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 今週は、久しぶりに家でのんびり過ごす週末でした。
 そんな今日、家にあるいろいろなCDを聴いて過ごしました。
 ……見事に、全部交響曲でした(笑)
 以下、聴いた順に記録して参ります。

・マタチッチ/NHK交響楽団 ライヴ・エディション ’67年N響定期より
ブラームス作曲:交響曲第1番 ハ短調
 指揮:ロヴロ・フォン・マタチッチ
 管弦楽:NHK交響楽団
 録音:1967年1月28日 旧NHKホール
(ALT-091)

・ブルーノ・ワルター/マーラー 交響曲第9番
マーラー作曲:交響曲第9番 ニ長調
       アダージェット(交響曲第5番 嬰ハ短調 第4楽章)
 指揮:ブルーノ・ワルター
 管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1938年1月15日(アダージェット)、16日(第9番)
(TOCE-15003)

・ラトル&ウィーン・フィル/ベートーヴェン 交響曲第7番&第8番
ベートーヴェン作曲:交響曲第7番 イ長調
          交響曲第8番 ヘ長調
 指揮:サイモン・ラトル
 管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:2002年5月9日(第7番)、7日(第8番) ウィーン楽友協会大ホール
(TOCE-55584)

・カラヤン/チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー作曲:交響曲第6番 ロ短調「悲愴」
 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
 管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1971年9月16~21日
(TOCE-1507)

・バーンスタイン/チャイコフスキー 交響曲第5番 他
チャイコフスキー作曲:交響曲第5盤 ホ短調
           幻想序曲《ロメオとジュリエット》
 指揮:レナード・バーンスタイン
 管弦楽:ニューヨーク・フィルハーモニック
 録音:1988年11月(交響曲第5番)、1989年10月(ロメオと~)
(UCCG-7020)

 ね?
 見事に交響曲ばかり(笑)
 最初のブラームスの1番は、ちょっと必要に迫られて(理由は聞かないで下さいまし;)聴いていたんですけれど(それも、繰り返し)
 自分でも別の指揮者&オケで所有しているんですが、今日はマタチッチさん&N響で聴いてみました。
 マタチッチさん&N響の演奏は、第1楽章冒頭のティンパニ強打がビリビリと効いていて、インパクトがあります。
 最初からテンション高い曲だなぁ、と聴いていて思います。
 しっとりしたコンマス・ソロが入る第2楽章も好きなんですが、ちょっと哀愁漂っている第3楽章も大好きです。
 そしてラストの第4楽章。3月にかけて弾いたときは思わず「ブラームスさんのイヂワル」なんて拗ねてしまったんですが(笑)
 折り重なる弦楽器はゾクゾクするくらい綺麗で、ラストは超ハイ・テンションで。これも大好きです♪

 続いて聴いたのは、5月18日に金聖響さんがブログに書いておられた記事を拝読して、どうしても聴きたくなって、つい購入してしまった1枚。
 失礼ながら、聖響さんが書かれた文章を引用させていただくと
「マーラー9番、1938年のワルター・ウィーンフィルを久々に聴いているが、驚くほどヴィヴラートが少ない演奏だ。この当時の現実を聞くことができる。(中略)透き通った音で耳に心地よい。テンポも速めに設定され、流れがよくウィーン的なアゴーギク。」
 また後日の日記でも再びこの演奏について、
「"pure tone"で演奏されていることを再確認。音源自体が決して素晴らしい状態ではないにせよ、1938年のウィーンフィルを聴き取るには十分な音質。」
 と書いておられるのを拝読して、じっくり聴いてみよう、と相成ったわけです。
 確かに、仰るとおり、ヴィブラードが少ないです。後から聴いた、2002年録音のサイモン・ラトル&ウィーン・フィルの演奏と比べてみると、その違いがよくわかりました。同じオーケストラでも、64年の間にこれだけ変わるんだなぁ、と別の意味でも感心してしまいました。
 テンポに関しては、第9番については不勉強ながらこのCDが初聴きで、他と比べたことがないのですが、「アダージェット」は今まで聴いた中で最速テンポでした。

