2017 / 10
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 金聖響さんが神奈川フィルの常任指揮者に就任するということで、就任披露公演を聴きに行ったのが、2009年4月25日。
 あれから5年経ち、聖響さんの常任指揮者退任披露公演が開かれるということで、久しぶりに横浜へ駆けつけました。

 思えば、就任披露公演も雨。
 神奈川フィルの創立40周年記念公演も、雨で傘を持参した記憶があります。
 そして退任公演の日も、また雨。

 大事なコンサートの時は、必ず雨が降る。

 ご自身でもそう仰る通りの「雨男」ぶりを、最後まで発揮してくださったように思います(笑)
 今回のこの公演については、いろいろと思うこともあるのですが、それは後でお話しするとして。
 ひとまず本題に入ります。

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神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第297回定期演奏会

藤倉大/アトム
(休憩)
マーラー/交響曲第6番 イ短調「悲劇的」

指揮:金聖響
ソロ・コンサートマスター:石田泰尚
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

横浜みなとみらいホール 大ホール 19:00~
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 2013年度最後の定期演奏会ということで、聖響さんをはじめ、3月末日で退団される方にとって、これが最後の定期演奏会でした。
 だからなのか、開演前のロビーコンサートの顔ぶれは。
 コンマスの石田さん、ヴィオラの柳瀬さん、トロンボーンの倉田さん。
 柳瀬さんと倉田さんは、この日が最後の定期演奏会ということでした。

 そのロビーコンサート。
 石田さん&柳瀬さんによるモーツァルトの二重奏に始まって、倉田さんの演奏&歌が続きました。
 開演前から美しい音楽の数々にテンション上がる♪感じでありました。
 ホワイエに集まった方々のアンコールの声に応えてくださったのか?
 おもむろに石田さんと柳瀬さんが奏で始めたメロディが。

 ミーミーソミー ミレドレドレミー♪
 うん? このメロディは?
 ファーファーソファー ファミレミレー♪
 おおっ、これはやはりっ!!
 ソーソソー ソソソドーラァァーーー♪
 やっぱりそうだ!
(倉田さん) 
 しょおおおおぉぉぉぉぉーーーー
 しゅううぅぅぅぅぅぅぅーーーー
 りぃきいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーー!!!

 キターーーーーーッ!!!!(爆笑)

 ご本家であるミゲル君&西川アニキに勝るとも劣らない美声で、見事歌い上げてくださいました(笑)
 なお、この後。
 もう一度石田さんと柳瀬さんが同じメロディを奏で始めまして。
 もう一回クルの?消臭力!?
 と思いましたら、今度は。

(倉田さん)
 カァァァナァァァ
 フィィルゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーー!!!


 そうキましたか(笑)
 開演前からブラボォォーーーーッ!!(絶叫)な勢いで、かなりテンション上がりました(笑)

 こうして突入した、この日の定期演奏会。
 聖響さんは就任披露公演と同じく、燕尾服でのご登場です。
 前半はバリバリ現代音楽で藤倉大さん作曲の「アトム」です。
 ステージ上には、ズラリと並んだ打楽器群。元打楽器担当としては、これまたかなりテンションが上がります。
 2009年に作曲され、下野竜也さん指揮で初演されたこの曲。初演以来、この日が5回目の演奏ということだったのですが……
 これだけの楽器を揃えるだけでもかなり大変だと思われ……
 曲そのものも、「こんな音の組み合わせがあるんだ!」と感心するほど、初めて聴くような音色が満載。イコール、各パートは特殊奏法が満載。
 虫の鳴き声がだんだん広がって、宇宙が広がっていくような。
 不協和音なんだけど、どこか調和しているような。
 そして、弦楽器も管楽器も打楽器的な要素が多く、オーケストラ曲なのに打楽器アンサンブルを聴いているような感じを受けました。
 総合して、面白い曲だな、という印象でした。

 休憩を挟んで、後半はマーラーの交響曲第6番。
 3年前、東日本大震災の翌日に演奏されたのと、同じ曲です。
 その場に居合わせた方も、来られなかった方も。
 いろいろな思いが交錯する中で演奏された6番は。
 結論を先に申し上げるならば、素晴らしすぎて言葉を失うほどの演奏でした。

 激しさと荒々しさと鋭さを内包したような、第1楽章の冒頭。
 低音が刻むリズムに乗って奏でられるメロディは、受刑者が刑場へ引かれていくファンファーレのようにも、葬送行進曲のようにも取れて、一気に緊張が高まると同時に引き込まれました。
 猛々しく鳴る金管も、本当に見事で。
 対照的に優美な第2主題も綺麗で、時々遠くからカウベルの音が聞こえてきて、現実と夢の境目がなくなっていくような感覚でした。
 第1楽章、息をするのも忘れるほどに没頭して聴いていました。

