新緑

ブラームス交響曲集 2日目

 ザ・シンフォニーホールで毎年金聖響さんが行っている企画公演シリーズ。2007年〜8年にかけてのテーマは、ブラームス交響曲全曲演奏でした。オーケストラ・アンサンブル金沢さんと組んでのシリーズコンサート。もちろん、全公演聴きに行ったのですが(笑)
 あれから9か月と少し経って、今回は西宮にある兵庫県立芸術文化センターで2日間で4曲全部演奏してしまおう、というとんでもない&嬉しいコンサートが! 願わくば、土・日公演であってほしかったのですが、残念ながら金・土の公演ということで、2日目の土曜日公演のみ、かろうじて聴きに行くことができました。
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brazyk-2
金聖響オーケストラ・アンサンブル金沢
ブラームス交響曲集

ヨハネス・ブラームス

交響曲第3番 ヘ長調 作品90
(休憩)
交響曲第4番 ホ短調 作品98
(アンコール)
ハンガリー舞曲 第1番

指揮:金聖響
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢

兵庫県立芸術文化センター 14:00〜
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 PAC劇場に足を運ぶのは、これが3度目。ですが、聖響さんのコンサートは今日がお初でした。
 客席に入って、ステージセッティングを見て、友人に思わずこぼしてしまいました。
私:「あれ、ティンパニってあっちだったっけ?」
友人:「うん、いつも通りだよ」
 ……そうでした。
 シンフォニーホールでは、いつもステージ後方の席に座っていたために、ティンパニ=自分の左側にある、と認識されていたのでした(笑)
 私がいつも逆から入ってただけのことか、とおかしくなってしまいました。

 このホールに来るのは3度目。
 1度目は、1階RAのステージ寄り。
 2度目は、2階LAのステージ寄り。
 そして今日は1階RB。
 ……全部横から聴いてる自分っていったい!?(笑)

 と、余談はこれくらいにして、本題に入りましょう。
 交響曲全曲録音&ザ・シンフォニーホールでのシリーズ公演を経て、再び演奏される聖響さん&OEKさんによるブラームスの交響曲。それも、後半の2曲。
 聖響さんがご自身のブログ「グレートなサウンドになっております」と仰っていましたし。
 「「えぇすみません、前回やったときは、ここがこうなって、ああなって。。。」なんていうご指摘をたくさん頂戴いたしました」とも書いておられたので、前に聴いたものとはまた違ったアプローチになるんだろうなぁ、とぼんやり思っていたのですが。

 本当に、グレイトォーーッ!でグレードアップしていて、とんでもない演奏でした。
 ああ、どうして土・日公演じゃなかったんだろう!?
 1日目も聴きたかった!!!(滂沱)
 というかホントに、治療院休んででも行きたかった!(号泣)

 と、また前置きが長くなるので、ちゃんと曲の感想に入りましょう。

 コンサートの前半は、交響曲第3番。
 ヘ長調で作曲されていますが、第1楽章の出だしが短調のようにも聞こえて、ちょっと不安定な印象を受けるこの曲。哀愁漂う第3楽章のメロディが有名なこともあって、以前から何となく「秋の曲だなぁ」という印象を抱いていたのですが、今日の演奏は本当にそう聞こえました。

 第1楽章は「勇壮な」と言われる主題が、ちょっと不穏な雰囲気を漂わせつつも、どこか柔らかい印象も受ける曲。
 急に雨が降って寒くなったり、かと思えば翌日には暖かくなって穏やかな陽気が降り注いだりする。確実に冬に向かっているのはわかるんだけど、木々が紅葉してほのぼのとするような。厳しさの中にも、温かさが窺えるような感じの音だなぁ、と思いつつ聴いてました。
 同時に、コントラファゴットの音が、ホントにステージがブルブル振動する音まで一緒に聞こえてくるくらいの迫力があって。弦楽器が掛け合いになるフレーズも「ここ好き〜♪」な感じで。
 最初から、良質な音のシャワーに全身を浸される心地よさに酔わせていただきました(^^)

 第2楽章は、クラリネットのメロディが美しい穏やかな曲。全体的に柔らかい印象を抱く曲なのですが、今日の演奏ときたら、もう! 欲を言えば、もう少し柔らかい音色で吹いてほしかったなぁ、と思うのですが、ここ数日続いていた小春日和を思わせるハーモニーでした♪
 2日ほど前、小春日和で雲ひとつないいい天気だったんですよね。気温も高すぎず低すぎずで過ごしやすくて。生理学の先生が「お弁当でも持って、山へピクニックへ行きたいね」なんて話してたんですけどね(「授業やめて、皆で今から行きますか?」とすかさず言った人;)
 赤や黄色に色づいて、中にはグラデーションになってる木々を見ながら、暖かい日差しに包まれてお昼寝したら、こんな気持ちいい感じになるのかしら?的な音でした。
 草の上に寝転がって、うとうとしている所へ、風や鳥が呼びかけてくるような。そんな温かさに溢れた演奏だと感じました(^^)

 第3楽章は、シャンソンにもなっているとても有名な曲。
 チェロが朗々と歌い上げる冒頭のメロディ、とてもステキでした♪ 思わず聴き入ってしまいました。
 聖響さんの指揮だと、テンポがほどよく速くて。しっかりとヴィブラートを効かせて歌いあげつつも甘くなりすぎない、という絶妙なバランスが保たれているような気がします。
 この楽章、何が心憎いって曲のラストにホルンがメロディを演奏することだと思うのですよ。金管楽器なんだけど、とても柔らかい音のするホルン。そのホルンがあの旋律を奏でた後を、オーボエが受けて甘さが増して。さらに極めつけでヴァイオリンが歌い上げて総仕上げ、というあの演出。
 たまらんスマッシュで、いつもブラームスさんにノックアウトされてしまいます(笑)