 続いて聴いたのが、ラトル指揮&ウィーン・フィルのベートーヴェン。
 ライナーによれば、ベーレンライター新版を使用して、弦楽器を対向配置にして録音されたのだそうです。その配置を巡ってラトルさんとウィーン・フィルの間で衝突があった、と書かれているのですが……。
 前に読んだ物の本によれば、戦前までは弦楽器を対向配置にするのが当たり前で、作曲家もその配置を前提として曲を書いていた、ということなので、ウィーン・フィルも対向配置だったはずなんですよね。
 先の盤を聴いた後だけに、思ってしまいました。
 ……64年の間に、何があったんだろう?
 なんて、音楽史を辿る疑問は横へ置いておいて、ラトルさん&ウィーン・フィルのベトベンさんです。
 7番も8番も、テンポの緩急のつけ方などなど、面白いです。ベト7の第4楽章など、ゆっくり始めて途中から「そこでテンポ上がるかー!」的な演奏で、面白かったです。
 また、ベト7の第2楽章。「ドーーーシーーーシドレーードシシード・ドーー♪」の装飾音符「シド」を前の小節に収めて、「レーー」をきっちり1拍目に持ってきていて、面白いなぁ、と思いました。

 その後は、おチャイコさん2連チャンでした。
 どちらの曲も、テンション高いな~、と思いながら聴いていました。
 先日、西本智美さんの指揮で聴いたときは、「おチャイコさんの交響曲って、こんなに温かくて優しいんだ」と思ったのですが。今日は「うわー、テンション高~い♪」
 ベト7とベト8の後に聴いたから、余計にそう感じてしまったのかも、です。

 今日聴いたCD、実はマタチッチさん&N響のCDと、ラトルさん&ウィーン・フィルのCDは友人から借りたものです。何ヶ月も借りっぱなしになっているので、いい加減に返さないと(汗;)
 あ、ブラームスの1番は千秋真一&R☆Sオーケストラでも借りてるんだった。こっちも返さないといけません。ちなみに、このCDに収録されているドヴォ8の間違い探し。さっぱりわかりませんでした(大汗;)

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<収録曲>

マスカーニ:《カヴァレリア・ルスティカーナ》間奏曲
バーバー:弦楽のためのアダージョ
マーラー:アダージェット
チャイコフスキー:エレジー
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
モーツァルト:クラリネット協奏曲 第2楽章
バッハ:G線上のアリア

指揮:佐渡裕
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
クラリネット:シャノン・オーム
オルガン:黒瀬恵

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 曲目だけ見ると、某巨匠の「アダージョ」シリーズを彷彿としてしまいます。
 実際、CDショップでこのCDを手に取ったとき。収録されている曲の大半は既に持っているので、どうしようかなぁ、と正直思いました。
 けれど、兵庫芸術文化センターのこけら落としで演奏された、「第九」
 その「第九」の前に演奏された、バッハの「アリア」
 祈りをこめた指揮、慟哭するような音色。曲が終わってからもしばらく動かずに、観客からの拍手を求めることもなく、挨拶をすることもなく、走り去るように指揮台を下りた佐渡さん。DVDで拝見したそんなお姿を思い出して、購入しました。

 1曲目の「カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲」は、このCDの収録とは別の日に別録りしたオルガンを加えた演奏でした。テンポは少し速めですが、オルガンの音によって重厚さが増していて、ステキだなぁ、と思いました。泣けるのは、別のSさまの方かな?と私的には思うのですけれど(笑)

 2曲目の、バーバー作曲の「弦楽セレナーデ」 大好きな曲です。
 狂おしいほどに昂ぶっていく、ヴァイオリンの高音の部分。聴く度に涙腺を直撃されてしまって、泣かずにはいられません。このCDを聴きながら、やっぱり心臓を鷲掴みされたようになって、涙しました。激情の赴くままに高まって、最後は静かに終わっていく、この曲。CDのタイトルにもなっている「祈り」をそのまま表したような、佐渡さんの祈りが一つ一つの音に込められているような、そんな印象を受けました。

 3曲目の「アダージェット」
 佐渡さんの指揮で聴くのは、2度目です。
 シュトゥットガルト管弦楽団と録音したマーラーの5番のCDとは、また違っていて。交響曲全体の中で聴くのも好きですが、単独で聴くと、曲が持っている清浄な美しさが前面に押し出されるようで。それはそれで、好きだなぁ、と思います。これまた、メロディ&全体の音量が昂ぶっていく部分で泣けてしまうんですよね。

