打楽器パートか、君っ!!!
 その女子、バスドラム担当でありました(笑)
 まぁ、同じ打楽器出身者として気持ちはわかります。

 この曲が終わった後、丸谷先生が「せっかくだから、ステージ上でパート練習をしてもらいましょう」と言いだしまして。各パート、あちらこちらへと移動して、いくつも小さな輪ができて、パート練習開始です。
 うわぁ、懐かしいわっ!!!
 やりましたわよ、パート練習!

 移動するのが遅いバスパートとか、練習中だというのにトランプに興じてしまうパートとか。お約束な光景も再現されておりました(笑)
 てか、打楽器のパー練ってやりづらいんですよねぇ。ティンパニとかバスドラムとか、移動できないんですもの。でもって、打楽器だけで演奏しても何やってるのかさっぱりわからん、という(苦笑)
 そして、そこで丸谷先生からの提案が。
 せっかくだから、このままで演奏してみよう!というのであります。
 そして、パート練習状態であちこちに散らばった状態で、人によっては指揮者に背を向けた状態で、再び「青空と太陽」がスタート。
 先ほどのバスドラムな女子も、再び膝を叩いておりました(←だから、チェックするんじゃありません;)
 私の前にはホルンパートがおりまして。彼ら、トリオから再びテーマに戻った時、足を右・左と揃えて踏み出しながら吹く、という小技を見せて下さいました(笑)
 いいなぁ、そのノリ(グッ)
 ナイスですわ、ホルン部隊♪


 続く「コミカル★パレード」では、普通に演奏した後に前後を入れ替えて、打楽器&チューバを真中に、金管楽器が前、木管楽器が後というステージ配置で演奏されました。指揮者抜きで。
 まぁ、マーチはね。打楽器陣がしっかりしていれば、勝手に曲は進みますから。ましてや相手はプロですし。
 そして「ネストリアン・モニュメント」と「交響組曲」が演奏されて、前半終了。
 あっという間の1時間半でありました。

 後半は「聖歌と踊り」から始まって、次に再び課題曲である「16世紀のシャンソンによる変奏曲」が演奏されました。冒頭の、教会音楽的な旋律があれこれと変奏されていくこの曲。課題曲5曲の中では一番好きかなぁ、と思いました。
 そして続く課題曲最後の曲「躍動する魂~吹奏楽のための」
「こういうヒゲのいっぱいついてる曲は、振らない」
 と丸谷先生が仰いまして(笑)
 ここで急きょ実験第3弾。
「この曲は指揮者なしで演奏します」
 ……マジですか!?
 クラリネットの動きから始まるこの曲、聴いてみたら和風なバリバリ現代音楽風の曲でして。まぁ、課題曲の中には毎年1曲はこういう曲があるよね~。でもって、全国大会で金賞取るような上手い団体が選んで演奏するんだよね~。
 と思うタイプの曲なのですよ。
 それを、指揮者なし。それも、練習した日はほんの数日という状況で。
 ……さすが、プロ。
 自分もこのテの曲を演奏したことがありますが、誰と絡んでるとか、誰からフレーズを受け渡されて、誰につなげる、とか。そういうのをメッチャ考えるんですよね、こういう曲って。曲全体を捉えるには、指揮者なしで演奏するのもいいかもね。でも、やっぱり指揮者がいると、それをさらに越えた演奏ができるんだよね。
 と、MCゲストで登場なさった読売日本響の正指揮者・下野竜也氏がお話しされてました。
 やはりね、ピアノ1曲だけではもったいなさすぎですわ、竜さま♪

 プログラムの最後は、私も大好きなリード作曲の「オセロ」
 客演の須藤先生が「このメンバーでやってみたかった曲」なのだそうですが、確かに。これだけのプロが顔を揃えるのですから、凄い演奏になること間違いなしですものね♪
 実際、プレリュードから大迫力でありました。

 プログラムはこれで終了でしたが、これで終わってもらっちゃぁ困るなぁ。まだまだ物足りねえなぁ、物足りねぇよぉ。
 ということで、客席からアンコールの催促が。
 須藤先生が真面目に「カンタベリー・コラール」を振って下さいました。
 その曲が終わった後。ドラムのバリッとしたリズムが。
 打楽器パートのビブラ・スラップもノリノリで揃っております♪
 どこかで聞いたこの曲は……ああ、「ヤッターマン」ね♪
 と思っておりましたら。
 突然、ステージの袖から飛び出してきた水色の上着姿のぽっちゃりさん……

 ウソやろ!?

 思わず呟きましたですよ。
 だって、水色の上着。青の帽子にブタの鼻。
 右手には水色の風船で作られたと思われるグローブ。
 あれは、どう見ても……

 ピアノを弾いていたはずの読売日本響・正指揮者、下野竜也氏っ!!!
 しかも、あのコスプレは……
 トンズラー!!!(アニメ版)

 本職指揮者の竜さまが、ピアノ1曲とMCで終わってしまうのはもったいないなぁ、とは思ってましたけどね。
 まさか、コスプレして出てくるとはっ!!!
 かなりおチャラけて振ってるんですけど、それでも振り方が的確で丁寧なのは、さすが本職といったところでしょうか(笑)
 日頃は真面目なトコばかり拝見してましたから、すっかり忘れておりましたわ。竜さまがとぉってもオチャメな方だということを。
 だって、「聖響の座談会」の時も、聖響さんにナイショでかぶり物をかぶって登場なさいましたものね。それを見た聖響さん、軽く絶句して驚いておられましたものね。

 ヤラれましたわ~、竜さま。
 面白すぎですわ、竜さま。
 今日の主役は間違いなくアナタでしたわ、竜さま(笑)
 おかげで、他の曲の印象が吹っ飛びましたもの(←と言いつつ、長々と感想書いてますが;)
 ピアノ・下野竜也に魅かれて見に来てみたら、まさかこんなミラクルが起きるとは!
 確かにね、「ヤッターマン」は旬なタイトルですわよ。実写版の映画が大ヒットしましたからね。山本正之大先生の主題歌も、名曲ですわよ。その「ヤッターマン」の中で、竜さまがコスプレするとしたらトンズラー、というのも納得ですわ。
 でもまさか、「ヤッターマン」を振るからって、コスプレして出て来はるとは……
 それも、オケの皆さんにナイショで(by丸谷先生)
「皆さんよく笑わずに吹けましたな」
 と感心しておられましたけど。その辺は、さすがプロってことで(笑)
 曲が終わったらクラリネットのお姉さまが扮したドロンジョ様も登場なさいまして。下野トンズラーの帽子を取って、正体をバラしてしまう、なんて一幕もありました。

 いやいや、貴重なお姿を拝見&爆笑させていただきました♪

 マエストロ下野のコスプレで、ホール内が爆笑の渦に叩き込まれたところで、このままで終わっちゃぁいけねぇよな。ということで、アンコールの最後は「いずみたくメドレー」
 下野さんも衣装を脱いで、再びピアノ・下野竜也としてピアノを弾いておられました。やっぱり、時々右手が指揮するように動いてましたけど♪(←だから、チェック細か過ぎ;)

 最後はNOWのメンバーさんがボールを客席に投げ込んで(椅子の下に皆さん紙袋を置いておられたので、何かな?と思っていたらソレでした)、キャッチできた人にはプレゼント進呈♪というイベントもあり、大爆笑&盛り沢山な公演はこれにて終了。
 本当に3時間を軽く超える、だけどその時間があっという間に過ぎ去ったように感じられた、濃ゆいコンサートでした。

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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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