 続く第2楽章。
 あの美しさは、もう反則レベルです。
 激しく鋭い第1楽章から一転して、そうでなくても美しいメロディを、これ以上ないほどに美しく歌い上げてくださる神奈川フィルの皆様。
 永遠にこの音に包まれていたい、と思うほどの陶酔。
 そして夢のような甘美さ。
 けれどその奥に漂う不穏な空気。
 マーラーが生み出したメロディの美しさを、極限まで再現されていたように感じました。
 聖響さんの指揮は、ともすればテンポが速く、歯切れがよく、鋭く……という面が目立ちますが。
 緩徐楽章を本当に美しく、うっとりと陶酔するように再現してくださる手腕の素晴らしさに惹かれることが、ここ最近の自分には多いように思います。
 そして3年前には、この楽章がこれほどまでに美しいということに。
 こんなにも光と救いに満ちていたということに、私は気づけずにいました。

 そして第3楽章。
 スケルツォということで、コロコロと曲の表情が変わり、テンポも変わる展開。
 脈絡がなくて、唐突に訪れる展開を聴いていると、夢を見ているような、現実感が薄れていくような感覚になります。
 メルヘン、じゃなくて「メルヒェン」と表記したくなるような、そんな感じ(笑)
 遊び心、というのともちょっと違うかな?
 でもあんな風にコロコロ変わっていく曲を追いかけていくのは、とても楽しいです。

 そんな夢の世界から一気に現実へと引き戻されるような、第4楽章。
 第1楽章の振りだしに戻ったような、厳しい現実を突きつけられるような心地になって、また引き込まれます。
 逃げ出したいけれど、目を背けたいけれど、何度も何度も突きつけられる厳しい現実、避けられない試練。
 それを象徴するかのような、圧倒的な音量でフルで鳴るオーケストラと共に振り下ろされるハンマーの重厚な音。
 長い長い楽章の中で、ただただ、目の前で展開される音楽に没頭していました。

 そして、死を意味するような音と共に曲が終わりを告げた後に訪れた、長い沈黙。
 指揮者も、オーケストラも、観客も。
 誰一人動かない、というか動けないでいたあの時間。

 3年前は、圧倒的な絶望を絵に描いたような。
 「未曽有の災害」とか「壊滅」とか。
 ただの文字列ではなくて、現実に起きたものとして目の当たりにし、犠牲者が刻々と増えていく中、一人でも多くの方に助かってほしいという祈り、亡くなられた方への追悼と鎮魂の祈りなど、いろいろな思いが去来して涙が止まらない時間でしたが。
 今回の演奏もまた、その時のことも思い出しつつ。
 あの時ほどの絶望感はないけれど、息もできないほどの緊張に包まれた静寂でした。

 長い静寂の後、ようやく動いた聖響さん。
 そして沸き起こった拍手とブラボーの声。
 そこまで全部含めて、GM6でした。
 拍手しながら、もう手が震えてて。
 涙が溢れてきて、号泣モード。でも嗚咽は何とかこらえました。
 それほどまでに緊張して、集中して聴いていたんだと思います。

 このGM6。
 ステージの反響板の扉が開いて、袖からカウベルの音が聞こえてくる=打楽器奏者が途中でステージから袖へ移動する、とか。
 各パートの首席奏者による見事なソロが聴ける、とか。
 ホルンやクラリネットがここぞ!という時に一斉にベルアップ!とか。
 ティンパニも2セット用意されていて、ここぞ!という時にはWティンパニでガツン!と一発、とか。
 第4楽章では、平尾さんが大きく振りかぶって一気にハンマーを振り下ろす、とか。
 視覚的にも見どころ満載、聴覚的にも大満足♪な曲です。
 そういう理由もあって、聖響さんの指揮でもマーラーはP席に座らない(注:ザ・シンフォニーホールを除いて/苦笑)主義なのですが。
 ステージのみならず、時には客席まで。
 ホール内をフル活用して音楽を奏でるマーラーの交響曲を満喫しました。

 音がやんでからの静寂が明けてからは熱狂的な拍手が続き、カテコで何度もステージに呼び戻された聖響さんだったのですが。
 途中、コンマスの石田さんが突然席を立って、舞台の袖にスタスタと歩いて行かれました。
 これは、もしや……?でも、まさか?
 と思っていましたら、石田さんが大きな花束とマイクを持って再びステージへ。
 聖響さんに花束贈呈&握手、そしてマイクを手渡して一言ご挨拶を…と相成りました。

 常任指揮者就任コンサートの場にも、今回の退任コンサートにも居合わせた者としましては。
 聖響さんも石田さんも、どちらも好きなファンとしましては。
 その光景は本当に感無量と言いますか、あの場にいて良かった、と思いました。

 開演前のロビーコンサートも。
 定期演奏会の、凄すぎて言葉も出ないほどの素晴らしい演奏も。
 カテコでの光景も、その後ホワイエで行われた乾杯式も。
 全部ひっくるめて、あれほどの演奏会にしてくださった金聖響さんと神奈川フィルの皆様に、心からお礼申し上げます。

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 昨年の6月15日に全国ツアー初日の演奏を聴いてから数か月。
 地元岡山に、岡フィルの第40回定期演奏会以来、1年5か月ぶりに指揮者・金聖響さんをお迎えしての演奏会でした。
 そして今年初演奏会、初聖響さん。
 聴き初めの演奏会と相成りました。

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佐村河内守作曲 交響曲第1番≪HIROSHIMA≫全国ツアー