 4曲目の「エレジー」
 某人材派遣会社のCMで、第1楽章の冒頭部分が一躍有名になった「弦楽セレナード ハ長調」の第3楽章です。2曲目から弦楽器のみの曲が続くのですが、バーバーは重厚に、マーラーは重厚な中にも優美さが備わっていて。おチャイコさんは、さらに優美で優雅で、少し軽やかな印象があります。悲しみに満ち満ちていた、震災による犠牲者への祈りの中に少しずつ光が差して、希望へと変わっていくような。続けて聞いていて、そんな感じを受けました。

 5曲目は、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」
 これも、大好きです。そして聴いていてまた泣いてしまいました。
 美しくも、どこか切なくて悲しい旋律。佐渡さんとPACの演奏もとても綺麗なので、眼を閉じてじっと聞き入ってしまって。自然と涙がこぼれてきました。「エレジー」で感じた、人々の心に少しずつ希望は見えてきているけれど、決して拭い去ることのできない悲しみがあるのだと。そんなことを感じる曲順だなあ、と思いました。

 6曲目は、おチャイコさんが再び登場です。悲しみに沈む心を、優しくそっと包み込むようなメロディと演奏に、救われたような気持ちになります。静かに歌う、どこかエキゾティックな香りのする曲。やっぱり、美しいと思います。

 7曲目は、アマデウスさんのクラリネット協奏曲。PACのクラリネット奏者でもある、シャノン・オームさんの澄み渡ったクラリネットの音色がとても綺麗です。人々の敬虔な祈りが、澄み渡ったクラリネットの音色に浄化されて、天へと昇っていくような。そんな美しい演奏だと思います。

 最後の曲は、バッハの「アリア」
 バーバーやマーラーのように、激情をむき出しにすることもなく、ともすれば淡々と静かに流れる旋律。だからこそ、どんな感情も包み込んで光で満たしてしまうような、そんな清らかな美しさを感じるのかもしれません。

 このアルバム、ほぼ全曲にわたって涙せずにはいられない1枚でした。
 ライナーの最初に、佐渡さんからの言葉が掲載されています。
 「どこまでも美しさを求めた録音」だと。
 出来立てのオーケストラが、デビュー前に録音したこのアルバム。佐渡さんが常々仰っていますが、「音楽は素晴らしい」そして美しいものなのだと。改めて思うことのできる1枚だと思います。
 残念ながら、私はまだこのオーケストラの演奏を生で聴いていないのですけれど。お隣の県に住んでいることですし、またコンサートに足を運ぶことができたらなぁ、と思います。

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 今日はクリスマスなので、鈴の音が入った曲が聴きたいなぁ、と思ってCDラックをひっくり返してみました。
 鈴の音が入っているなら、例えばマーラーの交響曲第4番でもいいのですけれど。久しぶりに聴いてみたくなったのが、G.シャルパンティエ作曲の組曲「イタリアの印象」でした。
 と言いましても、この曲。どちらかと言えばマイナーな曲ではないかと思うのですが(苦笑)
 思い出話その他は後に回すとしまして、CDのご紹介を。

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シャルパンティエ:組曲「イタリアの印象」他
  アルベール・ヴォルフ指揮/パリ音楽院管弦楽団
       POCL-4586(1998年リリース)


G.シャルパンティエ:組曲「イタリアの印象」
 Ⅰ.セレナード   Ⅱ.泉のほとりで
 Ⅲ.騾馬に乗って  Ⅳ.山の頂にて
 Ⅴ.ナポリ

マスネ:組曲第4番「絵のような風景」
 Ⅰ.行進曲     Ⅱ.バレエの調べ
 Ⅲ.晩鐘      Ⅳ.ジプシーの祭り

マスネ:組曲第7番「アルザスの風景」
 Ⅰ.日曜日の朝   Ⅱ.居酒屋にて
 Ⅲ.菩提樹のかげで Ⅳ.日曜日の夕べ
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 フランスの作曲家シャルパンティエがイタリアに留学した時に書いた、と言われているのがこの「イタリアの印象」 CDのライナーによれば“感傷的で絵画的な交響曲”という副題が付いていて、それぞれにプログラムが付いているとのこと。
 それによりますと

