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 ルド様、ありえへん。

 この10日間、いや、正確には音楽祭企画への出演を決めて、先取りして市販のミニスコアを読み始めてから、約ひと月。
 この言葉を、もう何度呟いたことでしょう。

 速いテンポに。
 詰め込まれた音符に。
 弦を1つまたいで飛んでいく音に。
 未熟であるが故に、とても指と弓が追いつかない私は、ついつい楽譜に向かって呟いてしまいます。

 ルド様、ありえへん。

 今日もまた、呟いてしまいました。
 交響曲第5番がそれなりに弾けるようになってきたので、昨日から第7番の譜読みを始めました。
 曲を聴いている限り、とても難しそうに聞こえる第4楽章。
 ……あれ? 初見なのに、最後までスムーズに音が拾えるよ?
 すごく弾きやすく書いてあるよ?
 第2ヴァイオリンの見せ場に命かければ、OKかも。
 スケルツォの第3楽章。
 2つのブロックを行ったり来たりする上に、音も詰まっていないので、これも難しくない。
 不滅のアレグレット、第2楽章。
 ……いけるじゃん。

 が、この曲で最も大変なのは、しょっぱなの第1楽章でした。

 冒頭のPoco sostenutoはまだ良いのです。その壮大さに比例するように、テンポもゆっくりなので。
 が、問題はその後。Vivaceでテンポが上がってからです。
 楽譜に書かれているテンポは、付点四分音符=104。1分間に104回叩く、というテンポで8分の6拍子。1小節2拍振りです。

 ……ムリです(号泣)

 プロでさえも、その速さで演奏することはないんじゃないか、と正直思うくらい、速いです。電車で言えば、新幹線クラスの速さです。
 死ぬほど聴いている、金聖響さん指揮&OEKさんによる7番も、かなりテンポ速いですけれど。それでも、まだ楽譜に書かれているテンポより、若干遅めです。

 付点四分音符=52くらいのテンポなら、まだ何とかなるかしら?と思ったのですが、やはりそう甘くはないようです。
 私、こんなにリズム感悪かったかしら?と思ってしまいましたです。
 当たり前ですが、片手に1本ずつのスティックを持ってリズムを叩くのと、ヴァイオリンの弓でリズムを刻むのとでは、全然勝手が違います。頭の中ではきっちりリズムが取れていても、手がついてこないのです。
 今日は、曲を練習するというよりも、ひたすらメトロノームをカチカチ言わせながらのリズム練習と、音階練習でした。
 ヴァイオリンなのに、打楽器のごときリズム部隊です。
 さすがは、ワーグナーが「舞踏の聖化」と呼び、リストが「リズムの神化」と言った、という交響曲です。

 ベートーヴェンの交響曲第7番の第1楽章。
 エネルギーの塊が音となって、畳み掛けるように、息をつく暇もなく次々と押し寄せてくるような、パワー溢れる曲だなぁ、と常々思うのですけれど。
 自分の演奏が、少しでもそれに迫ることができたら、幸せだと思います。
 にしましても。
 2月5日放送分の「題名のない音楽会21」で、この曲を取り上げた金聖響さんが
「ベートーヴェンってすごいキッツイこと書いてるあるんですよね」
 と、1小節クレッシェンドを差して仰っていましたけれど。
 ホントにキツイです(涙)
 でもファンとしては、そのキツさを身をもって実感できることもまた、幸せだったりするのですが(笑)
 この番組で、彼が第1ヴァイオリンさんに「もうちょっと我慢して…」と指示しておられた、ランパティンティティラ~♪の部分。第2ヴァイオリン以下、本当に忙しいです(苦笑)

 練習初日なので、上手く弾けるはずがないのですが、それでも。
 根を上げてしまいたくなるほど、私にとっては超難関です。
 楽譜から、ベートーヴェンさんに「自分に挑むなんて100年早い!」と言われているような心地でした。
 私、本当にこの曲を弾けるようになるのかしら?と、これまた何度目になるかわからない不安に襲われました。
 聴くのは快速テンポの「新進気鋭版」が好みですが、演奏するのは「往年の巨匠版」でお願いします、と心底思います(笑)