 暖かくて柔らかい第2楽章、第3楽章から雰囲気をガラッと変えて、不穏な空気が漂う第4楽章。その空気を切り裂くようなティンパニの一撃で一気に緊張感が高まって、高揚していく様子は何度聴いてもゾクゾクします(^^)
 第1楽章から出番のなかったトランペット&トロンボーン部隊がここぞとばかりに活躍して、ホールに音の洪水が溢れる様子も、抑圧されて我慢していた物が一気に発散されていくようで、大好きです♪
 聴いていて一緒にテンション上がっちゃって、ダメですね(苦笑)
 それだけの高揚感を見せておいて、最後は消え入るように音が止んで、静寂が漂う。
 その静寂も込みでの第4楽章なんですが……
 頼むから、拍手するのは指揮者が完全に手を下ろしてからにしてくれっ!(泣)
 音が鳴り止んだ瞬間=曲の終わりじゃないのよっ!
 指揮者が手を止めるまでは、曲が続いているの!
 と、演奏が素晴らしかっただけに、客席の拍手が早すぎたことがちょっと悲しかったです。

 休憩を挟んで、後半は第4番です。
 3月に聴いた時は、あまりの迫力に圧倒されて、シンクロしすぎてちょっと大変だったあの曲です(苦笑)
 前半の第3番が、以前聴いた時よりもグレードアップしていたので。こっちもどうなってるんだろう!?と身を乗り出す勢いで聴きました。

 名曲探偵さんが出てくる某番組で「ため息のメロディ」と言われた、第1楽章の冒頭のメロディ。
 シーソ・ミード♪
 と始まる最初の音が、気持ち早めに出てきて。どうしてもたまりかねた物があって早く吐露したくて、頼むから聞いてくれ!といった切羽詰まった感じがあるように思えました。
 最初は確かに、某番組が言ったとおりため息をつくような感じなんですが、途中で豹変するんですよね、この曲って。憂いの曲から怒りへと転じていくような感じで。

 日頃東洋医学を学んでいるもので、ついつい思考回路がそっちへ向いてしまうんですけど。
 東洋医学って哲学と密接に結びついているので、当然のように覚えるわけなのですよ、いわゆる「五行色帯表」というヤツを。五行説に則って、季節や色、方角、動物、穀物、臭いや感情や内臓や体の器官、あらゆるものを全て「木火土金水」に分類したものです。
 それで言えば「憂」=「金」、「怒」=「木」 
 金と木って、「金克木」で相克関係にあるんですよね。
 その関係が逆転して「木」の勢いが「金」より強くなってしまうと、「木」が「金」を侮辱するということで、相侮関係と言うのですが。

 第4番を聴きながら、その相克関係が相侮関係へと変化する様子を、音として聴いているような印象を受けました。
 ……て、話ややこしいっちゅーねん(苦笑)
 いい音楽を聴くと、いろいろな物を連想してしまうのですよ(苦笑×2)

 続きまして、ミ・ミーファーソミ・ミーレードミー…♪とホルンが追悼の旋律を奏でるようにも聞こえる、第2楽章。
 プログラムによれば「教会旋法」に則って書かれているらしく。一応音楽辞典で意味を調べてみたんですが……書かれている内容が難しすぎて、私の頭では理解不能(滝汗;) でも、荘厳な美しさが感じられるという点で、「グレゴリオ聖歌の集大成とともに組織化されたもの」という記述だけは合点がいきました。
 途中の弦楽器のメロディが美しくて、同時に力強くて。一緒に歌う聖響さんのお声も聞こえてきて(^^)
 うんうん、歌っちゃうよね〜♪
 と思わずニヤリ(笑)
 この第2楽章、美しすぎてステージが涙で霞みました。

 続く第3楽章は典雅で豪華絢爛という感じの快活な曲。
 ティンパニの強打もさることながら、トライアグルも入ってきて、「打楽器主役!?」な感じであります。聴く度にウキウキしてしまうのです♪
 3月は後ろから拝見していたために見えなかったんですが、G音で刻まれるティンパニのリズム。布でミュートをかけることで、音が響きすぎるのを抑えておられたのね、と改めて思ったのでした。

 荘厳で美しい第2楽章、華やかで快活な第3楽章。
 そこから一変する第4楽章。メロディを手を変え品を変えて変奏していくについて、次第に音が細かくなって高揚していく感じが、たまらなく好きです。
 3月に聴いた時は、居合斬りの達人の技を見ているような鋭さと迫力があった、この楽章。
 今日の演奏も、鋭さと切れの良さはそのままに、けれどどこか思いやりと言いますか、温かさを感じる音だなぁ、と思いました。
 3月の演奏が「切り捨て御免」だとしたら、今日の演奏は投げる時にも必ず相手の道着の一部を持ったまま離さない、柔道の投げのような感じかな、と。
 切れ味の良さと迫力に、更に深みが加わったようで、今日もやはり圧倒されました。シンクロ率の高さも相変わらずでしたけど(苦笑)
 第4楽章の最後、トロンボーンがピンポイントスマッシュで素晴らしい音を奏でたのか、そちら方向へ聖響さんの「グッジョブ」サインが飛んでました(笑)

 曲が終わった瞬間に客席から「ブラボー!」が飛んでましたが、私も思わず「凄すぎるっ」と呟いてしまいました。
 友人が「第4番のCDも早く出してほしいけど、できれば今日の演奏で反芻したい」と話してたんですが、激しく同意してしまいました。
 凄すぎますよ、聖響さんとOEKさんのコラボは。

 そんな第4番の興奮冷めやらぬ中、渡邉さんがティンパニのチューニングをいじっておられ。ヴァイオリンの方も音程を確かめておられて。
 これは……ひょっとして………?
 と期待していましたら。
 再び指揮台に上がった聖響さんが、譜面台に置かれていた楽譜をトントンと指さして、おもむろに指揮棒を振り下ろしました。

 おおっ! ハンガリー舞曲第1番っ!

