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 今日は、4週連続コンサートの締めとして(!?)チェリスト柏木広樹さんのインストア・ライブに行きました。
 チケットは60枚限定販売ということで、ライブ10日前にそれがある、ということが判明した段階で迷う余地もなく速攻でチケットをGET。インストア・ライブなので至近距離も夢じゃない!ということで、開場前に列に並んだ時には前から9番目につけておりました(←気合入りすぎ;)
 開場して、中に入ってからも2列目センターの柏木さんサイドを確保。
 たっぷり堪能して参りました♪

 今夜の曲目は、以下の通りです。

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サイレントチェロ
 柏木広樹 インストア・ライブ

1.サーカス
 MC1
2.Dab-Dab
3.Beppo
 MC2
4.地平線の向こうで
5.CASA FELIZ
 EC

サイレント・チェロ:柏木広樹
ギター:越田太郎丸

ヤマハ岡山店 サロンホール 19:00~
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 今日のコンサート。
 会場となっているヤマハ岡山店の入り口には看板が出てました。
 似顔絵付きの手書きチラシが何ともいい味を出していて、ステキです♪
 お店の方が書かれたんでしょうか。。。(笑)

 開場して中に入りますと、ステージは向かって左側が太郎丸さんのギターと、太郎丸さんがお座りになる椅子と、太郎丸さんが使用される譜面台。
 向かって右側が柏木さんのサイレントチェロと、柏木さんがお座りになる椅子と、柏木さんが使用される譜面台。
 お二人の足元には、楽器につながれたアンプや、音色を変える時に使うスイッチがありました。

 今日は、同じ建物の上の階にあるホールでジャズ・シンガー綾戸智絵さんのコンサートがあるらしく。地下の駐車場は満車、慌てて駐車場を探しに行ったお客さんの入りが遅れたらしく、開演が7分ほど押してしまいました。
(と、MCで柏木さんが仰ってました/笑)
 柏木さんは、上は黒地に灰色の細いストライプが縦に入っていて、襟と袖のカラーが白でボタンが黒な長袖シャツ。下は膝の少し上の部分を一部縦糸を抜いて、白い横糸を見せた淡い水色Gパン。靴は黒で、首にはクロスのペンダントをつけておられました。
 太郎丸さんは、上が淡いラベンダー色の無地の長袖シャツ、下はカーキっぽい色のコットンパンツで、靴は青緑色のスニーカー、というお姿でした。

 司会のお姉さんに紹介されて登場したお二人が最初に演奏したのは、柏木さんの最新アルバム『IN FUTURE』に収録されている『サーカス』
 ギターとサイレントチェロにアレンジされた曲の新鮮さと、本当に柏木さんが至近距離にいらっしゃることに感激し、気がついたら曲が終わっていました(汗) でも、最初からノリのいい曲でしたので、思わず体が揺れておりました。

 1曲目が終わったら、柏木さんによるMC。先ほど少しお話しました、開演時間が押したのは「皆さんを待っていたんです。僕たちは、ちゃんと時間通りにスタンバイしてたんですよ」と笑いながら仰ってました。
「今日は上のホールで綾戸智絵さんのコンサートがあってね」
 と話された柏木さんに、横から太郎丸さんが「まいど~」(笑)
 マイク使わずにそのまま仰ったので、すかさず柏木さんが
「マイク使っていいよ。そのためにあるんだから」
(笑)
「綾戸さんの真似をね」と、太郎丸さん(笑)
「上のホールでも、柏木広樹のせいで開演が押して……なんて言われてたらいいよね」
 という太郎丸さんのお言葉には、賛同しつつも笑いがこぼれてしまいました。