 はぁ、でも。
 第5番も、いつも詰まっていたところがスムーズに弾けるようになっていたり。(音程はまだ怪しいですが;)
 指が届かなかった音が、ピタッと決まるようになっていたり。
 と、上達の兆しが見えているので。
 頑張ろう、と改めて自分に言い聞かせました。

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 通っている専門学校の期末試験でバタバタしているうちに、気が付けば前回投稿してからずいぶんと時間が空いてしまいました(汗;)
 理由は、10日にコンサートを聴いて以来、ゆっくりと音楽を聴いている時間がないから、なんですが……。

 というのはですね。
 通常日記の方では何度も話題に出しているのですが、3月11日~19日に行われる倉敷音楽祭の準備に追われているのです。
 毎年開かれているこの倉敷音楽祭。
 プロの演奏家を招いてコンサートが開かれるのはもちろんのこと、アマチュアの団体によるコンサートや、個人の演奏家が自由に参加できる町並みコンサート、なんていう企画もあります。
 その町並みコンサート、私もほぼ毎年出演しておりまして。今年も、12日の午前中に30分ほど、美観地区にある観光案内所「白い館」でステージをやります。

 それだけならば、あまり練習に時間を取られることはないのですけれど。
 今年は、それに加えてとんでもないイベントが開催されるのです。
 というのは。

 ベートーヴェンとブラームスの交響曲を、アマチュアの演奏家を寄せ集めたオケで、ぶっつけ本番で弾いてしまおう!という「ぶっつけ本番。スペシャル!」です。

 すごく勇気のある企画ですよね(笑)
 曲目は、ベートーヴェンが第5番と第7番を全楽章と、ブラームスは第1番の第4楽章。もしかしたら、第2番の第2楽章も加わるかも……ということになってます。
 指揮者とコンマスさんは、プロの方が来られるようなのですが……。
 本当に曲になるの?とか。
 走ったり遅れたりしないかしら?とか。
 テンポ、どうなるの?とか。

 いろいろ心配事はあるのですが、私のような、どこのオケにも所属していない、一介のアマチュア演奏家がベートーヴェンの交響曲を演奏するなんて、これを逃したら二度とないかもしれない。
 と思ったのと。
 やはり、大好きな曲を一度、自分も演奏してみたい!と思ったので、無謀にも出演することを決めました。

 で、17日に楽譜を受け取って、毎日特訓状態で練習しています。
 自分の大好きな曲が、自分の楽器から聞こえてくる。
 そんな喜びや、少しずつでも弾けるようになっていく、という楽しみはもちろん大きいのですけれど。
 ヴァイオリンは弾き方の手ほどきをちょっと受けただけで、独学。楽器歴は10年以上ですが、基礎もないですし、上達も遅いので、交響曲を弾くのは大変です。
 私が担当するのは第2ヴァイオリン。
 第1ヴァイオリンとハモる部分もあれば、メロディを担当する部分もあり、ヴィオラやチェロなどの中低音と一緒に刻みに入る部分もあります。
 曲は死ぬほど聞いていますので、自分が今弾いている時にどこがどんなメロディを弾いているか、一応イメージできます。

 第5番の第1楽章は、まだ何とかなります。
 でも、後の楽章が大変なんですよね(苦笑)
 第2楽章や第3楽章は、4~5小節ほど詰まってしまう部分があって。
 第4楽章に至っては、重音も刻みも、16分音符での音階も、ガタガタ、という(大汗;)
 しかも、第3楽章と第4楽章は、ベートーヴェンさんが楽譜に書いているテンポがやたら速い!
 クラシックと言えば、楽譜どおりに弾くのが当然、と皆様思っておられると思うのですけれど。
 実は、楽譜どおりに弾くことって、とても難しいんですよね~。
 と改めて実感する、この約1週間です。