 シリーズの第1回で演奏した曲です。
 あの時もそうでしたが、今日も緩急自在と言った感じで素晴らしかったです♪
 曲が終わってすぐ、客席に挨拶をする前に。聖響さんがOEKの皆さんに向かって「グッジョブ」サインを出して讃えた後、深々と頭を下げた様子を見て、感極まってしまいました。やはり、最高のコラボレーションなんだなぁ、と。
 ああもう、本当に。
 声を大にして叫びたい。

 昨日も来たかった!!!(>_<。)

 3日間でみっちり4曲を練習した後で、西宮へ移動しての2日連続本番。
 それも、交響曲4曲全部+アンコールを演奏するという、皆様にとってはとてもキツい数日間だったと思うのです。
 翌日の日記で聖響さんが「3日間の練習、2日間の本番は体力的にも厳しく、途中で不覚にも風邪を引いてしまいましたが、なんとか乗り切ることが出来ました」と書いておられて、やっぱり相当キツかったんだなぁ、と納得したのですが(苦笑)
 これ以上ないほどに素晴らしい演奏を聴かせていただいたことに、心から感謝申し上げます。
 某キャラのセリフではありませんが「我が人生に一片の悔いなし」というコンサートでした。2日目だけでも聴けたことは、この上ない幸運だったのだと思います。
 今年も聖響さんの追っかけで、数々のコンサートを聴かせていただきましたけど。
 今日のコンサートが最も集中して聴きましたし、最高に素晴らしかったです!
 (って、まだあと2回、追っかけが残っているんですけど;)

 来年のシンフォニーホールのシリーズ公演が、このコラボでのベートーヴェン・チクルスです。
 楽しみすぎるっ!!!(絶叫)
 ブラームスさん以上に、とんでもないことになりそうな気がします。

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by 結月秋絵  at 20:30 |  金聖響さん |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

祝、常任!

 あまりにも嬉しいニュースなので、こちらにも記事を(^^)

金聖響が2009年4月より
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
常任指揮者に就任

http://www.imxca.com/information/081111.html

 聖さまが、神奈川フィルの常任指揮者に就任、というニュースです。
 私的一度聴いてみたいオケNo.1である神奈川フィル。CDでは聴いたことがあるけれど、生では一度も聴いたことがない神奈川フィル。コンマスの石田様が率いるあの神奈川フィル。
 その常任指揮者に就任ですっ!!!

 ああ、これで。
 コンマス石田氏との黄金コンビ誕生と言うわけですね♪(←と勝手に思っている人;)
 聖さまが神奈川フィルの定期に登場する、というニュースを聴く度に、一度でいいから見てみたい&聴いてみたい!と思っていたのですよ、この組み合わせ。
 それが、来年からは当然のように聴ける、というワケであります。
 いいなぁ、神奈川の方々。
 地元のオケのマエストロが聖さまだなんて、羨ましいっ!

 ただ、近畿圏に近い人間としましては。
 とりあえず、再来年3月までははシンフォニーホールのシリーズが決定していて、西宮の兵庫県立芸術文化センターのオケを振りに来てくれることも決定していて、21世紀の新世界もあるのがわかっているんですけれど。
 それ以外に関西圏に聖さまがいらっしゃる機会が減ったら、哀しいなぁという気持ちもありまして。
 ちょっとフクザツ。。。

 でもって、来年は「21世紀の新世界」、ベトベンチクルス、PACオケの定期演奏会。
 今の時点で、既に計6回は大阪&西宮に遠征することが決まっておりまして。
 来年も、お役御免にならない限りは土・日がお休みの治療院に勤務するはずなので、土曜日の演奏会ならば行けるんですよねぇ。
 というワケで、更に神奈川への追っかけも加わるのか!?
 と戦々恐々としているんですが(笑)

 しかも、聖さまがベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」を振る再来年の1月。
 国家試験前なんですけど(滝汗;)
 2月の最後の日曜日(恐らく28日)に、鍼灸師の国家試験があるんですよね……
 ……もし、2010年も21世紀の新世界を大阪でやってくれるとするならば。国家試験目前だというのに、私は大阪へ遠征した翌週に、神奈川まで遠征するのか!?という。。。

 来年は「聖さまの指揮でベートーヴェンの交響曲を全曲聴いてみたい」という夢が叶うだけでなく、「聖さまの指揮で神奈川フィルを聴いてみたい」という夢まで叶うのか!?
 学生生活最後の年となる来年。
 大いに勉強すると同時に、後悔しないように、今のうちに目いっぱい追っかけしておきなさい。
 という音楽の神様の大いなる思し召しのようにも思える、今日のニュースでありました。

 ……ああ、ホントに血迷って神奈川まで行ってしまいそうで、ヤバいです(苦笑)
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by 結月秋絵  at 23:32 |  金聖響さん |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