 MCの後は、『Dab-Dab』と『Beppo』を2曲続けて演奏されました。
 柏木さんはドリトル先生が大好きで、ドリトル先生からインスピレーションを得た曲を何曲も書いておられます。この2曲もそうなんですよ~、というお話がありました。
 『Dab-Dab』はテンポが良くて、リズミカルで、メロディは滑らかでちょっとシャレていて、茶目っ気があって、大好きな曲です♪ やっぱり、曲に合わせて体が動いてしまいます(笑)
 『Beppo』は、ドリトル先生に出てくる老馬ベッポーのエピソードを受けて書かれた曲。柏木さん曰く「快眠保証付きです(笑)」な、優しい曲です。サイレントチェロの音色は、やはり電子楽器ということでちょっと固さがあるんですが、それでも柏木さんの音は柔らかくて。うっとり聴き入りつつも、ついつい左手の指使いを凝視してしまいました(汗)

 2曲続けた後は、MC第2弾。
 今夜のライブはヤマハ・サイレントチェロの新作発表のためのものなので、新商品についてのお話がありました。
 このサイレントチェロ、楽器を構える時に足で挟んだり、胸に当てたりする部分だけ残して、共鳴板を取っ払ったような形になっています。なので、演奏者の体が見えるんですよね。
「太れない」
 と柏木さんが仰ってました(笑) 「サイレントチェロ・ダイエット」なんて(笑)
 そして、新商品やサイレントチェロ、チェロの演奏そのものについての質問を観客から受け付けたんですが……なかなか出ず(苦笑)
 半ば強制的に、「チェロやってる人は?」と最初に柏木さんが尋ねたときに挙手した方が当てられてました。
 最初の方は、チェロのくぐもったような音が好きなのだそうで。その音は、サイレントチェロで再現できるのかどうか、といったお話をされてました。11月に発売される新商品では、その“くぐもった音”が結構出るようになってます、という宣伝文句がここで(笑) ちなみに、その方。チェロを始めた動機は柏木さんだったそうで。ミーハーな理由で楽器を始めた方がここにも♪と思ってしまいました。
 次の方は“佐藤さん”。彼女は柏木さんに呼ばれて、なんとステージへ。柏木さんが直々に、プチレッスンをする、という栄誉に預かっておられました。最初はガチガチにこわばっていた音が、柏木さんのアドバイスで柔らかい音へと変わっていくのがはっきりとわかりました。
「余計な力を入れず“いいもの”を想像して弾くと、音は深くなる」
 というお言葉、とても納得致しました。そして聴かせていただいた、ラフマニノフの『ヴォカリーズ』はとてもステキでした♪
 当たり前かもしれませんが、手元は全く見ておられませんでした、柏木さん。
 そしてそれを聴いた太郎丸さんが横から「上手いね」(笑)
 何とも微笑ましいやりとりでした(笑)

 ラストは、『地平線の向こうで』と『CASA FELIZ』を2曲続けて。
 ソロではピチカートも取り入れていて、音楽を楽しませつつも新商品の魅力を伝えることも忘れない、という感じでした。『CASA FELIZ』では途中から手拍子も起こりまして、歌が入ってくる部分は思わず一緒に歌ってしまいました。

 『CASA FELIZ』がラストの曲だったのですが、「これだけじゃ物足りないですよね?」「実は最初から用意してました!」ということで、アンコールへ(笑)
「まずは太郎丸君のソロを……」
 と突然柏木さんが話を振りました。太郎丸さん、不意打ちだったようでして。びっくりしつつも、ソロ曲を1曲聴かせて下さいました。
 そして、太郎丸さんがご自分のお子さんのために作曲した、という優しい曲をしっとりと聴かせていただいて、ライブ終了と相成りました。

 ライブ終了後は、柏木さんによるサイン会が!
 入り口で販売していたCDをご購入の方に……ということだったのですが、こんなこともあろうかと最新アルバム『IN FUTURE』を持参しておりまして(←本日も用意周到;) ちゃっかり列に並んでサインしていただいてしまいました。
 G-CLEFの頃から十数年来のファンですが、サインをしていただいたのも、握手をしていただいたのも、これが初めてという(笑) G-CLEFのファンだった頃には考えられなかったよなぁ、としみじみしてしまいました。

 柏木さんのブログによりますと、ヤマハ・サイレントチェロのインストア・ライブは今日の岡山が初日で、全国7公演を行うのだとか。
 そういえば、G-CLEFの『kiss to fence』ツアーも、岡山が初日だったよなぁ。なんて、不思議な共通点にちょっと嬉しくなってしまいました。