第1曲「セレナード」:酒場から出てきた若者が、恋人の窓辺で愛の歌を歌う。夜が更けて遠くの教会から鐘の音が聞こえる
第2曲「泉のほとりで」:谷間の泉に少女たちが水汲みに列をなしてやって来る。腕も足もあらわに頭にはブロンズの瓶をのせている。山の彼方から牧童の歌が聞こえてくる。
第3曲「騾馬に乗って」:夕方、山道をロバが鈴の音をたてて帰ってくる。馬子と少女の歌が聞こえる。
第4曲「山の頂にて」:真昼、ナポリ湾に面したソレントから町と海と島を眺める。ロマンティックな景観に魅了される。教会から鐘が聞こえ、あたりに小鳥が囀る。
第5曲「ナポリ」:旧作の交響詩『ナポリ』を転用したもの

 とのこと。

 この曲との出会いは、大学時代に一般の吹奏楽団に入団した時のことでした。団員として初めて出場した吹奏楽コンクールで演奏したのが、この曲だったんですね。もちろん、課題曲+自由曲+曲間の時間=12分、という制限時間がありますので、全曲演奏したわけではなく。3曲目の「騾馬に乗って」と5曲目の「ナポリ」をつなげて、カットして、制限時間内に収まるように編曲したものを演奏しました。
 「ナポリ」の方は、どの楽器を演奏したか全く記憶にないのですけれど(苦笑)
 「騾馬に乗って」では、鈴を担当しました。
 その鈴が大変だったんです。
 たかが鈴、されど鈴。ただ鳴らせばいい、というものではなく、どんな音色で鳴らすかが重要だったんですね。指揮者の先生がその音色にかなりこだわっておられて、音程の違う鈴を2種類用意して、二人で同時に鳴らすという手法を取ったこと。そしてさんざんダメ出しをされたこと、よく覚えています。
 中学・高校と、打楽器というものにそれなりにこだわりとプライドを持って取り組んできたつもりだったのですが、それがただの「つもり」であって、実は何も考えていなかった、ということを思い知らされると同時に、打楽器の醍醐味を教わった曲でもありました。

 ちなみに余談ですが、その先生。
 本番になると、今までこんな速さで演ったことないよ!というくらい“走る”先生でして。制限時間内に収めなければ!ということもあって、このCDで聴くよりも、体で覚えているテンポは相当速いです。

 と、本当に余計なことを申しました(笑)
 そうして演奏して、吹奏楽団も退団してから数年後。音楽・映像ソフトの卸会社に勤めていた時に、メーカーの新譜案内書で見つけたのが、このCDでした。「イタリアの印象」は、世界初CD化だったそうです。
 懐かしさと、オーケストラで聴いてみたかった、ということもあって購入しました。

 浪々と歌い上げる弦楽器のユニゾンで始まる「セレナード」 ここで出てくるメロディは、最後の「ナポリ」でも形を変えて出てきます。プログラムには「夜が更けて…」とありますが、夜は夜でも陽気で明るい雰囲気があるように思います。途中で出てくるフルートのメロディが、教会から聞こえてくる鐘の音でございましょうか。

 「泉のほとりで」は、オーボエのエキゾチックなメロディで始まる、しっとりとした曲です。結構華々しくて、派手な印象がある曲なので、あまり泉のほとり、という光景は曲からは浮かんでこないのは……気のせいでしょうか(笑) かろうじて、静かになる部分はそうなのかな?という感じです。

 「騾馬に乗って」は、私が苦労した曲です(笑) 騾馬の足音を思わせる、一定のリズムで刻まれるティンパニや弦楽器のピチカートも、それに乗るホルンやフルートのメロディも、寂しげな雰囲気も。途中でガラリと雰囲気を変えて、フルートによる牧歌的なメロディが流れる部分も、大好きです。

 プログラムにもあるとおり、小鳥のさえずりを思わせるハープやフルートに乗せて、ヴァイオリンのロマンティックなメロディが流れる「山の頂にて」は、溢れんばかりの陽光に照らされて、清々しい光景が目の前に広がるような気がします。個人的に、トランペットのヴィブラートはもう少し抑えていただいた方が、好みなのですが……。

 最後の「ナポリ」は、リズム感が心地よくて、次々と手を変え、品を変えて、あちこちから飛び出してくるいろいろなメロディを追いかけるのが楽しくて、これまた大好きなんですよねぇ。ステージで演奏している時も、他のパートの演奏を聴いているのがとても楽しくて、気持ち良かった記憶があります。
 自分がどの楽器を叩いたかは覚えていないのですけれど(多分、トライアングルとか小物系だったと思います;) ヴィブラフォンの鍵盤をコントラバスの弓で弾く、なんて特殊奏法もあったよなぁ、ということは覚えています。