聖響/音楽至上主義 第3回 ドイツ〜運命の鼓動〜

 えー、気がついたらひと月以上も放置していたのですが(汗)
 本日は久方ぶりにコンサート。
 4か月ぶりの聖響さんでした(^^)
 思えば、聖響さん×COOさんで超爆っ!な「運命」を聴いたのが2年と半年と?日前のこと。今回は再びその「運命」ということで、聖響さんも練習前から気合が入っておられたようですが…
 私も「今回はどんな演奏になるんだろう?」と、ワクワクしつつこの日を待ちました。

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聖響/音楽至上主義 第3回 ドイツ〜運命の鼓動〜

シューマン:付随音楽「マンフレッド」序曲 op.115
シューマン:交響曲第1番 変ロ長調「春」 op.38

(休憩)

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調「運命」 op.67

指揮:金聖響
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団

ザ・シンフォニーホール 15:00〜
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 今回は前半がシューマン、後半がベートーヴェンという組み合わせでした。
 前回は前半がベートーヴェンで、後半がシューマンという組み合わせでしたので……ああ、逆になったのね、という(笑)

 で、冒頭の「マンフレッド」序曲。
 ちょっと悲劇的な香りのする、カッコいい曲だなぁ、という印象でした。
 だけど、いつもの聖響さんからするとちょっと普通?という感じの演奏でして。
 というか、コンサートが始まる前からの予想通り、後半の「運命」がインパクト強すぎて、この曲は印象が吹っ飛びました(滝汗)

 お次は交響曲第1番「春」
 聖響さんが、学生の頃から必死に勉強し、指揮科での題材に取り上げられることも多かったため、
「オケとの演奏会でやったことがなかったなんて、考えもしませんでした(汗)」
 とブログにも書いておられた1曲。
 秋なのに、何で春やねん!?
 とツッコミ入れたくなるタイトルではありますが、曲はまさしく「春」
 しかも、第1楽章の冒頭から、豪華絢爛春爛漫花々咲乱な「春」
 北海道の春は、梅も桜も桃も、他の花々も一度に咲く、とよく耳にするのですが、まさしくそんな感じの華々しい曲でした。
 プログラムによると、シューマンの自筆のスコアには4つの楽章に「春の始まり」「夕べ」「楽しい遊び」「たけなわの春」という標題がつけられているそうで。
 確かに、第2楽章はちょっと落ち着いた感じがするのですが、あとは何だかせわしなく。花が咲き乱れ、森の小鳥や小動物もちょこちょこと動き回ってあちこちから鳴き声が聞こえてきたりして。最後の方はアルプスの山々に響き渡るホルンの音も聞こえてきたりして。
 ああ、春だわ〜♪
 日本的に言うなら、菜の花畑にチョウチョがヒラヒラ、とか。
 山一面に桜満開とか。
 そういうあれやこれやを見て、心が浮き立って落ち着かなくて。
 よっしゃー、皆で花見に行くぜ!って感じかしら?
 と思う1曲でありました。

 前半は楽しい〜♪
 という感じで休憩時間に突入したのですが。
 後半はガッツリ「運命」です。
 自分たち指揮者にとって、巨大な難関です。
 と、聖響さんも仰っておられた曲です。
 聴く方も、思わず身を乗り出してしまう曲であります。
 そして始まった「運命」は……

 当たり前ですが、前に聴いたどの「運命」とも違っていました。

 冒頭の「ソソソミ♭ー ファファファレー」
 からすでに。
 後に出てくる「ファ・ファ・ファ・レー」は、少しスタッカート気味で音を切ってました。
 フェルマータも少し短め。
 フェルマータの後、第2ヴァイオリンから入ってくる「ソソソミ♭ー ファファファレー……」と続いて行くのを聴いて、聖響さんにするとテンポが遅めだなぁ、と感じました。
 テンポを少し落として、全体的に重厚で落ち着いた感じの第1楽章。
 「ダダダダン」という細かいパーツを精密に積み上げていくような曲が、どっしりと目の前に現れたようで、迫力満点。
 なんですけど、どこかスッキリとして聴こえるのは多分、ヴィブラートを極力抑えてできるだけピュア・トーンで演奏されていたことと。2分音符で伸ばす音(第1楽章は4分の2拍子なので)が、フォルテピアノ気味になっていて、スフォルツァンドが付いている音も、強く入ってすぐに抜く感じに音が減弱していたためなのかなぁ、と考えてしまいました。
 407小節目から、第1と第2ヴァイオリンが同じ音で「ラ♭ソシ♭ラ♭ソファラ♭ソ……」と8分音符を刻んでいくフレーズも、最初の「ラ♭ソ」がスラー付いてるなぁ、なんて細かくチェック(汗)

 ダメですねぇ。
 一度第2ヴァイオリンでガッツリ弾いていますし、死ぬほど聴いている曲なので。
 座っている場所も場所なので、自分も一緒に演奏しているような気分で、あそこが・ここが……と聴いてしまって(苦笑)

 第2楽章は、あんなに柔らかくて優しい音が聴けるとはっ!と感激いたしました。
 大好きなんですよね、この「運命」はどの楽章のどの部分を取っても。
 第2楽章が終わる前の、弦楽器がppに音量を落とす228小節目の和音。
 センチュリーさんで、あんなにまろやかで柔らかくて優しい音を聴いたのは初めてかもっ!と思ってしまいました。

 ただ、この第2楽章。
 最後の方で少し音が濁るなぁ、と感じまして。
 それさえなければ完璧だったのに!(>_<。)と思っておりましたら……
 第3楽章に入る前に、聖響さんからオーボエさんに向かって「高い(多分)」と指示が出ました。そして、チューニングし直し……
 あ、やっぱり音が微妙に狂ってたのね、と思いました(汗)