 こんなステキなライブを開いて下さった、いつも大変お世話になっているヤマハ岡山店の皆様に。
 ステキな演奏とトークを聴かせていただいた柏木さんと、太郎丸さんに。
 心から、感謝申し上げます♪

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柏木広樹 『航海記』
       (2004年リリース HUCD-10007)
<曲目>
  1.航海記
  2.Ilha de Esperanca
  3.na alameda da Fotuna
  4.Gostou? Goutei!
  5.Lagoa Misteriosa
  6.Vento Novo
  7.Don't Know Why?
  8.Respiracao
  9.7th Lock
  10.Voz da Floresta
  11.CASA FELIZ~Jazztronik Remix

<サポートメンバー>
 Piano:榊原大
 Violin:NAOTO
 Guitars:越田太郎丸 他
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 チェリスト、柏木広樹さんの3枚目のアルバムです。

 『航海記』というタイトルどおり、旅立ちのワクワク感やウキウキ感を表現したような、爽やかで明るい曲からスタートです。これから、どんな旅に連れて行ってくれるのかな?なんて思ってしまいます。この曲、アコーディオンがとてもいい味を出しております。

 続く『イーリャ・ヂ・エスペランサ』は、ボサノバチックで、参加メンバーによる、個々に微妙に音程のズレたコーラスが何ともいい味を出している(笑)1曲。メロディも、コードも、ちょっと不思議な感じを受けます。フルートソロがとても爽やかでして、ちょっとしたハプニングはあるけれど、旅路は順調、ってトコでしょうか。

 『ナ・アラメーダ・ダ・フォルトゥーナ』は、爽やかで明るい前2曲とは変わって、落ち着いた感じのゆったりした曲です。チェロとフルートとギターとパーカッション、というシンプルな編成で、リズミカルなんだけど、しっとりした感じを受けました。

 『ゴストゥ? ゴスティ!』は、柏木さんのHPに掲載されている曲目解説によると、「美味しい?」「美味しいよ!」という意味なのだそうです。とても楽しくて、可愛らしい曲です。途中で入るあの音は、クイーカだったかな? 明るいラテン系で、クラリネットがピリリと効いたステキ曲でございます。ラブラブなカップルが、明るい日差しがさすベランダのテーブルで向かい合って、ブランチを楽しんでいる感じを受けました。

 『ラゴア・ミステリオーサ』は、冒頭で奏でられる大さんのソロがステキな1曲。一見リズムが掴めない、不思議な浮遊感のある、ゆったりとした曲でして。低音で奏でられるチェロのメロディがグッときます。
 
 『ヴェント・ノーヴォ』は打楽器と、『ドント・ノウ・ホワイ』はギターと、1対1で
がっつりかみ合う曲が2曲続きます。
 パンデイロという打楽器とぶつかり合う『ヴェント・ノーヴォ』は柏木さんの妙技がたっぷりと堪能できます。
 『ドント・ノウ・ホワイ』は、躍動的な『ヴェント・ノーヴォ』とは打って変わって、しっとりと柏木さんの音色を聴かせてくれる1曲。

 『ヘスピラサォン』は、ピアノとギターとチェロの三重奏。ギターが刻むボサノバのリズムが心地よくて、ピアノもチェロも、フワリと柔らかく包み込んでくれるような、優しい曲です。

 『ゼブンス・ロック』はアップテンポでノリノリな1曲。ヴァイオリンとチェロがオクターブ違いのユニゾンで奏でるメロディが、ちょっと攻撃的な感じに聴こえてステキです。チェロだけだと、同じメロディを聴いても甘い印象を受けるんだろうなぁ、なんてことを思いました。ピアノではなく、フェンダーローズを弾いている大さんのプレイも、途中から重なってくるボーカルも、とてもカッコよくて好きです♪

 『ヴォス・ダ・フローレスタ』は、これまたしっとりと聴かせてくれる1曲。旅の最終日を前に盛り上がった夜が明けて、楽しかったたびもこれで終わりなのね~的な、ちょっとした寂しさも感じさせてくれる曲です。

