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 7月23日金曜日の深夜にBS2の「クラシック・ロイヤルシート」でフランス・ブリュッヘン指揮、18世紀オーケストラによるベートーヴェンの交響曲演奏会が放送されました。
 18世紀当時に使われていた古楽器によるベートーヴェン、ということで非常に興味深く思っておりましたこの演奏会。
 やはり、全然響きが違いますね。

 古楽器といえば、弦楽器に張られている弦はガット弦といって、今頻繁に使われているスチール弦と違い、羊(でしたっけ?)の腸の線維を使った弦なので、テンションが低いのですね。
 フルートやクラリネットといった木管楽器も、書いて字のごとく「木管」楽器。木の管に穴が開いているだけで、金具がほとんどついていません。
 で、ホルンやトランペットも、文字通り「金管」楽器。ただ金属の管をうねうねと曲げただけで、バルブがついていない、という。
 ティンパニは、金聖響さんのCDではバロック・ティンパニを使用されているので、これはまぁ、聴き慣れた音ということで。日頃よく耳にするペダル式のティンパニと比べると、音が固くて、インパクトの音がはっきりと聞こえて。ペダル式の音が「ボン」だとすると、バロック・ティンパニの音は「バン」という感じに聞こえます。
 ……私的な意見なのですけれど(苦笑)

 で、この演奏会のビデオ。
 冒頭でイントロダクション的に18世紀オーケストラが紹介されていて、そのバックで流れていた《英雄》の第1楽章を聴いて、まず「うわ、音低っ!」と思いました。
 演奏前に行われるチューニングも、たいていは、基準となる音、A=440Hzなのですが、それより若干低くて、438くらいなのではないでしょうか。
 いつもCDで聴いている聖響さんのCDで耳が慣れている私は、半音くらい低く感じました。
 でも、第3番の冒頭はちゃんと「ミ♭ーソミ♭ーシ♭ミ♭ソシ♭ミ♭ーレド♯ー」と聴こえるんですよね。

 この日放送されたのは、演奏された順に、交響曲第1番、第3番、第8番、第5番の4曲でした。
 どれも素晴らしい演奏でした。

 特に印象に残ったところを挙げますと……。

 第3番の1楽章のラスト、655小節目でしたか。クライマックスの部分で、トランペットが華々しくメロディで登場し、でも当時の楽器ではそれ以上の音が出せないので、途中で突然いなくなってしまう、という場所がありまして。古楽器で演奏されるのを見て、「なるほど、そうなるのかぁ」、と納得してしまいました。
 ちなみにその部分、私が持っているCDのうち、ジョージ・セルさんは楽譜を修正して、続けてトランペットに旋律を吹かせていて、金聖響さんは楽譜どおりに演奏し、トランペットを初めから目立たせなくすることで自然に聴こえるようにしておられました。

 第3番の2楽章は、若干テンポが速めで少しあっさりした印象でした。その点、聖響さんのCDはかなりドラマティックに演出されているかもしれません、この楽章。

 第8番は、ここ最近急に「メッチャ好き」な交響曲に入ってきた曲でして。聴いていてとても楽しかったです。……と言いますか、もともとすごく明るくて楽しい曲なのですね、これは。作曲したベートーヴェン自ら「ボタンを外した自分」とこの曲を形容していたらしいですし。
 この日の演奏は、遊び心満載で楽しいんだけれど、ちょっとオトナの雰囲気も漂っていて、どこか余裕を持って構えているところも垣間見られるような、そんな印象を受けました。

 第5番は、第4楽章の途中まで「あれ、ピッコロ入ってる?」と思ったのですが(私の耳が悪いだけか;)、ちゃんと入ってました。死ぬほど聴いている聖響さんのCDでは、「もっと出てええよ~」という感じでピッコロがかなりはっきりと聴こえてくるので……。

 しかし、別に聴き比べをするつもりはないのですが、聴いて覚えてしまっている演奏と違う部分があると、ついつい注意して聴いてしまいますね(苦笑)
 こうして聴いてみると、聖響さんの指揮で聴くベートーヴェンは、全体的に明るく弾けているんだなぁ、と思いました。指揮者もオーケストラも、楽しんで、のびのびと演奏しているのがよくわかる、と言いますか。
 じゃぁ、他の人は楽しんでないのか、なんてツッコミがきそうですが、決してそんなことはないです、はい。

(2005.7.24「べっさつ結月堂」投稿記事より 一部加筆・修正)

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2005岡フィル定期

<プログラム>
 ドビュッシー作曲 小組曲
 モーツァルト作曲 クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
(クラリネットアンコール曲)
 クロンマー作曲 2本のクラリネットの為の協奏曲 第3楽章