 そして第3楽章。
 低音で奏でられるメロディと、ホルンの力強い「パパパパーン♪」の対比が見事なこの楽章。
 そのホルンが「ソソソソー ソソソソー ソソソソー シ♭ラ♭ソファー」と高らかに鳴った瞬間に、涙腺直撃されました。まさか、こんな所でクルとは、我ながら驚きでした。
 その第3楽章の最後で音量がギリギリまで絞られて、緊張感が漂う中でティンパニがリズムを刻んで、だんだん細かくなって。クレッシェンドして突入した第4楽章の華々しさと解放感と言ったら、もう!
 何度味わってもたまらない感覚です。

 以前聴いたように、第4楽章で完全爆っ!
 という演奏ではありませんでした。勢いで押しまくるというよりも、適度に抑制が効いていて、でも随所で爆!という感じだなぁ、と。
 そしてここでも、第1ヴァイオリンのメロディで「ド・ミミーレ ソ・レレード ソ・ドドーシシー」と奏でられるメロディでですね。最後の「ドーシシー」の「ドーシ」がスラーで、その次の「シー」を同じダウン・ボウで弾かせていたのです。
 ヴァイオリンの弓は、アップとダウンだとダウンの方が音の始まりにアクセントをつけやすくて、かつ抜きやすいという特性があるので、その演奏効果を狙うという意図はわかるんです。わかるんだけど……「ドーシ」もダウン、一度切って次の「シー」もダウン、って見るからにちょっとキツそうなんですけど……(汗)
 と思いながら、そのフレーズが出てくる度に、「頑張れ」と心の中から第1ヴァイオリンの皆さんに声援を送ってしまいました。

 なんて細かいツッコミはいいとして。
 ホントに、途中で何度か「おおーっ!」的な叫び声を挙げてしまいそうなくらい、解放感抜群な気持ちのいい第4楽章でした。
 青く突き抜けるような、高く感じられる秋の空にパーン!と高らかに響き渡る歓喜の雄叫び、とでも言いましょうか。
 今日もまた、素晴らしい演奏に出会えたなぁ、という喜びに満たされました(^^)

 同時に「そう来たかっ!」とニヤリ&目からウロコな部分も多々あって。書き上げたのはそのごく一部なんですけど。
 随所に見られた工夫を見つけ出すのも楽しくて、本当に堪能したな〜、という気分でありました(^^)

 今日も素晴らしい演奏を聴かせて下さった聖響さんと、大阪センチュリー交響楽団の皆様に、心から感謝申し上げます(^^)

 そういえば、会場でいただいた、来年の聖響さんのシリーズ。
 ついに来ましたよ。
 OEKさんとのベートーヴェン・チクルスッ!!!
 何年も前から言ってますが、私の夢だったんですよ。
 聖響さんの指揮で、できればオケはOEKさんで、ベートーヴェンの交響曲を全曲、それも生で聴くことが。
 それがこんなに早く叶うなんてっ!!!(感涙)
 全5回の最終回、2月7日は国家試験目前ですが、何が何でも行きますっ!
 多分、勉強会と重なる日程もあると思うんですが、聖響さんが優先です。
 こんな「運命」を聴いた日に、「来年はベトベンシリーズやでぇ」な発表が聞けるとは!
 まるで今日の演奏はその予告編みたいじゃないですか!?

 「運命」って凄いやろ? こんな演奏もできるねんで〜
 来年も楽しみにしててな〜♪

 と言われているような気分でございました(笑)
テーマ: クラシック -  ジャンル: 音楽
by 結月秋絵  at 20:00 |  金聖響さん |  comment (3)  |  trackback (1)  |  page top ↑

のだめ音楽会 in倉敷

 漫画やドラマ、アニメ。
 それぞれでブレイクした「のだめカンタービレ」
 その「のだめ」に出てくるクラシック音楽を、実際にコンサートとしてやってみよう!
 という企画があることは知ってました。が、なかなか地元でやってくれなくてですね(苦笑) 本日、ようやく聴きに行くことができました。

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茂木大輔の 生で聴く「のだめカンタービレ」の音楽会

ロッシーニ作曲:歌劇「ウィリアム・テル」序曲より スイス独立軍の行進
モーツァルト作曲:2台のピアノのためのソナタ ニ長調 より第1楽章
モーツァルト作曲:オーボエ協奏曲 ハ長調 より第1楽章
ジョリヴェ作曲:バソン協奏曲 第2楽章より ラルゴ・カンタービレ
ガーシュウィン作曲 倉田典明編曲:ラプソディ・イン・ブルー

<オーボエ・アンコール>
テレマン作曲:無伴奏幻想(曲?) 第6番 よりラルゴ
<ピアノ・アンコール>
ストラヴィンスキー作曲:ペトルーシュカ〜今日の料理バージョン

(休憩)

ブラームス作曲:交響曲第1番 ハ短調

<アンコール>
ベートーヴェン作曲:交響曲第7番 イ長調 より第1楽章&第4楽章 一部抜粋


ピアノ・デュオ:プリムローズ・マジック(石岡久乃&安宅薫)
オーボエ:古部賢一
バソン:小山清
指揮&お話:茂木大輔
管弦楽:広島交響楽団

倉敷市民会館 15:30〜
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 さすがに「のだめ」に出てきた曲がナマで聴ける!
 ということもありまして、客席は満員御礼。年齢層も、幼児から年配の方まで、幅広〜い方々が来られてました。
 茂木さんは、去年の聖さまN響デビューコンサート以来。ですが、指揮者としての茂木さんはお初♪
 広響さんは、一昨年に聖さまと福山での演奏会以来でございました。