佐村河内守:交響曲第1番≪HIROSHIMA≫

指揮:金聖響
管弦楽:広島交響楽団

岡山シンフォニーホール 14:30~
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 今日はホールへお越しになられる予定だった作曲者の佐村河内さんが、急な体調不良により来場されない、というアナウンスが開演前にありました。佐村河内さんの体調も気になる所ではありますが、大編成のオーケストラと金聖響さんをお迎えして、コンサートの開演です。
 今日の席は、ホールのほぼど真ん中。ステージまではちょっと距離がありますが、演奏を満喫するにはいい席でした。
 聖響さんは、ツアー初日と同じく、燕尾服でのご登場です。

 私がこの交響曲をホールで聴くのは二度目。
 ツアー初日から数か月、この曲を振り続けてきた聖響さんが、今日はどんな演奏を聴かせてくださるのかを楽しみにしておりました。
 そして広響さんも、年末に広島での演奏会を経験してから今日の演奏会に臨んでおられることもあり、曲への理解も深まっているのではないかと期待しておりました。

 この交響曲に対する印象は、すでに初日の時に述べているので割愛いたします。
 ただ、初日の時は何となくぼんやりと受け止めていた印象が、ハッキリとより明確にわかったような気がしました。

 冒頭の、静かな低音で始まる混沌とした様子。
 悲劇の始まりを告げるような大音響。
 突き落とされた闇の底から救いを求めるような印象を受ける、教会音楽のような旋律。
 美しくも悲しい金管のコラール。
 幾度も襲い掛かる絶望と、七難八苦のような試練。
 蜘蛛の糸のような救いに手を延ばそうとするも、幾度も裏切られる様子。
 光と闇のせめぎ合いと闘争。
 最後の最後、第1楽章から何度も登場していたけれど、ずっと短調で演奏されていたものがようやく希望の光を掴んだ瞬間に、長調へと転じる救いのメロディ。

 それらがクッキリと浮かび上がって聞こえてきたように感じられました。
 曲を構成するパーツ、それぞれに与えられている物語がより一層鮮やかに浮かび上がったと言いますか。
 最初に聴いた時よりも、さらにメリハリがついていたように感じたのと同時に。
 初聴きの時には「聖響さんだったら、もっとこうするはずなのになぁ」と感じた、私の印象と実際の演奏との間に生じていた微妙な齟齬が、全て埋められていたような印象を受けました。
 数年間、彼の演奏を追いかけ続けておりますが。そんな中で「彼ならばこうするんじゃないか?」と思っていた、そんな予想をはるかに上回るとてつもない演奏を、今日は聴かせていただいたように思います。

 何だか、もう。
 凄すぎて言葉にならない、と言いますか。

 もちろん、大音響で全開爆っ!!なオーケストラの演奏に圧倒されたのも理由の一つです。
 ただ、それだけではなく。
 こういう言い方をすると大げさかもしれませんが、曲の中に「神」ともいえる存在を感じました。
 佐村河内さんは音楽の神様に選ばれて、この曲を「書かされた」んじゃないだろうか、と。
 神の御業を人に伝えるために、七難八苦を背負い、闇の底へ落とされて、そんな中でこの曲が希望の光と共に降り注いできたんじゃないかと。
 それを、今日の演奏は体現しているようにも感じられました。
 音楽を聴いているんだけれど、それだけじゃない、もっと大いなる存在に触れる体験をしたように感じられたのです。

 ああ、この曲はこんなに素晴らしい曲だったんだ。

 と改めて感じました。
 そして聖響さんは、数か月この曲を振り続けることで、ここまでこの曲を昇華したんだな、と。

 まぁ、ファンの欲目もかなり入っているとは思いますが(笑)
 とても密度の濃い演奏に触れ、あの場で体感できたことに感謝しました。
 地元岡山で、あれほどの演奏を聴くことができて、本当に嬉しく思います。

 ただ、オーケストラの皆様も、聖響さんも。非常に集中されて、素晴らしい演奏をしていただいていたのですが。
 客席に緊張感がなく、静寂な部分で雑音が多数出てしまったことが申し訳なく思います。

 ツアー日程の中に、岡山を組み込んでくださったことに。
 今日の素晴らしい演奏に居合わせていただいたことに。
 その素晴らしい演奏をしていただいた、金聖響さんと広響の皆様方に。
 心から感謝申し上げます。

 そして最後になりましたが、これほどの曲を生み出してくださった佐村河内さんが一日も早く回復されますように、お祈り申し上げます。

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 今年、金聖響さんのコンサートに行く時は雨の確率100%だったのですが。
 シリーズ第3回にして、そのジンクス(?)がついに崩れました(笑)
 というワケで、朝晩は涼しくなったものの、昼間はまだ結構暑くて、駅からホールまで歩くと汗ばむ陽気の中、推して参りました。

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聖響×OEK ウィーン古典派 第3回

モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」
ハイドン:交響曲第45番 嬰へ短調「告別」
(休憩)
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調
(アンコール)
モーツァルト:ディヴェルティメント K.138 第3楽章