 でもまぁ。
 一介のアマチュア演奏家が、1ヶ月足らずでそれなりの演奏ができるようならば、プロの方々は苦労しないでしょう、ということで。
 第5番はできない部分を徹底的に、繰り返し練習して。次は第7番に取りかかっていきます。
 全部をちゃんと弾くのは無理かもしれませんが、それでも。自分にできる限り、頑張って弾きたいなぁ、と思います。
 幸い、専門学校も春休みに入って、午後からは時間が自由に使えるようになったので。
 体を壊さない程度に、本番は楽しんで演奏できるように、練習しようと思います。
 本番まで、あと2週間。
 さて、どうなりますことやら(笑)

 そうそう。コンサート企画の詳細をお知らせするのを忘れておりました(汗;)
 企画の詳細や日時は、以下の通りです。

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第20回倉敷音楽祭町並みコンサート
 「ぶっつけ本番。スペシャル!」

日時:2006年3月12日(日) 13時~17時
会場:倉敷芸文館ロビー  入場無料

Aグループ 13:00~14:00
 ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」(全楽章) 指揮:萩原勇一

Bグループ 14:00~16:00
 ベートーヴェン/交響曲第7番(全楽章) 指揮:齊城英樹

Cグループ 16:00~17:00
 ブラームス/交響曲第2番2楽章、第1番終楽章 指揮:齊城英樹、萩原勇一

コンサートマスター(全曲):上野眞樹

問い合わせ先:倉敷市文化振興財団
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 今のところ、全曲出演予定ですが、ベートーヴェンだけでいっぱいいっぱいなので、ブラームスは棄権するかも、なのです(汗;)
 でも、弦楽器参加者が少なくて、第2ヴァイオリンの募集も期間延長されてるようなので……。
 頑張ろう。

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 今夜は、記念すべき20回目を迎える倉敷音楽祭のプレ・コンサートとして、地元倉敷にある‘くらしき作陽大学’音楽学部モスクワ音楽院特別演奏コースで教鞭を取っている二人の音楽家、ピアノのウラディミール・オフチニコフ氏と、ヴァイオリンのアナスタシア・チェヴォタリョーワさんのリサイタルに行ってきました。
 今夜のコンサートは、音楽祭のプレ・コンサートであると同時に、ウラディミールさんはロシア連邦人民芸術家の、アナスタシアさんは連邦功労芸術家を受章されたということで、そのお祝いも兼ねて、ということで開かれたようです。
 コンサートの前には、お二人からロシア語でご挨拶がありました。お二人のお話によれば、モスクワは今マイナス30度、という寒さ! なので、その寒さを避けて倉敷にいるんだ、というコメントに、思わず微笑がもれました。
 なお、今夜の演目は、以下の通りです。

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第20回倉敷音楽祭プレ・コンサート
  スーパー・ジョイント・リサイタル2006

ベートーヴェン作曲/
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第5番「春」ヘ長調 作品24
プロコフィエフ作曲/
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番ニ長調 作品94

ヴァイオリン:アナスタシア・チェヴォタリョーワ
ピアノ:アンドレイ・ジェルトノーク

<休憩>

ムソルグスキー作曲/組曲「展覧会の絵」

ピアノ:ウラディミール・オフチニコフ

バッジーニ作曲/妖精の踊り
マスネ作曲/タイスの瞑想曲

ヴァイオリン:アナスタシア・チェヴォタリョーワ
ピアノ:ウラディミール・オフチニコフ

倉敷芸文館ホール 19:00~

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 まずは、アナスタシアさんのヴァイオリンです。
 スプリング・ソナタを聴くのは久しぶりなので、楽しみにしていたのですが……。
 悪くはないのですが、ピアノとのタイミングがズレていたり、弦を擦る弓が空振りしてしまったり、音が鳴りきっていなかったり、と、ちょっと「あら?」という演奏でした。
 好きな曲ではあるのですが、正直申し上げまして、ちょっと「イマイチ」という感じでした。音色は、ちょっと不思議な感じの、ステキな音色なんですけれど……。弾いているアナスタシアさんも、ちょっと音楽に乗り切れていないように思えましたし、聴いていて、何だかつまらないなぁ、と思ってしまうソナタでした。