 ラストの『カーザ・フェリース』は先のアルバムに収録された曲のジャズトロニック・リミックス。リズム感と爽やかな明るさはそのままに、また一味違った楽しみ方ができる1曲でした。

 先のアルバム『CASA FELIZ』に続いて、爽やかなブラジル系の曲が印象深いこの『航海記』。チェロの音色が持つ甘さや深みのためなのでしょうか。チェロでブラジル系の曲をやったら、こんなに気持ちいいんだ~♪と、心地よく音楽の旅に連れて行っていただきました。

 なお、このアルバム。
 柏木広樹さんのHPに、ご本人による詳しい曲目紹介が掲載されています。読みながら聴くと、また「ああ、なるほど~」となります。
 また、フォントの都合で、一部ポルトガル語の表記が正しくできていない単語がありますが、ご了承下さいませ。2曲目と8曲目、本当はcの下にぺロッと付いてるんですよね……。

榊原大 『TOMORROW』
       2002年リリース
<曲目>
  1.El Do-ra-do 
  2.Crying Blues 
  3.遠くからの星
  4.SONATINE
  5.Pierrot 
  6.Rose Tea
  7.Karamites 02 
  8.The Advent
  9.superman 
  10.晴れの日

<参加ミュージシャン>
 天野清継(Guitar) 
 岡部洋一(Percussion) 
 柏木広樹(Cello) 
 瀬木貴将(Zampoma) 
 越田太郎丸(Guitar)  
 NAOTO(Violin)  他
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 身長の高い榊原氏と、おもちゃのピアノの対比が何とも言えずかわいらしいジャケット。久しぶりにメガネなしの榊原氏が見られるジャケットは、ファンにとっては貴重なショットです。
 前作の「転移」から、さらにパワー・アップした榊原氏のソロ第2弾です。サウンドの心地よさ、という点では、前作よりこちらの方が磨きがかかっているかも。

 「El Do-ra-do」は、優しいメロディに切なげなストリングスが重なる、のっけからストレートど真ん中的な1曲。壮大に盛り上がっていく曲に、自然と気分も高揚する曲です。

 「Crying Blues」はタイトル通り、切ないサウンドの1曲。「暗くて力強い」系が大好き(?)な榊原氏は、やはり健在です。途中で入るヴォーカルも、とてもいい味を出しています。

 「遠くからの星」は、優しくて明るくて、爽やかな1曲。フルートのメロディと、爽快感溢れるサウンドがとてもステキな曲です。

 「Pierrot」は、フュージョンでラテンでビート感溢れる1曲。アップテンポで、疾走感溢れる、叩きつけるような情熱的なピアノに、彼の新たな一面を見たような気がしました。

 「Karamites 02」は、前作に収録された「カラミテス」の別バージョン。優しくて静かなメロディだったこの曲に、ザンフィルのソロが加わることでまた曲の雰囲気が変わっていて、前作と聴き比べてみるのも楽しいかも、なのです。

 「The Advent」は、R.シュトラウス作曲の「ツァラトゥストラはかく語りき」のプロローグを編曲したもの。メロディは残っていますが、かなりのアレンジが加わっていて、なるほどぉ、という感じです。

 「superman」は、どことなく久石譲さんのような雰囲気が漂う、穏やかな1曲。優しいピアノと重なるチェロやバイオリンも、ほんわかした雰囲気で、なんともいえません。

 「晴れの日」は、これまたストレートど真ん中直撃モノの、榊原氏らしすぎる1曲。どことなく、坂本龍一教授の雰囲気も漂っています。
 優しくて切ないメロディはもちろんのこと、心の奥底からこみ上げてくるようなサウンドが、思わず涙すら誘う曲です。大音量で、思いっきりこの曲に浸りたい!と思ってしまうので、結月的に、運転中に聴くときは要注意だったりします。
 暗くて力強くて壮大で、それでいて優しい、でもどこか切ない。一言で言い表せない、さまざまな感情が渦巻いているような曲です。