 この曲残念ながら、自分たちで演奏した以外の生演奏に出会ったことはありません。
 そのうちどこかで、コンサートの演目に入っていて、聴く機会があればいいなぁ、と思います。その時は、「ナポリ」聴きながらノリノリになっていることでございましょう(笑)

のだめカンタービレ Selection CD Book
 (2005年リリース)

<収録曲>
  1.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番 《悲愴》第2楽章
  2.ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番より 第1楽章
  3.ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
  4.リスト:メフィスト・ワルツ 第1番 《村の居酒屋での踊り》
  5.モーツァルト:オーボエ協奏曲より 第1楽章
  6.ドビュッシー:喜びの島
  7.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
  8.R・シュトラウス:交響詩 《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》
  9.ベートーヴェン:交響曲 第7番より 第1楽章
  10.海老原大作:ロンド・トッカータ

 <演奏者・指揮者>

 ピアノ:舘野泉、熊本マリ、ペーター・ヘーゼル 他
 オーボエ:インゴ・ゴリツキ
 管弦楽:チェコ・ナショナル交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ロシア・ボリショイ管弦楽団“ミレニウム”、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 他
 指揮:リヒャルト・シュトラウス、西本智美 他
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 クラシック系コメディ漫画として大人気の「のだめカンタービレ」に登場する楽曲を収録したCDブックです。この手のアルバムは、以前にもリリースされていたのですが、私の記憶によれば、どれも限定販売ですでに入手不可能となっておりまして。CDや映像ソフトの卸会社に勤めていた時に、随分と問い合わせを受けてはお断りを入れて、頭を下げたものです(笑)
 で、今回は漫画の出版元である講談社さんから、イラスト集や楽曲解説付きのCDが発売されました。それを、「のだめ」好きな友人が購入し、借りて聴きました。
 この漫画、私が好きな指揮者・金聖響さんが漫画に登場するキャラに似ている、ということで私の中では認識されているのですが、残念ながらまだ読んでおりません。だって、読んだら絶対ハマるもん(笑)
 でも、劇中で描かれる曲には興味があるので、このCDも聴いてみました。

 収録されている曲は、どれも比較的有名で、クラシック好きならずとも耳にしたことがある、というものが多いです。ただ、この手のCDとしてちょっと残念なのが、全曲収録ではなくて、触りの部分をピックアップして収録されている、ということ。
 でもまぁ、このCDを聴いて興味を持って、改めて全楽章通して聴いてみよう、とか。そんな風に思ってくださる方が増えたらいいなぁ、と思います。

 トップバッターは、ポップスに編曲されることも多く、また憂いを秘めた美しいメロディがとても印象的なピアノ・ソナタ《悲愴》。劇中では、「これじゃ《悲惨》だ」という表現がされているようなのですが、いったいどんな風に弾いていたんだ!?と思いますよね(笑)

 続く、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。荘厳に響く、冒頭のピアノの和音。それを聴くだけで鳥肌モノの、迫力満点でロマンティックな名曲です。これも、漫画の中ではとても重要なシーンで使われているようです。CDでは途中でカットされてますが、ぜひとも全曲通して聴いていただきたい1曲です。

 3曲目のガーシュウィン作曲「ラプソディー・イン・ブルー」。これもジャズちっくで、大好きな1曲です。個人的に、クラシックのピアニストが弾くよりも、ジャズやポップス系のピアニストが弾いている方が好みです。ピアノソロの部分で、かなり自己アレンジを効かせてくれて、ちょっとハメを外した感じがして、聴いていて楽しいので♪
 この曲、“もぎぎ”さんの楽曲解説が絶妙です(笑)

 5曲目に収録されているモーツァルト作曲のオーボエ協奏曲。私はこの曲、楽曲解説を書いている“もぎぎ”さんこと、茂木大輔さんのソロで聴いて、その後のサイン会でご自身の著書を購入し、握手していただいた経験があります♪ その時の演奏、バックがアマチュアオケだったためなのか、第3楽章で茂木さんがかっ飛ばして、ヴァイオリンが置いていかれていたのが何だか楽しかったです(笑)
 でも、そうか。この曲、ソリストは酸欠で視界がピンクになることもあるのか……(笑)