指揮:金聖響
管弦楽:オーケストラアンサンブル金沢

ザ・シンフォニーホール 15:00~
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 今まではハイドン→モーツァルト→ベートーヴェンという並びで演奏されていたのですが、第3回の今日、ハイドンで選曲されたのは45番「告別」
 「告別」と言えば、曲の最後にある演出が指示されている曲。というワケで、今日はモーツァルトが最初でした。

 今年のシリーズの最後ということで、41番「ジュピター」
 冒頭から華々しい感じで、いつもながら少人数であることを感じさせない演奏です。
 ただ、第1楽章からティンパニさんがいささかお気に召さない様子のマエストロ。
 「もっと出して!」と何度も指示が飛んでました(苦笑)
 ティンパニのエキストラさんもシリーズ1回目からずっと来られてる方だったのですが、肝心なトコで音量が足りてない&聖響さんが思っているほどの演奏効果が全体として出せていない、という感じでした。

 第2楽章は、今日は快速テンポでぶっ飛ばすわけではなく、とても心地いい感じの出だしだったのですが。途中、短調に転調する辺りはかなりテンポを煽っておられたような。
 また、この楽章から聖響さんは指揮棒を持たずに振ってました。
 続く第3楽章もとても心地よく…ただ、その後の第4楽章とか、ハイドンとかベト7とかの印象が強すぎて、この楽章の印象が飛んでしまってます(汗;)

 で、第4楽章。
 ジュピター音型と言われる「ドーレーファーミー」の音を、同じ強さで伸ばしつつ次の音へ移動するのではなく、ややディミヌエンドをかけて音を減弱させて次の音へ移動し、それぞれの音の立ち上がりを際立たせる演奏になってました。でも、メロディが切れ切れになってしまわないような、ギリギリのラインでのディミヌエンド。その辺りの塩梅はいつもながら見事だと思います。
 テンポはほどほどで(あまり飛ばし過ぎたら、いくらOEKさんでも崩壊しそうなんで、この曲;)、スッキリした印象の第4楽章。
 ただ、ティンパニの音量がやはり弱く、スフォルツァンド(かな?)とかフォルテとか、音が爆発するように聞かせたい部分での効果が半減…とは言いすぎかもしれませんが、それでもその音量では聖響さんが狙った効果が上手く出せていないんじゃないかな?と思う部分が多々ありました。
 シリーズも3回目で、OEKさんでバロックティンパニを使用してのエキストラも3回目ということで、そろそろ慣れて、いつもより強めに叩いていただきたかったな、というのが正直な感想です。
 そして5月の「運命」ほどではありませんでしたが、マエストロによるティンパニへの集中砲火が再び(苦笑)
 でも、管楽器の皆様には「グッジョブ!( ̄ ▽  ̄)b」サインが出て、満足されてるご様子でした。

 前半の2曲目は、ハイドンの交響曲「告別」
 第4楽章の最後の演出を早く見せたいのか、あるいは後半のベト7へ早く突入したかったのか。
 数年前に旧・大阪センチュリー響で聴いた時よりもアップテンポで、せわしない感じでサクサクと始まりました、第1楽章(爆)
 短調で、あれだけの快速テンポで演奏されると。映画「アマデウス」でモーツァルトの交響曲第25番が流れる中、馬車が猛スピードで走って行くシーンが連想されました。別れが決定づけられている人との最後のひと時を過ごすというのに、その場に遅れてしまい、慌てて駆けつけている…的な。
 第2楽章も、スピードを出して進む馬車の中で、別れゆく人との思い出を回想するかのような曲で、アダージョなのにサクッと進んだ印象。
 第3楽章も、短い楽章が、会話を突然打ち切られるようにブツッと終わってしまうのがこれまた印象深くて好きです。

 そしてこの交響曲最大の見せ場である、第4楽章。
 プレストでこれまたサクサクと前半が進んで、後半へ突入。
 団員の皆様の譜面台に、手元を照らす小さいライトがつけられていたので、ステージの照明を落とす演出をするんだろうな、と推測はしていましたが。
 一人、また一人…とロウソクを吹き消すような動作をして、譜面台のライトを消してステージから去っていく、という演出でした。
 旧・大阪センチュリー響の時は、皆様一芸を披露して(?)ステージから去っていってましたが。さすがにOEKさんではそれはやらんだろうな、と思っていたので、楽譜通りで納得な演出でした。
 弦楽器の演奏者が次々と減り、管楽器もいなくなり。
 ついには指揮者も嬉々として(?)指揮台を下りて、消え残っているライトを嬉しそうに(?)消して、ステージから去り。
 照明も暗くなり、ぼんやりとコンマスさんと第2ヴァイオリンの首席奏者のお二人を残すのみとなり。お二人の音も消えるように曲が終わり、拍手(笑)
 「告別」、楽しませていただきました♪