 でも、プロコフィエフのソナタは素晴らしかったです。
 スプリング・ソナタと比べると音の密度も、要する技術も全く違うのですけれど。第1楽章の出だしから、楽器の鳴り方がまるで違っていました。
 今夜は全席自由だったので、ホールのほぼド真ん中に陣取って聴いていたのですが。ついつい、彼女の手元を注視してしまいました(汗;)

 休憩を挟んで、今度はウラディミールさんによる『展覧会の絵』です。
 先日、N響アワーでオーケストラ版を聴いたばかりなのですが、ピアノ版を聴くのは本当に久しぶりでした。生で聴くのは、実に十数年ぶり、という(笑)
 この『展覧会の絵』は、本当に素晴らしかった!
 今夜、このコンサートに行ってよかった!と心から思うくらい、素晴らしかったです。
 力強いタッチで紡ぎ出される『プロムナード』から間髪入れず、『こびと』に突入。結構テンポを揺らして弾いておられました。
 『古城』を聴いている時は、耳から聞こえてくるのはピアノによるソロ演奏なのですが、頭の中で、オーケストラの音が重なって聞こえてきました。そして改めて、ラヴェルの編曲の素晴らしさを思い知らされたような気がしました。あのメロディを、サックスに吹かせよう、と思い付いたっていうのは凄いです。ピアノ1台で聴くのももちろんいいのですが、サックスのメロディの方が自然に思えてしまいました。
 『テュイルリー』はちょっと軽やかに、そして『ビドロ』は重々しく、激しいタッチで、とはっきりとメリハリをつけていて、『ビドロ』の迫力には圧倒されました。
 『殻を付けている雛鳥のバレエ』は、微妙に揺らしているテンポが、足元がおぼつかない、ちょっと危なっかしい感じを上手い具合にかもし出していて、何とも愛らしかったです♪
 『サミュエル・ゴールデンベルグとシュミイレ』も、二人の様子をはっきりと弾き分けているようで、これまた「凄い~」と思いながら聴いてしまいました。にしても、あの高音の刻みを、ミュートをつけたトランペットに吹かせよう、と編曲したラヴェルさんは、やはり凄い人なのです。
 荘厳さに思わず頭をたれて聞いてしまう『カタコンベ』、そしてその余韻を残す『プロムナード』に続きまして、私の大好きな『鶏の足の上の小屋』です。「キタキタキターーッ!」って感じで、ついついノリノリで聴いてしまいました(笑) この曲も、微妙にテンポを揺らしていて、妖怪婆ババー・ヤガーの奇妙な動きを上手く表現していたように思います。
 そして、ラストは『キエフの大門』
 長大な曲の最後にクライマックスがやってくるため、さすがに疲れてしまったのかなぁ、という感じは受けましたが、最後の最後まで圧巻!でした。反響版を最大に上げて、譜面台も外して(全部暗譜で弾いておられたのです!)いるために、ダイレクトで音が伝わってくることもあったのでしょうか。オーケストラや吹奏楽の大音響にも匹敵するような迫力があって、ゾクゾクしました。思わず身を乗り出して聴いていて、曲が終わった後は泣きながら拍手してました。
 もう、この『展覧会の絵』を聴けただけで、今夜のコンサートは大満足!でございました。本当に感動しました。

 こんな長大で難曲な『展覧会の絵』を弾いた後、鳴り止まない客席からの拍手に応えて、ラフマニノフの小曲を2曲、演奏して下さいました。ご本人からの曲目紹介では、作曲者名しか聞き取れなくて(だって、ロシア語わからないんですもの;)終演後のロビーに曲目が出ていなかったので、曲名がわからないのですが……。アンコールで弾いて下さったラフマニノフも素晴らしくて、『展覧会の絵』の感動が残っている中で聴いていることもあって、涙が止まらなくなってしまいました(苦笑)