 6曲目のドビュッシー作曲「喜びの島」。この曲を聴いたのは、このCDが初めてでしたが、やっぱりステキですね、ドビュッシー♪
 私がドビュッシーのピアノ曲に対して抱くイメージとして、音がとてもキラキラしているような印象があります。そして、ポピュラー音楽も真っ青、といった感じの、不協和音一歩手前の独特なハーモニー。左手が8分音符、右手が3連符、なんて楽譜を見た日にゃ、「どーやって弾くんだよ、これ!」と思ったものです(笑)

 続くラヴェル作曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ」。これも、大好きな1曲です。聴いていて、鳥肌立ちました。じっと目を閉じて、ただ曲に集中していると、じわーっと涙がにじんでくるんですよね、この曲。柔らかくて、覚えやすくて、リリカルなメロディは、いつ聴いてもいいものです。
 タクトを振る西本智美さんもとてもステキな指揮者なので、嬉しゅうございました。大仰ではなく、でもじっくりとしっとりと聴かせてくれる演奏は、本当にステキです。

 8曲目のR.シュトラウスの交響曲「ティル~」は、なんと、作曲者自らタクトを振った演奏が収録されておりました。作曲者自ら指揮している、ということはつまり、音源がかなり古いということで。他の曲と、音質がずいぶんと違います。
 でも、作曲家による自作自演という意味では、かなり貴重な演奏だと思います。

 9曲目に収録されているのは、これまたワタクシの大好きなベートーヴェン作曲の交響曲第7番から第1楽章。最近は、金聖響さんの指揮による演奏で、「好き」に更に拍車がかかっている曲でもあります。
 で、この曲。“もぎぎ”さんの楽曲解説が大爆笑ものでした。序奏部の冒頭からオーボエソロがあるのは気づいてましたが、演奏者にとって、助走も何もなくいきなりあの音を出すのはかなりキツいらしく。その例えとしてクリ●タル●ングの『大都会』を持ってくるあたり、さすがです。とてもわかりやすい例えに、大爆笑です(笑)
 演奏の方は、序奏部も、アレグロに入った所も、全体としてテンポは遅め。金聖響さんの指揮で、アップテンポな第1楽章に慣れた耳には、重たく感じます。
 ……確かに、あのテンポで振られたら、オーボエさんはキッツイだろうなぁ。と、納得(笑)
 でも、全楽章を通じてとても楽しい曲なので、聴いている方はかなりの快感を覚えます。佐渡裕さんがこの曲を振った時、第4楽章は「おお、暴れてる、暴れてる♪」と思ったものです(笑)
 このテンポで、聖響さんのCDに収録されているよりも時間が短いということは、どこかで繰り返しを省いている、ということなのでしょうか。一度スコア見ながら確かめてみたいです。
 余談ですが、この通称「ベト7」。来月、10月16日に金聖響さん指揮、大阪センチュリー交響楽団の演奏で聴きます。
 ……大阪センチュリーのオーボエ奏者さん、今から「心せよ、心せよ。10月16日にベト7あり、ベト7あり」と準備をしておられるんでしょうか(笑)
 そして、もぎぎさんの楽曲解説を読んでしまった私が、コンサート当日に曲を聴いて、オーボエ奏者さんの苦労を思って思わず吹き出してしまうか、笑ってしまう確率、100%(笑)

 ラストの「ロンド・トッカータ」はこのCDのために書き下ろされた、オリジナル曲。劇中では国際ピアノコンクールの課題曲になっているということで、現代音楽で、和音がとても面白くて、リズミカルかと思えばテンポが落ちる。ちょっと気まぐれな印象でした。作曲者自ら、詳細な楽曲解説をして下さっています。曲の中で、主人公ののだめと千秋を表現している、というのが、これまた面白いと思います。

 のだめ関連といえば、9月22日には千秋真一&R★Sオーケストラ名義でCDが発売されることでも話題になっています。
 収録曲は、ブラームス作曲の交響曲第1番。実際に誰が演奏しているかはヒミツ、ということなのですけれど……リアル千秋と言われている金聖響さんのファンとしては、気になるところです(笑)

東儀秀樹 『雅楽 天・地・空~千年の悠雅』
       (2000年リリース)
<曲目>
  1.平調音取 
  2.越天楽(唐楽・管絃) 
  3.陪臚(唐楽・管絃)
  4.二星(朗詠<平調>) 
  5.沙陀調音取 
  6.蘭陵王(唐楽・舞楽)
  7.高麗小乱声 
  8.納曽利急(高麗楽・舞楽)