 後半はベト7です。
 今日の演奏は、第1楽章や第3楽章のリピートはなし。
 テンポも煽りすぎたり、かっ飛ばしたりするわけではないけれど、どこかエネルギーが凝縮しているような濃密な音でした。
 40人足らずの人数で演奏しているとは思えない迫力なんですよね、この曲。
 そしてベト7は、モーツァルトで音量などなどを注意されたティンパニさんも頑張ってました。
 以前は第4楽章のメロディをインとアウトでボウイングを変えて、スラーになっている音の細かい部分まで聞かせるとか、いろいろ工夫されていたこともあったのですが。今日はそういうこともなく、ど真ん中へ直球勝負でドヤ!?て感じの演奏でした。
 第1楽章から第2楽章はアタッカでそのままぶっこみモード。
 第2楽章と第3楽章も、ほぼ間を空けずにそのまま突っ込んでました。
 第3楽章から第4楽章も、ホントはアタッカで行きたかったんだと思いますが、聖響さん。ティンパニがF→Eへと音替えする時間がどうしても取られちゃうんですよね。それも、バロックティンパニだから、半音替えるだけでも結構大変。全楽章をアタッカでぶっこむなら、3台持ってきてA→E→Fに合わせておく必要があったかな?と思いました。音替えの時間がほとんどなくて、音程がビミョーに合ってないまま第4楽章に突入しちゃったものだから、ティンパニさんが叩いてはネジを回し、叩いてはネジを回し……てずっと調整してました(苦笑)

 多分、細かい部分もいろいろ聴いてるんですけど。
 何だか集中しすぎててかえって何も覚えていない、というか(苦笑)
 完全に曲に没頭して、陶酔して、ただ純粋に楽しんだ、という感じです。
 終わってから思わず口から出ましたもの。「ブラボーッ!」って(笑)
 聴いていて本当にキモチイイ7番でした♪

 で、本日のアンコールはモーツァルトのディヴェルティメント。
 ……えーと、マエストロ? 
 タイミングだけ合わせておいて、OEKさんの美しい演奏に聴き入って、振ってないんですけど?(・・;)

 と思わず心の中でツッコミ入れましたが(笑)
 本当に心地いい演奏でした(^^)

 ステキな演出や素晴らしい演奏で楽しませていただいた、金聖響さん&OEKの皆様方。
 今日も本当にありがとうございました。


<以下、カテコ後に見えちゃった談>

 客席にご挨拶を終えて、ステージ袖に去って行かれた聖響さん。
 いつもならそのまま奥へと進んで行かれるのですが、今日は出入り口近くでクルッと振り向いてそのままとどまっておられました。
 あら、珍しい?
 と思いながら拝見していると、客席へのご挨拶を終えてステージから降りてきた団員さんと「ありがとう!そして、ありがとう!」的に挨拶しつつ、握手されてました。
 今日で今年のシリーズ最後でしたものね。
 今日の演奏も、とても素晴らしかったですものね。
 とちょっとウルッとくる光景が垣間見られました。

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 5月の第1回に続き、7月は第2回目。
 当然、今年のシリーズも全部聴く!ということで、行ってきました。

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聖響×OEKウィーン古典派 第2回

ハイドン作曲 交響曲第102番 変ロ長調 Hob.Ⅰ:102
モーツァルト作曲 交響曲第39番 変ホ長調 K.543

(休憩)

ベートーヴェン作曲 交響曲第6番 ヘ長調「田園」 op.68

(アンコール)
モーツァルト作曲 ディヴェルティメント変ロ長調 K.137 第2楽章

指揮:金聖響
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
ザ・シンフォニーホール 15:00~
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 今年、私が足を運ぶ聖響さんのコンサートは、雨の確率100%(笑)
 今日も何やら不穏な雲が出ている&降水確率がちょうど終演時間頃に高い。加えて、第4楽章で嵐がやってくる「田園」が演目に入っている。というコトで、雨傘必須?と思いつつ、足を運びました。

 第1回に続き、今日も聖響さんは燕尾服姿でのご登場。
 まずは、ハイドンから。

 前回も、ハイドンってステキやなぁ、と思いましたけれど。
 今日の102番もステキでした♪
 第2楽章で、首席チェロだけが他の皆さんと違う動きをしていて、それが見え隠れするというか、音楽の隙間から聞こえてくるようで、楽しかったです。(いや、単に私が座っている席がクワイア席なので、聞こえなかっただけだろ、というツッコミが来そうですが;)
 第3楽章の木管三重奏も美しくてステキすぎて、聖響さんもいい顏なさってました。聴きつつ、私も思わずニコニコ。

 ハイドンは100曲以上も交響曲を書き残しているので、全部は無理だと思いますが。
 前回の94番とか、今回の102番とか。他にも有名な曲を選んで…でいいので、聖響さんとOEKさんでCD化していただきたいなぁ、なんてコトを思ってしまいます。

 続きましては、モーツァルト。
 前回は、モーツァルトの緩徐楽章って催眠効果がハンパないな、と思ったものですが。
 今日の演奏は……
 第2楽章以降、ラストまで。
 超快速アマデウス号、発車!!!
 な勢いでした(笑)緩徐楽章、どこにもなかった!!(笑)