 こんなに凄いピアニストが、地元の音楽大学で教鞭を取っている、ということが。何だか誇らしく思える演奏でした。素晴らしかったです。
 これから先、作陽大学やその他の場所で彼のリサイタルが開かれる機会があれば、ぜひまた聴きに行きたいと思います。

 コンサートの最後は、再びアナスタシアさんが登場して、小曲を2曲演奏して下さいました。
 『妖精の踊り』はヴァイオリンの特殊技巧のオン・パレード的な曲で、アナスタシアさんの技巧をたっぷりと堪能して。
 『タイス』ではしっとりと歌い上げて下さって、ただ美しいだけではない、何だか不思議な音色をたっぷりと堪能致しました。

 大好きな『展覧会の絵』を、素晴らしいピアノ独奏で聴くことができて。
 今夜もまた、ステキな演奏に巡り会えたことに。
 素晴らしい曲を生み出して下さった作曲家に。
 ステキな演奏を聴かせて下さった方々に感謝、なコンサートでした♪
 今週、体調の悪い時期に重なっていて、頭にくることがいくつかあって、気持ちがささくれ立っていたのですけれど。それを綺麗に吹き飛ばしてくれる、気持ちのいい演奏でした。
 さあ、週末はしっかり勉強して、月曜日からの期末テスト、頑張ろう!

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 今朝の「題名のない音楽会21」は、やっと放送されました!「マル秘裏側全部見せます!オーケストラ指揮者入門」でした。
 ゲストは、若手実力派ナンバー1のお二人、下野竜也さんと金聖響さん。このお二人が、ベートーヴェンの交響曲第7番第1楽章をそれぞれに違ったアプローチでオーケストラとリハーサルをして、演奏する、という内容でした。
 プライベートでも仲の良いお二人が、同じ曲を指揮するなんて、そう見られるものではございません。
 昨年12月の放送予定だったものが延び延びになっていた、ということもありまして、番組を見る喜びもひとしおでございました(感涙)。

 今日は、下野さんが「往年の巨匠」的なアプローチで。
 聖響さんはいつも取り組んでおられるピリオド・アプローチを取り入れた「新進気鋭」版。

 まずは、下野さんによる「往年の巨匠」版です。
 使用する楽譜は、ベーレンライター版。
 第1楽章の出だしから演奏が始まりました。テンポもゆっくりで、重厚な音色です。少し音を出して確認をして、下野さんが指示を始めます。

 曰く
「ウィーンのシェーンブルン宮殿の中にいて、これから舞踏会が始まります。ドアが4つあります。最初のドアが開く。最初に出てきたのは、お嬢さん。オーボエ、上品な感じ……」
 比喩を用いて、オーケストラの皆さんのイメージを広げるような指示でした。
 それを聴いていて、なるほど、こんな聴き方もあるのか、と思いました。そういえば、この交響曲をストーリー仕立てで聴いたことはなかったなぁ、と。
 他の部分も、「イヤな人が出てきて、逃げるように…」なんて指示をするところもあって。話し方もとても面白くて、楽しませていただきました♪
 そういえば、たつさまのブログはいつも面白くて、ユーモアたっぷりで、読めば必ずと言っていいほど爆笑するのですけれど。今日のリハーサルでも、そんな様子が前面に出ていたように思います。
 そして何よりも。
 小さなお体をいっぱいに使って、大きな指揮をするお姿がとても印象的でした。

 でも、そんなリハーサル風景を見ていて。
 日頃の下野さんのリハーサルは、この放送とは違う指示の仕方をしているんではないかなぁ、と思いました。ある意味、番組仕様?と思ってしまいました。
 
 続きましては、聖響さんの「新進気鋭版」です。
 使用する楽譜は、ブライトコプフ版。オケの配置も対向配置にして、人数も少し減って、ティンパニも下に降りていました。

 聖響さんのリハーサル風景は、テレビやDVDで何度か拝見していましたので、「ああ、いつもどおりだな」という感じです。
 出だしの音が鋭くて、テンポも速くて、キュッと全体的に音が締まったように思いました。ただ、弦楽器がヴィブラートをかけているのは、いつもとちょっと違うかな?という(笑)。
 言葉で語るよりも、指揮が雄弁に音楽を、どんな音が欲しいのかを語っておりました。彼の指揮を見ながら聴いていると、こんなところにこんな音が入っていたのか、と。聞き逃しているわけではないのですが、意識していない音に気づかされます。今朝も、そうでした。