 バソン協奏曲以外は全て日頃から聴きなれている曲だったのですが、演奏者や指揮者が変われば曲も全く違って聞こえる(というか、同じ組み合わせでも同じ演奏は二度とありませんから;)
 ということで、どうなるのかしら?
 とワクワクしつつ。

「さあ、楽しい音楽の時間デス」

 コンサートの冒頭に演奏されたのは、「ウィリアム・テル」序曲。
 千秋がマルレ・オケで演奏して、以前ガタガタのボロボロに崩れた管楽器が、鬼の形相で睨みつける千秋からのプレッシャー絶大な中で見事なファンファーレを鳴らす、あの曲からでした(笑)
 しかも、原作のその場面がステージに設けられたスクリーンに映し出されているので、原作を知っている人間からはつい笑いが漏れてしまいます(笑)
 そして私が笑ってしまったのはそれだけではなくて、ですね。
 広響の第1ヴァイオリンの第3プルトのインサイドに座っていた眼鏡のヴァイオリン奏者さん。とても表情が豊かで、拝見していて楽しいのですよ(笑) インサイドの方は、客席に体が向いているので、余計にわかりやすくてですね(^^)
 最初から楽しませていただきました♪

 本日は指揮とお話が茂木さん、ということで。1曲終わったら、茂木さんのトークです。
 今日のオケの広響さんが紹介された、と思ったら、その広響さんたちはいきなり退場(笑)
 次の曲が「2台のピアノのためのソナタ」なので、オケは必要ないんですよね(苦笑)

 ということで、ドラマで千秋役の玉木さんと、のだめ役の上野さんに楽器指導もされた、というピアノ・デュオ、プリム・ローズのお二人が登場です。
 この「2台の〜」は、「のだめ」の中で千秋とのだめが初めて共演した曲。
 というワケで、お二人はですね。

 開始2小節でいきなりのだめが間違える

 バージョンも演奏して下さいました(笑)
 聴いてて思わず「ぎゃぼーん!」って感じでした(笑)
 で、気を取り直して、今度はちゃんとしたバージョンでの演奏です。
 ……この曲、ドラマで聴いていた時にも思いましたけど。生で聴いていると、改めて感じました。

 合わせるの、難しそう。。。

 モーツァルトって無駄がないと言いますか、書かれている音が一つでも抜けると曲が成り立たなくなるような気がするのですよ。で、この曲はと言えば、第1ピアノと第2ピアノが掛け合ったり、ハモったり、ユニゾンになったりしながら進んでいくワケでして。
 一歩間違えたら走ってしまいそうだし、少しでもタイミングがズレたら掛け合いにならなくなりそうだし。
 加えて、この曲はテンポが速い。
 プリム・ローズのお二人はその辺りも見事に合わせておられまして、素晴らしい演奏を聴かせていただきました♪

 続きまして、オーボエの登場です。
 新日フィルのオーボエ奏者、古部さんです。
 「のだめ」でキャラの人気投票をしたら、上位に来るのがいぶし銀なオーボエ奏者、武士・黒木くんです♪ かく言う私も、一番好きなのは黒木クンなのですけれど(^^)
 その黒木クンがのだめを想って演奏したら「ピンクのモーツァルト」になっちゃった、あのオーボエ協奏曲です。
 今日のお席は、座った場所が場所だったので、オーボエのキーを操作する音まで聞こえてくる、というかぶりつきな場所でして(笑) この曲も大好きな曲なんですが、そういう位置で聴けたのはラッキーでありました♪
 古部さんの音色、とてもまろやかでステキでした♪
 アンコールのテレマンまで、満喫致しました。

 続いて登場するのは、「のだめ」に出てくるまでは私も存在すら知らなかった、バソンです。ファゴットの親戚みたいな楽器なんですけど、音色は……う〜ん、ファゴットよりもちょっとハスキーで、でも柔らかくて綺麗なのです(^^)
 ジョリヴェという作曲家も初めて聴きましたし、もちろんバソン協奏曲も初めて。
 でも、ステージセッティングを見ると、弦楽合奏を主体にして、下手側にハープがいて、上手側にはピアノ。この編成から考えて、現代音楽系かな?
 と想像しておりましたら……

 その通りでした。

 冒頭から、いきなり弦楽器の不協和音。
 拍を刻む低音、ぶつかり合う音。
 時折合奏の中から飛び出てくる、ヴァイオリンとヴィオラ+第2ヴァイオリンのトリオ。
 そして、切なげに奏でられるバソンのメロディ。
 とってもオトナな雰囲気の、ちょっと淫蕩な香りのするセクシーな曲でした。
 まさに、この「のだめ音楽会」じゃないと聴く機会はなかっただろうなぁ、と思える1曲。数少ない貴重なバソン奏者である小山さんの演奏が聴けたのも、幸せでした♪

 第1部の最後は、ドラマのエンディング・テーマにもなっていた「ラプソディ・イン・ブルー」
 初演時のようなジャズ色の濃さを生かしつつ、ピアノ・デュオバージョンに編曲されたものを聴かせていただきました。
 冒頭はクラリネットソロ……のはずなんですが、ここは「のだめ音楽会」
 「のだめ」で「ラプソディ〜」と言えば、Sオケですよ〜(^^)
 オケのチューニングと、冒頭のソロは、マングースの着ぐるみちゃんがピアニカで♪ですよ〜(^^)
 もちろん、その通りに再現して下さってました♪

 曲はね、もう言わずもがな。
 これも大好きな曲であります♪ 途中、スライドではオトコマエなガーシュウィンさんの姿も映されてました♪
 ピアノの超絶技巧も見られて。
 曲の最後は茂木さんが指揮台の上でジャンプしてキメてくれました(^^)