 第1楽章は普通だったんですよ?
 ああ、久しぶりに聴いたなぁ、39番。こんな感じやったなぁ。前に聴いた時よりも、シンプルでコンパクトな音でええなぁ、と。

 が、第2楽章。アンダンテ・コン・モート。
 始まった瞬間、思わず心の中で思いましたよ。
 テンポ速っ!!Σ( ̄□ ̄;)
 音楽用語辞典によれば、アンダンテはアダージョ(遅い)とアレグレット(やや快速)の間。
 コン・モートは動きをもって、速く。
 なので、別に速くてもいいんですよね?
 だけど。交響曲で第2楽章で「アンダンテ」ってついてたら、通常は緩徐楽章じゃなかったっけ?
 と、思わずプログラムを確認(私は演奏中にプログラムを確認することは、ほぼありません;)
 前に聴いた時も、ここまで速くなかったぞ!?と記憶も辿りつつ…なんだけど、ぼやっとしてたら目の前で展開されている音楽に取り残されるような勢い(笑)
 でも、その快速テンポでサクサク進む第2楽章のメロディ、なかなか心地よいです。
 今回は催眠効果は皆無でした(笑)

 続く第3楽章も、結構速いテンポで展開されるメヌエット。
 速度指定はアレグレットだから、やや快速なんだけど。本当に快速だった(笑)
 たださすがに、途中のクラリネット二重奏になる部分はテンポ落としてました。あそこを超快速テンポで飛ばしたら、メリハリつかない&クラリネットさんが大変なコトになりそうですものね?(笑)

 第4楽章も、快速かっ飛ばし!!なアレグロ。
 あの快速テンポで、何度も何度も畳みかけるようなメロディを奏でられると、本当に追い立てられているような心地になります。でも、その追い立てられる感じが全然不快じゃない。むしろさらに煽りたくなるような、そんな感じを受けました。
 ホント、前に何度か聴いた39番とは全く別物な演奏。
 そして多分、OEKさん程度の編成だからこそできる&崩壊することなく演奏できる、ギリギリのラインを狙ったテンポだったのかな?とも思います。
 ……いや、別に。速さの限界に挑戦しなくてもいいと思うんですけどね?(笑)
 39番ってこんな曲だったっけ?と思う、そんな今日のモーツァルトでした♪

 で、後半はベートーヴェン。
 今回は第6番「田園」です。
 前回は暗譜で振っておられた聖響さんですが、今回は楽譜アリ。でもほとんど見てなかったような(笑)
 冒頭のメロディから、何とも心地よくて爽やかな風が吹き抜けるような心地です。
 私の地元では梅雨明けしてから1週間、連日猛暑&熱帯夜が続いてうだるような暑さだったので。音楽で涼やかな風が吹く、爽やかな高原への旅に連れ出されたような気持ちで聴きました。
 速めのテンポで展開されつつ、長いリピートは今回も5番と同様にカット。

 第2楽章でも、フルートの旋律が頬を撫でる風のように吹き抜けていったり、鳥の鳴き声に足を止めたり。森の中を流れる小川を散策しているような心地です。
 この楽章では指揮棒を置いて指揮していたこともあってなのか、とても優しい穏やかな音色でした、OEKさん。
 第3楽章からは、ノンストップでラストまで。これでもか、これでもか!と言わんばかりに連発されるスフォルツァンド、音を掴むように振る聖響さんの指揮、大好きです♪

 楽しい宴を邪魔するように、突如風が強くなって、暗雲が立ち込めて、遠雷がだんだん近づいてきて…
 なんて様子が、本当に音楽を聴いていると浮かぶような、第3楽章→第4楽章。
 ここでは安定の雷神降臨!!でした(笑)
 なんかね、メチャメチャ楽しいんですよ、聖響さんの指揮で聴くと。
 ゲリラ豪雨、キターーーーッ!!!\(`∀´)/的な(笑)
 この楽章では、全楽章を通じて唯一出番のあるティンパニさんが頑張ってました。メチャメチャ頑張って、ドッカンドッカン雷落としまくってました。
 でも、まだ足りなかったらしく。
「もっと出して」(左人差し指、クイクイ)
 と、マエストロから雷が落ち……もとい、指示が聖響さんから飛んでました(笑)
 今日、私が座った席はそのティンパニさんの真後ろだったもので。真下から聞こえてくる音はかなりの迫力だったんですが。
 あれだけ出しても、まだ足らんかったんや?
 と、思わず笑いがこみあげてしまいました。失礼いたしました。

 そんな嵐もだんだん収まって、雲が切れてその隙間から柔らかな日差しが降りてくるような第5楽章。
 そういえば、私が初めて聖響さんのコンサートに行った時に演奏されたのも、「田園」だったなぁ。なんてことを懐かしく思い返しました。
 そして激しい第4楽章から一転して、優しく美しい音を奏でるOEKさんの演奏に、思わずウルウル。
 高潮する音楽と相まって、永遠にこの音楽の中にいたいと思うほどの陶酔を味わわせていただきました。

 …なんだけど。
 その第5楽章の途中で、ようやく気づけました。
 この曲、フライング拍手注意報発令な曲だった!!ということに(笑)
 その危惧が杞憂であれば…と思ったんですけど、やっぱり出てしまいましたね。
 音が鳴りやむと同時に飛び出したフライング拍手。
 頼むから、一度楽譜を見てほしい、と毎度思うんですけどね、この曲。
 最後の小節、四分音符の後に休符&フェルマータがついてるんですよ。
 つまり、音が鳴りやんでも、まだ曲は続いているんですよ。指揮者が完全に手を下すまでは。
 私としては、すぐに拍手をするのが惜しいと思われる演奏だっただけに、このフライングはちょっと残念でした。