 歌いながら指揮する聖響さんの様子に、ハネケンさんが「吸う息、吐く息をわざと聞かせて、自分の緊張と楽員の緊張を共有しあっていますね」との解説を。なるほど、そういう意味もあるんだなぁ、と今更ながら思いました。
 よく、聖響さんを「鼻息が荒い」と仰る方がおられますが。確かに、その通りだと思いますが(笑)。あれって、オケの楽員と息を合わせる、という意味もあるんですよね。振っているうちに自然とそうなってしまう、という面もあると思うのですが(笑)。あれは、オケの皆さんと息を合わせているんだなぁ~、と今度から思うようにしていただけると……。

 下野さんは自分が描いているイメージを伝えて、それを共有して、イメージに音を近づけていく、という手法でしたが。
 聖響さんは、イメージに近づけるためにこうしましょう、と具体的に技術面を指示する、という手法でした。
 「…(略)ベートーヴェンもかなり喜んでくれると思うんですけど」
 と、ベートーヴェンさんがそう書いてるんですから、とある意味で正論を出されるのは、哲学科出身だからでしょうか。いつも「指揮者が個性を出す必要はない」とか「解釈って何やそれ」てなことを仰る方だからこそ、でしょうか。

 最後に、お二人の完成形を聞かせて下さったのですけれど。
 30分番組は短すぎますよぉ(涙)。最低でも1時間は欲しかった。
 そして、リハーサルも本番も、ノーカットで全部聞かせていただきたかったです。

 でも、下野さんも聖響さんも。お二人がお互いに、お互いに褒め合っているご様子は、見ていてとても微笑ましかったです。
 つい、1月8日に。聖響さんのコンサートを下野さんが聴きに来られていたことを、思い出してしまいました。
 下野さんの指揮は、前にNHKのBSで深夜に放送されていた「魔笛」を見たことがありますが、テレビでしか拝見したことがないので。できれば今年中に、生で拝見&拝聴したいなぁ、と思います。
 お二人とも、とてもステキでした。
 朝からたっぷり楽しませて&萌えさせていただきました(合掌♪)。
 今度はぜひ、市販されているミニスコアを片手に、録画したビデオを鑑賞したいと思います。

 そういえば、番組を見ている時にあら?と思ったのですけれど。
 下野さんと聖響さんが使っている楽譜の版の紹介、逆なのでは……? だって、聖響さんが手にしているあの楽譜、ベーレンライターだったような……。

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 1月13日の深夜にABC朝日放送で放送されました「ウィーン古典派」。ようやく見ることができました。
 と言いましても、このコンサート。生で拝見&拝聴しているんですけれど(笑)
 でも、テレビだと聖響さんをアップで見られるし……ということで(笑)
 番組上では、実際のコンサートとは曲順が違っておりましたので、一応記しておきます。

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「ウィーン古典派」

モーツァルト作曲 交響曲第39番 変ホ長調 K.543
ベートーヴェン作曲 交響曲第3番 変ホ長調 《英雄》
ハイドン作曲 交響曲第45番 嬰へ短調 《告別》

指揮:金聖響
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団

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 オープニングは、アンコールで演奏されたモーツァルト作曲『フィガロの結婚』の序曲でした。胸には、赤いバラの花が(笑) この曲、去年「来年のシリーズはモーツァルトなので、予告編ということで」てな感じで、演奏して下さったんですよね。まさか、そんな使い道があったとは(笑) 途中、インタビューを挟んで音量が小さくなる部分もありましたが、こうして改めて聴いてみますと……。
 テンポ速めで歯切れが良くて、聴いていて気持ちいいです。