 そして第1部のアンコールは、ストラヴィンスキー作曲の「ペトルーシュカ」の「今日の料理バージョン」をピアノ・デュオで聴かせていただきました。
 そう、コンクールの本戦に挑むのだめちゃんが、張り切りすぎ(?)で体調を崩し。ラストに演奏するはずの「ペトルーシュカ」だけ全然練習できなくて。行きのバスの中で、必死で楽譜と睨めっこして音符を追いかけていたら、途中で鳴り響く「今日の料理」の着メロ。
 で、実際のコンクール本番でも、曲が混ざってしまって……
 という、アレです。
 今日も、出だしはちゃんと「ペトルーシュカ」で。シドレ・ミレドシラ・ラーシ・シーシドレミレードシラ・ラ・シー…♪と楽しげな曲で始まるんですけど。途中でいきなり、壮大かつ華麗なアレンジで「ソ・ドミソラソミファ・ファ・レー ソ・シレファラソファミ・レ・ドー♪」
 今日の料理かよっ!?
 という(笑)
 ドラマで聴いた時も「オイオイ、マジかよ!?」と思うくらいインパクトありましたけど、今日もあちこちから思わず笑いが出てしまうくらいのインパクトがありました(笑)

 なんて具合で、盛り沢山で楽しくて、あっという間に終わってしまったような第1部でした♪

 休憩を挟んで第2部は、ガッツリブラ1です。
 去年は3回もナマで聴いた曲ですが、また今年も聴けるとは♪
 休憩時間中も、オーボエやフルート奏者さんが気になるソロをステージ上で熱心にさらっている様子が見られました。

 そのブラ1。
 どれを取っても外れなし、というくらい素晴らしく完成度の高い交響曲を9曲残してこの世を去ったベートーヴェン。
 そのベトベンさん亡き後、まともに交響曲に向き合う作曲家が少ない中、ブラームスさんが20年以上の月日をかけてようやく完成させた交響曲第1番。
 そんな曲の解説がスライドで映し出されて、曲名が紹介されてから演奏が始まりました。

 ティンパニによるC音の強打。
 強烈な和音。
 その荘厳な序奏が、実は交響曲完成後に付け加えられたものだった、というのは、今日の音楽会で初めて得た知識でした。
 第1主題、第2主題。
 出口の見えない苦悩や、見え隠れするベートーヴェンさんの巨大な影。
 光が見えかけたかと思いきや、また深い悩みの中に迷い込んで、なかなか進んでいかないように思える曲。
 実際、この曲ってベートーヴェンさんの交響曲第5番と同じハ短調で書かれていますし、随所に「ダダダダン」の所謂「運命の動機」が出てくるんですよね。第4楽章の主題は「第九」のメロディによく似てますし。
 けれど、全楽章を通じて登場してくるのは、愛するクララ・シューマンの姿。

 なるほど、そういう見方もできるのね。

 とか。
 第1楽章でガラッと急に雰囲気が変わる部分で、バッハの「マタイ受難曲」に出てくるコラールが使われている、とか。
 曲の進行に合わせて映し出されるスライドをチラ見しながら聴いてました。
 というかね、曲に集中しちゃうと見えないんですよ、スライド(苦笑)
  
 スライドに曰く、クララとブラームスが語り合うような第2楽章はとても美しかったです♪
 コンミスさんのソロも、堪能致しました。
 第3楽章の冒頭に出てくるクラリネットソロも、とても綺麗でした♪
 そして第4楽章。
 あの混沌とした中のギリギリの緊張感は、何度聴いてもたまりません♪
 アルペン・ホルンの旋律で、山際から朝日が差してきて。
 山から山へと吹き抜ける爽やかな風のようなフルートのソロ。本日の広響さんのフルート奏者さんの演奏は、本当に素晴らしい妙なる音色を聴かせていただきました(^^)
 歓喜の渦に叩き込まれるようなラストのコーダも、迫力満点♪
 ただ、そのコーダで最後の最後に再現されるコラール。テンポを落とす指揮者が多いんですが、茂木さんもやはり、一度テンポを落としてからまたフィナーレに向けて追い上げる、という形を取っていました。

 あそこを、そのままの勢いでぶっちぎったのは、今のところ金聖響さんただお一人であります(^^)

 私はブラームスの交響曲を生で聴くと、必ずどこかで泣いてしまうんですけど。
 今日は最後の最後でキました。
 いい演奏を聴かせていただきました♪

 ……とブラームスさんの余韻に浸っていましたら、アンコールのサービスがありました。
 何だろう?
 と思っていましたら、フルートさんとオーボエさんがE音のやり取りを始めまして……

 おっ!?
 これは、ベト7の第1楽章で序章が終わった後のVivaceに入ったトコでは!?

 と思っていましたら、ビンゴ!
 ドラマのオープニングにもなりました、ベト7の第1楽章でした。
 ……と思いきや、途中でいきなり第4楽章の最後の部分にジャンプ!(笑)
 結構な力技でしたが、ベト7のオイシイ所も聴くことができて、最後の最後まで楽しませていただきました♪

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テーマ: クラシック -  ジャンル: 音楽
by 結月秋絵  at 22:54 |  コンサート感想 |  comment (2)  |  trackback (0)  |  page top ↑

ゴーイング・マイ・ホーム?