 今日のアンコールは、弦楽器の方だけが「田園」の後ろに別の楽譜を持っていたので、モーツァルトのディヴェルティメント辺りかな?と推測していましたら、その通りでした。
 これまた「緩徐楽章?」な感じの、とても心地いい演奏。
 「田園」も素晴らしかったのですが、今日の個人的な大ヒットはモーツァルトでした(笑)

 第1回に続き、素晴らしい演奏を聴かせていただいた、金聖響さん&OEKの皆様方。
 本当にありがとうございました。

(以下、終演後の余談)
 終演後、ホールの外に出たら、明らかにひと雨降った後でした(笑)
 ああ、「田園」の嵐の訪れと共に、本当に雨降らせちゃったのね、マエストロ(笑)
 なんて思いながら駅までの道のりを歩いていると、途中でポツポツと再び雨が…
 そして、ゴロゴロと雷が……

 ……えーと、そこまで第4楽章をリアルに再現していただかなくてもいいんですけど……(・・;)
 と思ったのでした(笑)
 本当に、今年の聖響さんのコンサートは雨の確率100%です(笑)

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 失礼ながら、金聖響さんが全国ツアーの大半を振る、という情報を入手するまで、佐村河内守という作曲家がいることも、こういう交響曲があることも、私は知りませんでした。
 3月末にこの全国ツアーの情報を知ると同時に彼の名前を知り、その頃に放送されたNHKスペシャルで彼の事を知った、という(汗;)
 もちろん発売されているCDを聴いたこともなかったので、Eテレで放送された全曲演奏で予習しました。
 …と言っても、仕事が忙しくて1回しか見られず(汗;)
 それも通しで聴いたわけではなく、鑑賞を途中で中断→また後日続きを聴いた、という状態でした。

 ツアーの日程は長く、公演数も多く。
 来年2月には地元岡山にも、金聖響さん指揮で回ってくるのがわかっていたのですが。初日の演奏がどんなものになるのか。半年以上を経て、どういう演奏に変わっていくのかを知りたくて、大阪へ行きました。

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佐村河内守作曲 交響曲第1番≪HIROSHIMA≫全国ツアー

佐村河内守:交響曲第1番≪HIROSHIMA≫

指揮:金聖響
管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団

ザ・シンフォニーホール 14:30~
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 今日から始まる交響曲全国ツアーの初日。
 指揮は金聖響さん。
 数年前は彼が振る公演は全て雨だったこともある上に、私が足を運んだコンサートも雨の確率が高く、加えて横浜が吹雪いたり、終演後にホール周辺にゲリラ豪雨が降ったり……と超悪天候だったこともある雨男な彼。
 神奈川フィルの常任指揮者就任コンサートも、神奈川フィルの創立40周年記念コンサートも、大事なコンサートは全て雨。
 そんな彼が振るのだから、全国ツアーの初日となる6月15日も雨。
 これは聖響さんのファンとしてはもはや常識!(←違っ;)
 という予想通り、大阪は朝から雨。昼前から大雨になる、というお約束通りの天候でした(笑)

 いつもザ・シンフォニーホールでの金聖響さん公演では、指揮者を真正面に見ることのできる、通称「お顔見席」パイプオルガンの前の席を取るのですが。
 今回はチケット獲得に動いたのが公演間際であり、またテレビで見る限り打楽器の数が多く、特殊奏法も駆使している様子だったこともあり、2階席ではあるものの、違う場所から拝見しました。
 席に着いて、真っ先に思ったこと。

 聖響さんの指揮で、コントラバスが上手にいるのを見るのは何年ぶりかしら?

 聖響さんの指揮ならば、対向配置が普通ですから(笑)
 でも今日は現代曲ということもあって、弦楽器の配置は下手前方から第1ヴァイオリン→第2ヴァイオリン→ヴィオラ→チェロ。チェロの後ろにコントラバス。トランペットとトロンボーンはステージ最後列に陣取る打楽器の前、という通常配置でした。

 聖響さんは燕尾服姿でご登場。
 客席には、作曲者である佐村河内守さんもお見えになってました。
 佐村河内さんがいろいろな情報番組に登場なさっていたこともあり、客席はほぼ満席。
 曲の詳しい解説は各所でなされているのでここでは詳しくは触れません。
 私も全曲演奏を録画で見て、気軽に聴ける曲ではないな、と。また1曲のみで演奏会が成立してしまう、マーラーの2番や3番、9番クラスの長い交響曲だ。程度の知識しか持ち合わせていない、ほぼ真っ白な状態でこの曲を聴きました。

 全3楽章で構成されているこの曲。
 コントラバスの静かな音からひっそりと始まるのですが、何とも重々しく、不穏な空気が漂います。
 第1楽章から、随所に教会音楽を思わせるメロディが出てきたり、不協和音が大音響で鳴ったり。
 バッハを思わせるフーガやコラールが響いたり。
 ドラマティックだけれど悲劇的な香りのする激しい展開があったり。
 でも最後には、希望の光が差し込んできて救われるような気持ちになる。
 この曲で初めてクラシックのコンサートに足を運んだ、という方には優しくない曲だと思います。
 