 番組では、練習風景なども収録されておりまして。オケの皆様に指示を出す聖響さん、英語と大阪弁が入り混じっております。OEKさんと録音したベートーヴェンの交響曲第5番《運命》のCDに付いているDVDでも、主に英語で、でも時々大阪弁が混ざる話し方をしておられましたけれど。こんな風に言葉が混ざるのが、この方の常日頃のしゃべり方なのかなぁ、なんて思ってしまいます(笑)

 インタビューでは、作品についていろいろとお話して下さっていて。知識として、一度は耳にしているにもかかわらず、意識せずに聴いていた部分があって。それに気づかされるように感じました。コンサートではパンフのみでしたが、プレトークを聴いて、それから曲を聴く、という楽しみ方ができて。
 コンサートは生の良さが。
 番組は、番組なりの構成の良さがあるなぁ、と思いました。

 コンサートの時は、13列目の下手側、結構隅の方からステージ全体を見ていましたので、聖響さんやオケの皆さんの細かい表情はよくわからなかったんです。でも、こうして放送でアップで映し出されるのを見ると、よぉくわかりますね♪
 演奏そのものの感想は、コンサート当日に書いた感想&レポに譲ります。
 が、正直申し上げまして、このコンサート。
 全体的に、ホールで聴いた時はちょっと物足りない、と言いますか。あと一歩及ばず、といった感じで手放しで賞賛できるものではないなぁ、と思っていたのです。
 でも、放送されたものを見ていると、あら不思議。これがちょうど良く聞こえるんですよね。

 ただ、やはり生で聴くのと、放送されたものを聴くのとでは、聞こえ方が違っておりました。
 例えば、ベートーヴェンの《英雄》の、第3楽章のホルンソロ。ホールで聴いたときはゲシュトップ奏法がとても効果的に聞こえていたのですが、放送されたものはあまりわからないようになっていました。
 なんて違いがわかるのも、生を聴いたからこそ、なんですよね♪
 ……結局、何を聞いても楽しいし、嬉しい、という(笑)

 番組では、曲と曲の間に聖響さんのインタビュー映像や曲の解説などが挟み込まれていました。
 中でも大爆笑してしまったのが、《英雄》の第1楽章の前のトーク。
 ベートーヴェンの交響曲第3番《英雄》といえば。
 もともと、ナポレオン・ボナパルトのために書いていたのですが、ナポレオンが皇帝になった、という知らせを聞くや否や、ベートーヴェンさんは激怒して、表紙に書かれていた「ボナパルトのために」という一文を、紙が破れるほど激しく消した。
 という、有名なエピソードがあります。
 その時のベートーヴェンさんの心境を、聖響さんは
「今で言うたら、ドン引きしたわけですよね」
 と表現なさったんですね。
 ……失礼ながら、大爆笑致しました(笑)
 番組を収録したビデオを見た翌日も、思い出し笑いをこらえるのに苦労するくらい、大ウケしてしまいました。
 だって、「ドン引き」って(笑)
 そんな風に表現して下さると。
 常日頃、私たちがよく目にする、眉間にシワを寄せて、気難しそうな表情をしている肖像画のベートーヴェンが。「楽聖」ではなく、人間臭く感じられます。ちょっと、親しみがわくと思いませんか?
 でも、こんな話を聞いてしまうとですね。
 《英雄》を聴く度に、「ああ、この曲。ルドさま、ドン引きしはったんやねぇ」と思ってしまいそうです(笑)

 ただ、この《英雄》
 第1楽章と第2楽章の間にCMとインタビュー映像が入ったのは、ちょっといただけなかったな~、と思います。できれば、続けて聴きたかったです。
 また、ホールで聴いたときに、テンポの速さもさることながら、何だか短くて、ちょっと物足りないなぁ、と思っていたのですが。こうして改めて聴いてみると、例えば第1楽章の主題提示部の繰り返しを省いて、2番カッコに入っていたんですね。ガッツリと聴いていたはずなんですが、その後のモーツァルトや《告別》やサイン会などなどで、記憶からすっぽりと抜け落ちてしまって、「何だか物足りない」という気持ちだけが残っていたようです。
 第2楽章は、ついついじっくりと聞き入ってしまいました。ホールではウルウルきても、泣くまではいかなかったのですが、テレビでじっくり見て&聴いていたら、泣けてきてしまいました。