休憩

 ドヴォルザーク作曲 交響曲第9番 ホ短調 作品95 「新世界から」
(アンコール)
 ドヴォルサーク作曲 交響曲第9番より第2楽章

指揮:佐渡裕
クラリネット:エルンスト・オッテンザマー
ゲストコンサートマスター:長原幸太
管弦楽:岡山フィルハーモニック管弦楽団
2005年7月3日(日)15:00
岡山シンフォニーホール
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 今日は佐渡さんが岡フィルを振るからでしょうか。客席は超満員で、関係者が出演しているのか、あるいは去年シエナ&佐渡さんが来た時に出演したのか、高校生が部活単位で集団で聴きに来ていました。そういえば、ダフ屋さんも出てましたねぇ(笑)
 私が座ったのは、チケットでは1階席7列目のど真ん中だったのですが、今日はオーケストラの人数も多く(何せ、2管編成の14型でしたから)、ピットが出ていたので実質5列目のど真ん中、という席でした。
 指揮者かぶりつきの、絶好の位置です。
 足音もブレスも唸り声もバッチリ聴こえて、臨場感も抜群でした。

 佐渡さんが岡山シンフォニーホールに来るのは3度目。
 今までの過去2回は、いずれもロビーでプチ指揮講座をやったので、今年も?と思っていましたら、それはなくて。でも、開演前にプレトークということでお話してくださいました。
 過去の2回ですっかり岡山を気に入ってくださった佐渡さん。今度はぜひ、地元のオケを振らせてほしい、ということで、今日の共演と相成ったようです。

 そして、13年ぶりに聴いた岡フィルの音は……ヤバいくらい素晴らしかったです。
 最初のドビュッシー「小組曲」の「小舟にて」を聴いた時点で、もうかなりウルウルきてしまいまして。ゲストコンマスの長原さんも、音の響きが際立っていて、オケをぐいぐい引っ張っていく感じでした。

 続くモーツァルトでは、ソリストとして登場したオッテンザマー氏のまろやかで、柔らかい音色が何とも言えず素晴らしゅうございました。
 が、第1楽章で冷やりとさせられました。というのは、客席で奇声を挙げる男性がいて、演奏の邪魔をしたのですね。佐渡さんも一度客席を振り返っておられて、途中で演奏が止まるのでは?とヒヤヒヤしていたのですが、皆さん、さすがプロでございます。何事もなかったかのように演奏を続けられ、3楽章が終わる頃にはそんなハプニングも忘れるほどに感動していました。

 協奏曲が終わった後のアンコールでは、サプライズが待っていました。
 アンコールに何か演奏する、というのはわかったのですが、何故か譜面台が2台。
 おや?と思いましたら、オッテンザマー氏と一緒に、若い青年が一人ステージに登場しまして。なんとその方、オッテンザマー氏の18歳の息子さんで、佐渡さんとはPMFなどでご一緒されていたらしく。しかも、その歳ですでにウィーンフィルのメンバーに加わっている、という若き名手でございました。
 そして、二人で演奏した「2本のクラリネットの為の協奏曲 第3楽章」は……。
 お互いに挑発しあうような場面あり、揃って同じリアクションを取る場面あり。超絶技巧や音色はピタッと揃っていて、親子で楽しんで吹いている様子がとてもよく伝わってきて、聴いているこちらも微笑ましく吹き出してしまったり、心底感動したり……と、存分に楽しませていただきました。

 休憩を挟んで、オッテンザマー親子が客席に座り(なんと、同じ列の隅の方におられました)、演奏されたのがドヴォルザークの「新世界から」
 これがもう! ブラボーの嵐でした。

 1楽章から非常に佐渡さんのテンションが高くて、迫力があって。何度も音に圧倒されそうになって、ウルウルきていて、今にも泣きそうになっておりました。終わり方が終わり方だからでしょうか、拍手をしそうになった方がちらほらとおられたのですが、そのお気持ち、とてもよくわかりました。
 そして続く2楽章。あまりにも有名なイングリッシュホルンのメロディが聴こえた瞬間に、涙腺が決壊しました。もう、号泣です。1楽章では指揮棒を持っていた佐渡さんも、2楽章では指揮棒を置いて振っておられて、途中で聞こえてきました、唸り声。本当に感動的な2楽章でした。
 3楽章から4楽章にかけては、あまり楽章の間を置かず、高いテンションのまま最後まで突っ走った、という感じでした。4楽章も、有名で何度も聴いているから、というだけでなく、フルに鳴りまくる管楽器や弦楽器の音に圧倒されました。そして、ここでも涙腺崩壊(苦笑)

 5列目の真ん中、という場所で聴いていると、私は指揮者やオーケストラのテンションとシンクロしてしまうらしくてですね。
 ただひたすら、「ドヴォルザークって凄い! 音楽って凄い!」と感動しまくっておりました。
 そして佐渡さんの指揮も、何やら凄みを増したような気がしました。

(2005.7.3 「べっさつ結月堂」投稿記事より 一部加筆・修正)

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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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