 演奏:東儀秀樹・東儀九十九・東儀雅美 他
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 東儀秀樹さんといえば、雅楽と、シンセサイザーをはじめとする西洋音楽との融合ということで有名なのですが、ここではあえて、雅楽にこだわったアルバムをピックアップしてみました。やはり、宮内庁の雅楽師だった彼の原点ではないか、と思うので。

 詳しい解説は、CDに封入されているライナーノーツに譲りたいところなのですが、かいつまんでお話しますね。

 “平調”とか“沙陀調”というのは雅楽の階名のこと。“音取”というのは、その調で演奏される曲の前に、雰囲気を作ると同時に楽器の音律を整えるために演奏されるもの。
 平たくいえば、チューニングなのですが、それが高度に様式化されたものなのだとか。なお、“沙陀調”というのは今はもう廃絶されていて、音取だけが残っているそうです。

 「越天楽」は、神社に参拝するとよく聞かれる、音楽の授業でも聴いたことのある、あの曲です。メロディが覚えやすいこともあって、雅楽=越天楽というイメージが定着している方も多いのではないか、と思います。東儀さんご自身も、この曲をアレンジした「越天楽幻想曲」を、ファーストアルバム『東儀秀樹 togi hideki』で演奏されています。

 「二星」は、東儀さんが宮内庁にいた当時、彼にしかできないといわれた妙技を見せて下さる曲です。俗に言う「二の句が告げない」という言葉は、この曲から出たのだとか。
 この曲は、一つの詩を三つの句に分け、それぞれの句の始めを独唱し、途中から斉唱となる、という形式をとっておりまして。その二の句の最初、独唱の部分が男性にはとても苦しい高音域から始まっていて、いきなりその高音を取るのが大変難しいことから、「二の句が告げない」という言葉が生まれたそうです。
 実際に聞いてみましたが、本当に二の句に入る部分、とても音が高いです。
 ちなみに、この「二星」というのは織姫と彦星の二つの星のことなのだとか。出逢いの喜びと別れの悲しさの間の短い逢瀬のせつなさを描いた詩ということで、七夕にちなんだ曲だそうです。

 「蘭陵王」は、最も代表的な舞楽です。
 “中国の北斉の王、長恭はあまりにも容貌が美しかったため、兵士の士気が上がらないので、戦いに臨む時はいつもいかめしい仮面をつけて、周の大群を打ち破った”と伝えられる、中国の故事をもとにした曲です。
 一人で躍動的に舞う勇壮華麗な曲なのですが、私は一度、東儀さんがコンサートで舞って下さったのを見たことがあります。死ぬまでに一度観られるかどうか、と思っていた舞だったので、プログラムに入っていたときは本当に驚いたものです。もちろん、東儀さんの舞は、とても美しかったですよ(^^)。


 東儀さんに関しては、どちらかといえば、CDで聴くよりも、コンサートで生の演奏を聴く方が好きです。低くて柔らかい声をなさっているので、東儀さんの演奏と同様に心地よくてですね。時折心地よすぎて眠気が襲いかかってくることもあったりします(苦笑)。
 あのお顔で、あのお声で、案外シャレをあっさりとおっしゃったりするので、MCの時は笑いが絶えなかったりもするんですよ。

 クラシック系のCD感想でご紹介しているヴァイオリニストの古澤巌さんとのジョイントコンサートもなさっていて、幸運にも私はそれを見る機会に恵まれました。
 当時、アイリッシュ系の曲に凝っておられた古澤さん。一緒にやりませんか?と誘われて、「篳篥は音を作るのがとても難しいので、速いフレーズには向いていないんです」と言いながら、アイリッシュ・ダンス系のかなり速いフレーズをサラリと吹きこなしておられました。…さすがです。

 東偽さんのコンサートでは、第1部では狩衣を着ての雅楽を。第2部ではオリジナル曲を中心とした構成になっていることが多く、どちらも楽しめるようになっています。どちらも素晴らしいのですが、特に第1部での所作は、静かな水面を葉が一片流れていくような、そんな優雅さが感じられて、好きです。

(結月堂Musicコンテンツ掲載記事より 一部加筆、修正)

結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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