 曲そのものを何度も聴きこんでいるわけではないので、詳細に語ることは私にはできません。
 ただ、全体を通して聴いた印象としては。
 交響曲を聴いた、というよりは、作曲者の人生を追体験したような心地になりました。

 長く深く、なかなか深淵が見えない苦悩の闇。
 そんな闇の底を這いずりながら、けれど希望の光を信じて手を伸ばそうとするけれど、襲い掛かってくる試練のあまりの過酷さに絶望し、差し込んでくる希望の光さえも疑うようになってしまう。
 けれど最後の試練を乗り越えた時、ついに心から希望の光と救いを受け入れる。
 そこに至るには、長い道のりを経る必要があるんだな、と。

 聴きながら、この作曲者が直面した闇や絶望、苦悩はどれほど深かったんだろう?と思いました。

 テレビで拝見していた時は、皆さん最後の救いの音楽に涙されていましたが。
 私が涙腺を直撃されたのは、むしろ第2楽章の方でした。
 聖響さんが振ると、悲劇も喜びも倍増するように感じるので、そのせいかもしれません。
 第3楽章で最後の試練を思わせる、かなり劇的な展開には、ワクワクするような興奮があったりして。
 その先に訪れた希望の旋律は、ダメ押ししてくる打楽器の効果とフルパワーで鳴るオケの音、指揮台の上で今まで溜めこんできたものを一気に開放するかのような聖響さんの指揮。
 それらを全部ひっくるめて、ただ希望の救いを受け入れるだけじゃなくて、ようやく手に入れた幸せを謳歌するような喜びまで感じさせてくれたように思います。

 やはり、テレビやCDで鑑賞するのと、ナマで演奏を聴いて体感するのでは、曲の印象が全く違うのだな、と改めて思いました。
 今日の演奏は、その違いが際立っていたように思います。
 音楽はナマモノであり、イキモノでもある。
 冒頭の聞こえるかどうかのギリギリな弱音から、フルオケが全開になる大音響までの音量差とか。
 大編成のオケがフルで鳴った時の音の圧力とか。
 ホールでなければ味わえません。
 ナマで聴くからこそ味わえる醍醐味、というものを満喫したように思います。

 演奏そのものについては、聖響さんも関西フィルさんも、この曲を初めて演奏することもあって、お互いに手さぐり状態というか、ひとまず手合せしてみた、という感じだったのでしょうか。
 全体的に、聖響さんの煽りは少なめ。
 いつもならば細かく指摘するはずの音程のズレなども、聖響さんはスルーしているように見受けられました。
 でも、トランペットの音量はガマンならなかったらしく(苦笑)
 何度も何度も「もっと出して!!」と指示が飛んでました。
 それでも、なかなかトランペットの音量が聖響さんの望む所まで達していないようでしたが。
 全体としての演奏は素晴らしかったものの、金管楽器に少し物足りなさを感じたのも事実。聖響さんが望む音量が出てなくて、思ったような効果が出せなかったり、音程が不安定な部分があったりしたので。
 聖響さんも今後1年近い期間、何公演もこの曲を振りますし。そのうち、関西フィルさんが演奏する機会も数回あります。
 回数を重ねるにつれて、まだまだ化けそうな感じがする演奏でした。
 まだまだイケるでしょ?
 なんて思いつつ、聴いてました(苦笑)

 終演後のカテコでは、聖響さんが早々に客席にいらっしゃった佐村河内さんをステージに呼び寄せて、硬く握手&抱擁を交わして盛り上がりました。
 やはり、初日ですから♪
 そして佐村河内さんは全聾で満場の拍手もブラボーも聞こえないので、スタンディング・オベーションという形で表すのが一番伝わるのだと思います。
 何度も続くカテコのラスト、かなりテンション上がってたこともあったのか、聖響さんが「スタンダップや、みんな!」(←勝手に脳内アフレコ;)と客席に促したのも、そういう意味もあってのことかな?と思います。

 ただ「交響曲を1曲聴いた」というだけではない、貴重な体験をさせていただいたような、この曲&演奏。
 作曲された佐村河内さんと、素晴らしい演奏をきかせてくださった金聖響さん、関西フィルの皆様方に、心から感謝申し上げます。

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結月秋絵

Author:結月秋絵
ようこそお越し下さいました(礼)
音楽の原点はG-CLEF。
好きな指揮者は金聖響さん、佐渡裕さん、下野竜也さん。
好きなヴァイオリニストは落合徹也さん、古澤巌さん、神奈川フィルのソロ・コンマス石田泰尚さん。
好きなピアニストは榊原大さん。
好きなチェリストは柏木広樹さん、ヨーヨー・マさん。
などなど、挙げ始めるときりが無いです(笑)
ピアノ、パーカッション(吹奏楽部にて)、ヴァイオリンの楽器経験があります。
ちなみに、この写真は倉敷市民会館のステージにて。中学時代の定位置(=鍵盤楽器系パーカッション)からの隠し撮りです(爆)

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