 今夜の「名曲探偵アマデウス」のお題は、ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」
 ……ここ3年ほど、私的には年明けにはこれを聴かなきゃ始まらない、という1曲であります。だって、金聖響さんが毎年年明けにやるんですもの「21世紀の新世界」(^^)

 なんて余談はいいとして。
 アマデウスです。
 今夜のゲストは、山崎樹範さんです。
 彼の名前を聞いて、「Dr.コトー」などなどのドラマを思い浮かべた方は普通だと思うんですが、テニス歴2年のカモメ眉毛でダミ声の少年を思い浮かべた方は、私と同類です(爆)
 彼が、外国企業に買収された元日本茶の老舗会社の社員で、会社を辞めて実家に帰って農業を継ごうか、と悩む男を演じておりました。

 で、その話と「新世界より」がどう絡むか、と言いますと…
 買収先から来ている外国人社員は、この曲を聴いて「イッショニガンバリマショウ」と言出だした。でも、自分はこの曲を聴くと実家に帰りたくなる。
 どうして?
 ということでありました。

 この曲。
 私はどの楽章も大好きなんですが、特に有名なのは第2楽章。
 「家路」とか何とか、単独でタイトルがつけられて、冒頭部分のメロディがキャンプファイヤーで歌われたり、お別れの音楽としてデパートや商店街で流されたりする、あの曲です。
 このメロディ、日本の民謡にも通じる「ヨナ抜き音階」(つまり、ファとシの音がない音階)で作られている、というのは有名なお話で。実際に、コンサートで聴いても、ついしみじみと聴き入ってしまうのであります。
 故郷へ帰りたいけど、でも帰れない。
 そんな郷愁の念と切なさが込められている、という。

 この第2楽章。
 ラストの方で、メロディが途切れ途切れになる部分が出てくるんですよね。弦楽器の、最前列の皆さんだけで演奏される部分で。
 そっか、この曲のスコアを見たことはないんですが、あの途切れる部分。スコアには四分休符にフェルマータ(適度な長さに伸ばす、という意味です)が書かれているんですね。
 ……伸ばすタイミングが演奏者に(というか主に指揮者さん)に委ねられる、というワケですか。ふむふむ。

 続きまして、楽章は戻って第1楽章の第2主題。
 フルートで演奏される明るい爽やかなメロディは、黒人霊歌を取り入れている、なんてこともそういえばどこかで聞いたような……
 その黒人霊歌の旋律を、チェコの民俗音楽独特のリズムに乗せて書いている、とのことでした。そういえば、長短短長の「ターンタンタンターン」ってリズムはこの交響曲の中で随所に散りばめられていましたっけ。

 番組では、お話の流れ上第3楽章を飛ばして、第4楽章へ。
(うう、あの躍動感にあふれる第3楽章、大好きなのに……;;)
 でもまぁ、この第4楽章には他の楽章の主題が次々と出てきますからねぇ。
 単独で出てくる部分もあれば、同時に鳴ってる部分もあったりして。
 ……今年の聖さまの「21世紀の新世界」で聴いた時は、「新世界だろうが何だろうが、かかってこいやーっ!」的な勢いのある、アグレッシブな曲になってましたが(笑)
 一見バラバラに思える各楽章のメロディやリズムが混然一体となって、最後の最後に一つにまとまっていく、という。

 そういう結論に至って、シゲちゃん演じるサラリーマンさんは希望に満ちた表情で帰っていくわけでありました(笑)
 そして番組最後の演奏は、第4楽章でした。
 ……そういえば、小学生の時に学年演奏でこの第4楽章をやりましたっけねぇ。リコーダーとピアニカと、鍵盤系打楽器とピアノの伴奏がついて。
 そしてN響さんの演奏は……
 やっぱり、落ち着いてはりますわ(笑)
 いや、悪い意味ではないんです。いい意味で、なんですよ。
 だって、聖さまの指揮で聴いたら、毎年容赦ないテンポで、容赦ない追い上げが来るんですもの(笑) オケの皆様、聖さまに振り落とされないように必死でついて行くんですもの。聴いてる方も思わず「頑張れ!」って思ってしまうんですもの(笑)
 それが楽しくて、聴いててワクワクしてしまうんですけど(←鬼;)

 でもって、この楽章の最大の見所(?)となるのが、全楽章を通じてたった1発だけ鳴らされるシンバル。それも、「一発入魂!」なフォルティッシモじゃなくて、ピアノ……(ピアニシモだったかな?)
 大きな音をジャーン!と響かせるのは割と簡単なんですが、あの重いシンバルを絶妙にコントロールしながらピアノで、シャーンと綺麗な音で鳴らすのは、至難の業です。ちょっとでも角度が狂って、当たる角度が悪くなるとたちまち雑音が入るんですもの。
 元打楽器奏者として、ここを雑音を入れずに「シャーン」と綺麗に鳴らしてくれる方には、なかなかお目にかかれません。
 ……と、毎年チェックしてる人(苦笑)

 某タレント知事さんのおかげで、存続の危機にある大阪センチュリーさんですが。
 来年もまた、年明けに聖さまの指揮で「21世紀の新世界」をやっていただけることを、心より期待しています。……佐渡兄ちゃんの「21世紀の第九」は年末にやるようなので、こっちも大丈夫かな?と思うんですけど。
 私は聖さまの指揮でこの曲のラストを聴くと「よし、今年も1年頑張るぞ!」と気合いが入るんですよね。
 また来年も聴きたいものであります(^^)

 ちなみに。
 シゲちゃん演じるサラリーマンが務めている会社が、起死回生の1品として発売する「緑茶コーヒー」
 ……やっぱ、微妙いですよね、それ(笑)
テーマ: クラシック -  ジャンル: 音楽
by 結月秋絵  at 23:46 |  名曲探偵アマデウス |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG−CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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