 ダメですね。
 こんな演奏を聴いてしまったら、どんなに無謀でも、第3番《英雄》も弾きたい!と思ってしまいます(笑)

 ラストは、コンサートと同じくハイドン作曲の《告別》です。
 曲前のインタビューでは、聖響さん曰く。
 嬰へ短調という調性がとても不自然で、弦楽器にとって鳴らしづらくて弾きづらくて音が取りづらい、必要以上に難しい調性で。
聖響さん:「こんな曲書いて、「ハイドン、もうあかんやんけ」と思われたかったんかな、いうくらい、不自然な調性ですね」
 とのこと。
 確かに、嬰ヘ短調なんて滅多に聞かない調性ですし。ヴァイオリンを弾く者にしてみれば、嬰へ短調なので、基本的に楽譜上にはシャープが3つ。ファとドとソについています。
 長調ならば、イ長調なので、それほど弾きづらい感はないのですけれど、短調となるとシャープが増えるので、弾きづらいかも(って、実際の楽譜は見たことがないんですが、曲を聴いていると、シャープの数は3つどころではなさそうなので;)。と思ってしまいます。
 また、管楽器にとってもこの調性は大変なのではないかなぁ、と思います。移調楽器と言って、楽譜に書かれている音と、実際に耳に聞こえてくる音が違っている楽器があるので(例えば、ホルンとかトランペットとか、クラリネットとか) 楽譜読むのも、吹くのも大変なんじゃないかしら?と思います。
 練習風景でも、聖響さんがしきりに音程を気にして、「音が濁る」と仰っておられましたけれど。何となく、その大変さや難しさは想像がつきます。

 しかし。
 放送時間の都合とか、いろいろあるのかもしれませんけれど。
 頼むから、楽章の間にCMを入れるのはやめていただきたいです(涙)
 せっかく、テンポが速い、不自然な調性であるがゆえに、惜別の念がより強調されているような第1楽章から、穏やかで美しい第2楽章へと移っていくのに。全く関係ない、騒々しいCMが入るとちょっと興ざめになってしまうんですよね(泣) もちろん、早送りしますけど。
 そして、第2楽章の途中でインタビュー映像が……。
 いや、いいんですけど。聖響さんのお話が聞けるのは、とても嬉しいんですけれど。あの第2楽章、すごく綺麗だったのに(涙) と、これまたちょっと、残念な気持ちになりました。

 第2楽章の途中からと、第3楽章の大部分をカットして、超問題作(?)な第4楽章へ。
 この楽章の最初の方から、聖響さん、笑顔です(笑) テンポが落ちてからは、ちょっと笑いをこらえているような表情にも見えました。
 例の演出では、客席のざわめきや笑い声、オケの方が途中で立ち上がるときの椅子の音や足音、といった「雑音」も拾われていて、楽しかったです(笑)
 そして、去っていく皆さんを見送りながら指揮をする聖響さんのお顔が。いよいよ自分の番だ!と嬉しそうに指揮台を下りる聖響さんの様子が。ちゃんとアップで見られて、幸せでございました♪
 ホールでも大爆笑致しましたが。改めて見ても、笑わせていただきました(笑)
 にしても、細かく見ていてしっかり覚えていたつもりでも、ちょっと抜けているところがあるなぁ、と。テレビ見ていて思いました。……コンサートの感想、ちょっと修正しなきゃ、かもなのです(笑)

 番組の最後に、今後の展望とも取れる、聖響さんのお話が流れました。
 ぜひぜひ、トコトン長生きして、50年後も元気に指揮台に立っていただきたいです。私も長生きして、50年後も「聖さま~♪」って応援しながらホールに足を運びたいです。

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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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