 前作から1年と数ヶ月でリリースされたこのアルバム。ファンとしては、すぐに彼のアルバムが聴けるということで、とても嬉しい1枚でした。…その直前、落合氏のアルバム発売予定が中止になってしまったこともあって、嬉しさは倍増。
 ましてや、「アンデスに告白」がナンバー1という結月にとって、「晴れの日」はこれ以上ない!というくらい、ツボにはまる1曲でした。春の晴れの日の優しさも、秋の晴れの日の切なさも、冬の晴れの日のすがすがしさも、いろいろな想いを内包しているような奥深さがあって、この1曲だけでもぜひぜひ聴いてほしい!と思うアルバムです。

(結月堂Musicコンテンツ掲載記事より 一部加筆・修正)

榊原大 『転/移-Trans』
       2001年リリース
<曲目>
  1.Children’s Song 
  2.花ノ咲ク頃 
  3.Feliz(フェリーズ)
  4.Hybrid Dance
  5.君と僕の月 
  6.帰り道
  7.The Chase -Out Doors- 
  8.坂道のおじさん
  9.陸王Ⅱ 
  10.カラミテス

<参加ミュージシャン>
 弦一徹ストリングス 
 天野清継(Guitar) 
 野呂一生(Guitar)
 樋沢達彦(Bass) 
 スティーヴ・エトウ(Metal Junk Precussions)  他
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 都会の、大人の雰囲気が漂うアルバム、といった感じの1枚です。メーカーがこのアルバムに対して付けたコメントも、「人と物と気が交じり合い、錯綜する~アグレッシヴな都会と共存するサウンドが詰まっている。」というもの。
 「活性する都市のサウンドトラック」。う~ん、まさしく。ちょっと乾いた感じや、もの哀しい感じ。でも、どこか優しさを感じるのも、やはり榊原氏ならではなのでしょう。

 「Children’s Song」は、口笛のメロディから始まって、次第にピアノのメロディが乗っていく1曲。クールなリズムにキレのいいピアノ、哀愁を感じる口笛。ジャズ風のサウンドが、これまたクールな曲です。

 「花ノ咲ク頃」は、弦一徹こと落合氏率いるストリングスが奏でる切ないメロディから始まる1曲。ストリングスが、歯切れのいい、弾むようなピアノにバトンタッチされ、これまた切ないメロディへとつながっていきます。…そういえば、クレフ時代に「男の哀愁」を編曲なさったのは、榊原氏でした(笑)。

 「Feliz」はラップがとても渋くてカッコイイ1曲。オクターヴで奏でられるメロディがとても綺麗で、そのメロディにラップがかかるとこれまたステキなのです。

 「帰り道」は、トロンボーンとチューバをフィーチャーした、とても爽やかな1曲。どちらかというと、切ないメロディとか、暗くて力強い印象を受ける曲が多い榊原氏なのですが、この曲は明るくて軽やかで爽やか。全体的にクールな印象をうけるこのアルバムの中にあって、ひときわ異彩を放つ1曲になっています。

 「The Chase」は、パーカッショニストのスティーヴ・エトウさんと共演したデュオ曲。ピアノと、金属系のパーカッションが激しくぶつかり合うこの曲は、なんと、バルトーク作曲。それを榊原氏的にアレンジしたものです。ピアノとパーカッションが火花を散らしあっているような1曲です。

 「坂道のおじさん」は、タイトルからちょっと想像できない系の1曲。このタイトルから、打ち込み系のハードなフュージョンなんて、思い浮かびます?(笑) キレのいい弦一徹氏のストリングスが、ベースやピアノと絶妙に絡み合う、カッコイイ曲です。榊原氏が好きな、「暗くて力強い」感じが垣間見られる1曲でもあります。

 「カラミテス」は、ピアノソロによる1曲。クラッシックのピアノの小品を思わせるような、静かで優しい曲です。普段はキレのいい印象が強い榊原氏のピアノなのですが、この曲に関しては、とても繊細で優しい感じを受けました。

 榊原氏といえば、ピアノを弾く時にクイ、と肩が上がるクセを思い出すのですが、このアルバムを弾く時もそうだったんでしょうか?
 そんな彼の手から奏でられるピアノは、歯切れが良くてスッキリしていて、時にクールで時に優しくて。やっぱり、いいなぁ~♪と思ってしまうのです。パーカッションとのデュオというのは、やはりソロでなければ聴けない、貴重な1曲だと思います。

(結月堂Musicコンテンツ掲載記事より 一部加筆・修正)

柏木広樹 『CASA FELIZ』
       2003年リリース
<曲目>
  1.CASA FELIZ 
  2.JE JOUE(featuring Clementine) 
  3.Flores Cencia
  4.タンポポ 
  5.Carinhoso 
  6.Dab-Dab
  7.Amazon Rever(featuring BOSSA DO MAGO)
  8.Choro Prelide(Suite NO.1 BWV1007) 
  9.Cluster Trip 
  10.おだやかな午後

<参加ミュージシャン>
 榊原大(Piano)
 越田太郎丸(Guitar)
 岩瀬立飛(Drums)
 コモブチキイチロウ(Bass)
 岡部洋一(Percussion) 他
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 とても爽やかな、ボサノバ系のアルバムです。初夏~夏には最適な1枚。

 まず、1曲目の「CASA FELIZ」からしてもう爽やかなんですよ。初夏に、水辺でドライブをする時には最適なBGMってな感じの曲です。

 そして続く「JE JOUE」。クレモンティーヌさんのふわっとした、それでいてしっとりとしたフランス語のボーカルも心地よくて。歌詞カードを見ても読めないし、もちろん歌詞の内容もさっぱりわからないのですが、心地よさとメロディのわかりやすさも相まって、ついつい口ずさんでしまうのです。

 3曲目の「Flores Cencia」は一転して激しい曲調です。何となく、小林靖宏さんを彷彿とさせるような、今までの柏木さんにはあまりなかった感じの曲だなぁ、と思いました。もちろん、好きなんですけどね。

 「タンポポ」は、まさに綿毛のような、つかみ所のない不思議な感覚の曲です。リズムもメロディも、ちょっと違和感を感じさせるような運び方なのですが、聴いているうちに心に馴染んでくるような気がしました。

 穏やかでしっとりとした「Carinhoso(カリニョーゾ)」に続いて、再びボサノバ系の「Dab-Dab」へ。タイトルの「ダブダブ」からして、どこか楽しそうな感じがするのですが、フルートをフィーチャーしたリズムカルで楽しい曲です。

 続く「Amazon River」は、11分余りに及ぶ壮大な曲です。源流近くの、まだ細い川のせせらぎを思わせる静かな出だしから、次第にリズミカルで哀愁のあるメロディへ。そしてバッハの無伴奏チェロ組曲を思わせる柏木さんのソロ妙技を堪能し、再びメロディへ戻ってくる、という長大な、聴き応えのある1曲です。

 次の「Choro Prelude」は、「Suite NO.1 BWV1007」とあるように、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番の前奏曲をアレンジしたものです。あのプレリュードが、こんなに爽やかでリズミカルになるとは!と、ある意味で目からウロコな曲でした。

 続く「Cluster Trip」はワクワクさせるような縦乗り系の、サンバ調の激しい曲で。

 そしてラストは「おだやかな午後」とタイトル通りに優しい、静かな、メロディアスな曲で締めくくる、という1枚です。

 前作「I’m Here」からレコード会社を移籍し、また雰囲気を変えての2枚目でした。
 ボサノバ系ということで、暑い時期には涼しくなれて、湿度の低い気候の時にはより一層爽やかな気分になれるアルバムだなぁ、と思います。
 ちなみに、1曲目の「CASA FELIZ」。以前、某5人組アイドルがやっているバラエティ番組の、料理を作るコーナーでBGMとして使用されていました。それも、アルバム発売の直後に(笑)。まぁ、確かに爽やかでいい曲だからなぁ、と納得してしまったりもして。

(結月堂Musicコンテンツ掲載記事より 一部加筆・修正)

結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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